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私をつくった絵本・児童書たち。

こんにちは。桜小路いをりです。

以前投稿した記事で、「私に訊きたいこと、何かありますか……?」と書かせていただいたところ、橙木輝さんから「読書遍歴」についてのご質問をいただきました。

橙木輝さん、ご質問ありがとうございます!
そして、いつも素敵なnoteを楽しみに読ませていただいています。

長くなりそうなので、今回は児童書・絵本編。最後までお付き合いいただけると嬉しいです。

絵本

いもとようこ作品

いもとようこさんの温もり溢れる絵が、昔も今も大好きです。
幼い頃は、有名な昔話とか、童話とか、基本的にいもとようこさんの作品で読んでいました。

『画集 いもとようこの世界』は、今も時折めくっている大切な1冊です。

動物が好きだったり、童話が好きだったり。
そんな今の私の「原点の中の原点」と言える世界観は、いもとようこさんの作品である気がします。

あんびるやすこ作品

私の「可愛いもの好き」の原点はここにあります。
本当に大好き。

『魔法の庭ものがたり』シリーズでは、お花やハーブの不思議な魅力を、たくさん教えてもらいました。
そして、幼心にどんなことにも一生懸命なジャレットが憧れでした。ジャレットの周りには、素敵な人たち、動物たちがたくさんいて、困ったときにそっと手を差し伸べてくれる。その温かさが大好きです。

先日、本屋さんで素敵な装丁の特装版を見つけて、思わず買ってしまいました。お部屋のインテリアにも馴染むオシャレさ。大切に飾っています。


お次は『なんでも魔女商会』シリーズ
読むたびに、オシャレの楽しさ、お洋服の力に目を見張って、「デザイナーになりたい」と思っていた時期もあったほど。私が手芸好きになったきっかけのひとつは、この作品です。

シリーズの中のどの作品も好きでしたが、今も強く印象に残っているのはこの2冊。


3つめにご紹介する『ルルとララ』シリーズが、確か私が最初に読んだあんびるさんの作品だったと思います。
失敗を繰り返しながら成長していく二人の様子を、応援しながら、共感しながら読んでいました。
可愛いお菓子がたくさん出てきて、実際にレシピを見ながら作ったこともあったり。

お気に入りは、こちらの作品です。

あんびるさんの作品は、たくさんのときめきと憧れを教えてくれた、まさしく魔法にかかるような作品ばかり。

素敵なお話はもちろん、可愛い絵が大好きで、写し紙で写し絵をしたり、挿し絵の模写をしたりしていたこともありました。

こんな素敵な世界が創れたらいいな、こんなお話が書けたらいいな。

最初にそう思わせてくれたのも、あんびるさんの本たちでした。私にとって、かけがえのない大切な作品です。

つちだよしはる作品

動物たちの温かい交流が描かれた、つちだよしはるさんの作品。つちださんの絵が好きな母が、よく本を買ってくれました。

特に印象に残っているのは、『まほういろのえのぐ』というこの作品。絵描きのキツネさんが、病院の至るところに絵を描きながら、色んな患者さんを元気づけるお話です。


つちださんは色んな本の挿し絵も担当されていて、つちださんの絵がきっかけで、私もたくさんの素敵な本に出会えました。

こちらの『このはのおかね、つかえます』も、その中のひとつ。

思い出すとソフトクリームが食べたくなります。
ほんわか優しくて、人と動物を超えた温かな関わり合いが素敵です。

彩樹かれん『うさぎのダンス』

幼稚園の頃、何度も読み返した絵本です。

一度売ってしまって、でも、「また手元に欲しいな」と思って数年前に古本屋さんで買い直しました。

うさぎさんたちが月の夜にするダンス、その輪に入りたいタヌキのポンちゃん。
世界観がとにかく可愛くて優しいです。そして、うさぎさんとダンスがしたくて頑張るポンちゃんを、子供心にいっぱい応援していた気がします。

児童書

角川つばさ文庫、集英社みらい文庫、講談社青い鳥文庫……同じ表紙をずらっと並べたくて、古本屋さんにいっぱい通っていました。

かさいまり『こぐまのクーク物語』シリーズ

こちらは、幼い頃に読んだ作品……というわけではないです。比較的大きくなってから、イラストの可愛さに人目を少々気にしつつ読んでいました。

出てくるお料理がどれも美味しそうで、確か「ちゃけちゃけ(鮭のチャーハン)」を母に作ってもらった記憶があります。

クークが友達と遊んだりケンカしたりしながら成長していく様子が、とても微笑ましいです。

何より、自然の描写がとても綺麗でした。その描写の素敵さに感動できる年齢で出会えてよかったな、と思います。

早川真知子『みならい妖精モモ』シリーズ

あんびるやすこさんが絵を描かれていたことがきっかけで、手に取った作品。

いくつになっても、ファンタジーなお話が大好きでした。

中でも印象に残っているのは、こちらの『魔王のクッキー』。

日常の中のふとしたところに、もしかしたら不思議な出来事が潜んでいるのかもしれない……。
そんなふうに思わせてくれた物語です。

私の空想好きは、この辺りから始まったような気がします。(気がするだけでもっと前かもしれません……)

