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4000億以上の取引実績 元上場企業社長の海外不動産投資マニュアル〜賢く固く世界共通の不動産投資〜 入門編その①

約20年間、不動産マーケットに於いて個人投資家、機関投資家含め約4000億以上の取引を行った元上場企業社長の私が、海外不動産の本質と気をつける点を様々な角度から分かりやすく解説します。


1.80%は不動産業者の選定で決まる!?
〜気をつけるべき不動産関係者〜

①不動産業者その1

煌びやかな街並みと幻想的な風景。
高級時計や派手なスーツに身を包み、いかにも成功者であると言わんばかりの出立ち。

『〇〇海外不動産は儲かります。完成して売却をすれば確実に儲かります。転売益〇〇〇〇万円、利回り10%以上です』

そんな訳はありません。

本来の不動産投資は、今も昔も『地味』です。
地に足をつけ、地味な作業を継続し繰り返し
利益を積み上げることが本来の投資です。
派手な時計を身につけ、高級車を乗り回すような人種とは無縁の歴とした事業です。

海外不動産を取り扱う業者によく見られます。
憧れや幻想を抱かせ、いかにも成功者であるかのような風貌。
あの人のようになりたいと思わせ集客をし、商品を買わせ利益を上げる。
『あなたも私のようになれますよ』と。


時代の流れと市場は常に変化しており、上手く利益が上がる可能性があるのは事実です。
しかし、不動産投資はそんな単純なものでも、仮想通貨や宝くじのように、たまたま派手に稼げる訳ではありません。

趣味嗜好はそれぞれであり、高級時計や高級車を否定している訳ではありません。
利益を上げて時計が欲しい、高級車が欲しい、全く問題ありません。

あくまで不動産業者と言うプロの立場で、そのような出立ちをし、根拠の無い理屈で顧客から利益を吸い取り、その利益で派手な振る舞いをしている人種に対して、不動産投資を冒涜しているその行為に憤りすら感じています。

不動産投資は利益を積み上げて継続するものであり、長期的な視野での戦略的なアプローチが必要です。単に一時的な収益を追求するのではなく、時間をかけて資産価値を高め、ポートフォリオ全体を考え安定したキャッシュフローを生み出すことが基本的な考え方です。

成功するためには、市場動向の分析、物件選定、財務計画、そして適切なタイミングでの売却が重要となります。

逆に趣味嗜好に浪費し、戦略的且つ長期的にキャッシュフローを積み上げる事が難しい方は、不動産投資に向かないので即刻辞めるべきでしょう。

②不動産業者その2

不動産コンサルティングと言う名で数十万円の月額費用を徴収する業者。
勉強しても良い物件は買えません。そして物件を紹介すらしてくれません。
なぜなら購入できない状況を作り続けることで会費が積み上がるからです。

200人から月10万円〜20万円、それだけで月2,000万円〜4,000万円の会費を徴収している不動産業者が存在します。
このような業者は、具体的なサービスや価値を提供することなく、ただ単に会費を徴収することで収益を上げています。
実際に不動産投資を成功させるためには、市場の知識だけでなく、良質な物件へのアクセスや適切な投資戦略が必要です。
しかし、これらの業者は実際には投資家の利益や成功を支援する意図がなく、自らの利益のためだけに運営されています。
不動産のプロではなく、宗教的にコミュニティを作り依存させ、会費を募る専門のプロです。

③サラリーマン大家さん

『私はこうして資産を増やしました』とセミナーを開催しているサラリーマン大家さん。

裏に不動産業者が着いており、制約を条件に不動産業者から利益を受け取っています。
綺麗事ばかりで、セミナーの内容に中身が一切ありません。
素人なので人気が出るのか、信用されるのか分かりませんが、たまたま良い時代に不動産を購入しただけのド素人です。
②と同じく、コミュニティを作り信用させ、よくわかない利益率の高い不動産を買わせる手法です。
物件のクオリティを上げ、キャッシュフローを改善させるための方法論を軸に、綺麗事の謳い文句で集客をしていますが、『不動産は安く買うこと』が大前提です。
それ以外で利益を確保する方法はありません。

物件を改善され月々数千円〜数万円のキャッシュフローを改善させる事が趣味であれば良いですが、そんな事は管理会社に任せて、いかに安い物件を購入するかを考えましょう。

もう一つの目的はコミュニティを増やすことで不動産業者から良い情報が集まり、安い物件をサラリーマン大家さんに買われているかもしれません。

私自身、実際の裏の話をよく聞きます。公開できるほどの証拠もありますが、投資家側が気をつける事で解決しますので公開は控えます。サラリーマン大家の無料セミナーには気をつけて下さい。

