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BOOKS─書籍紹介

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建築・都市・まちづくりにまつわる書籍の新刊・近刊を紹介していきます(本記事は雑誌連載コーナー「BOOKS」の転載記事となります).週2回更新予定.また,本アカウント以外の紹介記事… もっと読む
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#新建築2017年10月号

ウォークス 歩くことの精神史【左右社】

レベッカ・ソルニット 著 東辻賢治郎 訳 四六判/520頁/4,500円+税 歴史上の出来事に、科学や文学などの文化に、なによりもわたしたち自身の自己認識に、歩くことがどのように影を落しているのか、自在な語り口でソルニットは語る。人類学、宗教、哲学、文学、芸術、政治、社会、レジャー、エコロジー、フェミニズム、アメリカ、都市へ。歩くことがもたらしたものを語った歴史的傑作。 歩くこと,それは呼吸をすることと同じくらい人間にとって当たり前のこと. だからこそ,歩くことは人間

町を住みこなす─超高齢社会の居場所づくり【岩波書店】

大月敏雄 著 新書判/272頁/860円+税 人口減少社会における居住は,個人にも,地域にも,社会にも今や大問題.「一家族一住宅一敷地」という考え方はもはや古い.住宅に求めるものは,長い人生のステージに合わせて,さまざまに変遷していくことに注目.町の多様性をいかに担保していけるか.居場所づくりのユニークな事例を多数紹介し,これからの住まいのあり方を考える. ニュータウンやベッドタウン,郊外住宅地,団地など戦後開発されてきた住宅地は,現在少子高齢化問題,人口減少問題,空