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Back then

君は憶えているだろうか。

初めてふたりでデートしたときのことを。コーナンでのデートを除く。
勤務先の違うお互いが、平日に有休を取って京都に行ったことを。あれは、僕が米国に赴任する直前だった。

僕の携帯電話にはそのときの写真が何枚か残っている。今回、使ったのはそのときの清水寺の写真。

ふたりで団子を食べた。君は小物屋さんで小銭入れを買っていたね。というか、500円玉専用だったような気もする。気のせいだろうか。さすがにもう使っていないかな。

君は憶えているだろうか。

初めてふたりで旅行したときのことを。
あれは僕が日本に一時帰国したときのこと。半年ぶりの再会に、君は伊丹空港まで迎えに来てくれた。僕の姿を先に見つけてくれた君は駆け寄って抱きついてくれた。あれは嬉しかったな。ドラマみたいって勝手に思っていた。

空港近くのホテルで一夜を過ごした次の日、もう1泊しようと言った僕に君はすごくびっくりして、慌てて電話していたね。ゴメン、事前に何も伝えずに。君の都合も聞かずに。

でも、どこに行くとか全く決めていなかったから、あまり遠くない場所でどこかないかなって思って向かった先は有馬温泉。それまで行ったことがなかったから、どういう所か全く分からなかったけど。

ホテルの予約もせずに行ったから、現地の観光案内所でホテルの予約をして。当たり前にほとんど空き室がなくて、ちょっと狭い部屋になってしまったけれど、君はそれでも全然いいやんって言ってくれて。

せっかく有馬温泉に来たからちょっと観光をしたいなって、そこから出ている電車(確かワンマンだった気がする)に乗ったけど、僕が時差ボケで体調が良くなかったから、ちょっと乗ってすぐに戻ってきたよね。

旅館で温泉に入ったけど、君がなかなか出てこなかったから心配になって、君はお風呂で少しのぼせてしまったって言ってたっけ。

次の日、どういう風に行ったのか覚えていないんだけど、ロープウェイに乗ったことを覚えている。平日だけど結構混んでいて、君が僕にくっついてくれて、あれも嬉しかったな。

なんで、こんなことを書いているのだろう。最近読んだ小説の影響だろうか。それとも、noteで誰かのとある投稿を読んだからだろうか。

最近読んだ小説でこんなセリフがあります。そうなのかもしれないと思いました。それを口走った自分がまだそれだけの人間だったのだということを知ることができるからです。

たとえ愚かなことを口にしてしまったと嘆くような結果になったとしても、あのときああ言っておけばよかったと悔いるよりは少しはましなのではないか、と。

水曜の朝、午前三時 蓮見圭一著

小説自体は「未必のマクベス」の方が良かったです。私の感想です。

長らく、noteもあまり更新できていなかったのですが、最近、また色々と書いていこうという気持ちになっています。なんでだろう。

内容や字数とか気にせず、自分が書きたいと思ったことを書いたらいいじゃん、そんな風に思っています。つぶやきとかもあるし。


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