藤本ひとみ(原作)・住滝良(文)『探偵チームKZ事件ノート』

今も続いているベストセラーシリーズ。

私も、めちゃくちゃ読んでいました。
ワクワクして、ドキドキして、キュンとして、文章だけでこんなに感情が揺さぶられるんだ、と教えてくれた作品。

KZメンバーの輪の中に入って、本当に一緒に事件を追いかけているような気持ちで読んでいた記憶があります。私自身の得意教科が、主人公の彩ちゃんと同じ国語だったこともあり、自分の意見をしっかり持っていて、物怖じしない彩ちゃんが憧れの存在でもあったり。

ちなみに私は、数学の天才の上杉くんと、対人関係のエキスパートの黒木くんが推しでした。(当時は「推し」という言葉もなかったのか……と思うと時代と言葉の移り変わりを実感します)

この流れで、「KZ' Deep File」シリーズも読んでいました。こちらは、『探偵チームKZ事件ノート』のキャラクターを、より深く掘り下げた藤本ひとみさんの作品。

その中の『青い真珠は知っている』と『いつの日か伝説になる』は、何度も何度も読み返した大好きな作品です。


赤川次郎『三毛猫ホームズの探偵日記』

『探偵チームKZ事件ノート』が、私を「ミステリー小説」の沼のふちに連れてきてくれた作品ならば、こちらの『三毛猫ホームズ』シリーズは、その沼に突き落としてくれた作品です。

と言いつつも、当時は「ミステリー」というより「人間ドラマ」のようなイメージで読んでいた気がします。
殺人事件は起こるけれど、犯人の正体以上に、三毛猫ホームズ一行の掛け合いが楽しみでした。

当時の私は、赤川次郎さんがどれほどすごい作家さんか、など知らず、のんきに夢中になって、のんきに何度も読み返していたように思います。

藤咲あゆな『戦国姫』シリーズ

このシリーズがきっかけで、私は歴史が好きになりました。

ただでさえ記録が少なく、語られることも少ない戦国時代の女性たちの姿が、生き生きと綴られています。

マルイノさんの表紙絵、挿し絵も美麗で、本棚に面が見えるようにして飾っていた記憶があります。(何なら私の和服好きも、ここから来ている気がします)

上記でリンクを貼ったのは、織田信長の正妻で斎藤道三の娘・濃姫(または帰蝶)の物語です。
表紙絵で濃姫が着ている着物、「美濃のマムシ」こと斎藤道三の娘らしく蛇さんのような模様で、すごく素敵。たぶん、まだ私の本棚にあります。

児童書レーベルを読んでいる……という気恥ずかしさはありつつ、中学生までは普通に読んでいた記憶。昔から、「好き」に一直線なところは変わっていません。

まとめ

私の絵本・児童書遍歴は、ざっとこんな感じです。

記憶に残っている本を中心に、「また読み返したい」もしくは、「今も時折読み返している」本をご紹介してみました。

また、正確なタイトルが思い出せないのですが、お姫さまの童話をたくさん収録した分厚い絵本も持っていました。『シンデレラ』、『白雪姫』、『人魚姫』など、有名な童話は、その本で知りました。
(確か、田村セツコさんが『白雪姫』の挿し絵を担当されていた記憶……。)

あとは……動物の図鑑も持っていたし、ギリシャ神話の物語を読むのも好きでした。戦国姫から派生して、歴史の本も手に取っていた気がします。知的好奇心が旺盛なタイプなのは、今も昔も変わりません。

どの本も、「出会っていなかったら今の私はいなかった……!」という作品ばかり。どれひとつ欠けても、私は「私」になり得ませんでした。

別の記事で、一般文芸の読書遍歴についてもご紹介します。

楽しみにお待ちいただけると嬉しいです。

今回お借りした見出し画像は、パステルカラーの歯車のイラストです。今回ご紹介したのは、どれも私にとってかけがえのない作品ばかり。ということで、どれひとつ欠けてもいけない「歯車」のイラストを選ばせていただきました。ファンタジーな雰囲気も素敵です。

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最後までお読みいただき、ありがとうございました。 私の記事が、皆さんの心にほんのひと欠片でも残っていたら、とても嬉しいです。 皆さんのもとにも、素敵なことがたくさん舞い込んで来ますように。