④派手なインフルエンサー

『ドバイで〇〇の不動産を買い〇〇億の利益を出しました』
とバカ丸出しで物件紹介をしているインフルエンサー。

この辺りはただの承認欲求に溺れたバカです。
買ってもいない、住んでもいない人もいます。
海外不動産でも購入者や所有者の情報はすぐ調べる事ができます。
先程の不動産大家と同様に裏に怪しい不動産屋が着いています。

YouTuberや、不動産王等と語っている人物も同様に利益を受け取り利益率の高い不動産をPRしています。

表面的な魅力に惑わされることなく、彼らが紹介する物件や投資戦略が、実際には現実離れしたものが殆どです。
投資経験がほとんどないにも関わらず、大きな利益を得たかのように語り、視聴者の注目を集め、自身の人気や承認欲求を満たし自己の利益のみを追求しています。
顧客の利益を真剣に考えているわけではありません。
利益を受け取る事を否定している訳ではありませんが、実際にそのような日本人に騙されて被害に遭われた方の話を良く聞きます。
海外も日本のように法律で守られていますが、日本と同じではありません。日本人でそれなりに有名だから安心ではなく、どのような相手でも常に警戒し不安な気持ちを抱えながら、被害に遭わないよう注意し選定して下さい。

最後に


このように不動産投資の本質的な構造を全く理解していない、不動産会社や関係者に騙されないようお気をつけ下さい。

確かに相場が全てである不動産市場に於いて、中東、ドバイの不動産市場はかなり魅力的です。実際今の日本では考えられない程の利益が出ます。ただし、全ての物件ではありません。

不動産業界は参入しやすく、不動産免許がなくても免許を保有している業者と組む事で取引が成立します。
中東はデベロッパーの資金が豊富で、政府資本の業者が多く存在します。
煌びやかなモデルルームに足を踏み入れ、幻想的な街並みを案内されるだけで契約をしている方も少なくありません。
デベロッパーの規模、街並み、物のクオリティが良い事で、素人でも売れてしまいます。

『どんなに高くてもこの物件に住みたい』
このような海外富裕層は存在し、その方々は全てを理解し高額で購入します。

しかし殆どの日本人投資家は違います。
何かしらの利益を求めているはずです。

幻想や空想に惑わされることなく、冷静な判断で投資を行うことが必要です。そのためには現実的な市場分析と堅実な投資戦略が求められます。
海外の不動産市場、特にアブダビやドバイのような高成長地域では、富裕層による高額取引が注目されがちですが、それは一部の例に過ぎません。
多くの投資家にとっては、資産の安定成長とリスク管理が最優先事項となります。
浮き足立つ足を地につけ、騙されることなく冷静な判断が必要です。

供給と需要のバランス、価格動向、将来の成長見込みなどを理解することが投資家の役目です。
地域によっては、富裕層向けの物件が高額で取引されている場合もありますが、市場全体を見ると異なる傾向がある地域が存在します。
中東に限らず日本も東南アジアも全ての国々で共通しています。

長期的な資産成長を目指すのか、それとも短期間での利益を狙うのか、自身の投資目的を明確にすることが大切です。
また、賃貸収入による安定したキャッシュフローを重視するのか、それとも資産価値を重視するのかによっても、選ぶべき物件は変わってきます。
資産を増やすか守るか、市場利益を狙うか安定させるか、不動産投資はその目的によって考え方が異なります。

そして更に海外不動産投資には為替リスク、政治的リスク、法律や税制の変更リスクなど、国内投資とは異なるリスクが存在します。
これらのリスクを適切に評価し対策を講じることが必須です。

現実的な利益追求とリスク管理が投資の成功を左右します。幻想に惑わされず、確固たる市場分析と戦略に基づいて投資を行うことが、賢明な投資判断へと導きます。

不動産の持つ力は大胆なイメージがありますが、実際には非常に繊細であり、地道な作業と色々な要素によってこそ利益が積み上げられるものです。

信頼できるパートナーを探すために、海外不動産は特に、まず不動産会社の役員の経歴を調べることを心掛けて下さい。フォロワー数や派手さに惑わされる事なく、安心できるパートナーを選別し騙されないよう気をつけましょう。


次回は

元上場企業社長の海外不動産購入マニュアル
〜賢く固く世界共通の不動産投資〜
   入門編その②   銀行融資の使い方

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