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映画『ジェイン・ジェイコブズ ―ニューヨーク都市計画革命―』の広報協力をしました─報告と反省

新建築社は90年以上,紙媒体を中心として建築に関する情報を発信してきましたが,これからの時代のメディアのあり方を模索するために紙媒体以外の情報発信のあり方を模索する部署「デジタルコンテンツ事業室」を設立しました.
細々とではありますが,色々なことに挑戦できればと思っています.
今回はデジタルコンテンツ事業室が初めて社外とコラボして情報発信を行いました.今後に向けてその報告と反省,次にどう繋げたいか簡単に綴っていきたいと思います.


こんな人に読んでほしい
●ウェブで何か情報発信したいと思っている
●建築に絡めたイベントやりたいと思っている
●新建築社のこと知らなかった


目次
●映画『ジェイン・ジェイコブズ ―ニューヨーク都市計画革命―』
●コラボについて─SNSキャンペーン,イベント,イベントレポート
●これが新建築社としてはウェブを使っての自社以外との初コラボ|好況に終わったけど,反省点もいろいろ
─反省1:instagramなどのキャンペーンのハードル高かった
─反省2:多少専門性が入るので,イベントレポート書くにしても読みを開く仕組みがあった方がよいと思った
─反省3:もっといろんな人に読んでほしいので,どうやってチャネルを増やすか
●イベントについてのご相談などもお待ちしてます!一緒に何かやれたら嬉しいです!



●映画『ジェイン・ジェイコブズ ―ニューヨーク都市計画革命―』

今回,コラボさせて頂いたのは,4/28より上映が始まった,ジャーナリスト|ジェイン・ジェイコブズのドキュメンタリー映画『ジェイン・ジェイコブズ ―ニューヨーク都市計画革命―』です.


きっかけは,取材で試写会に伺った時に僕が配給会社の方にちらりとこぼしたこの言葉.

「最近,うちの会社でSNSとか始めて,紙とは違う情報発信のあり方を模索しているんですよ.建築・都市分野を取り扱った映画ってなかなかないので,何か一緒にできたらいいですね.」

その後,向こうの方から連絡が来て,即座に打ち合わせをセッティング,トントン拍子で一緒に企画することが決まりました.
試写会を観て興味深い映画だなと感じていたので,コラボの話が来たのはとても嬉しいお話でした.


●コラボについて─SNSキャンペーン,イベント,イベントレポート

具体的には,関連イベント「公開講座」の人選の相談・アポ取り,新建築社SNS(主にinstagram)での映画宣伝・キャンペーン,「公開講座」のイベントレポート執筆・公開,などを担当させて頂きました.

結果として,開催された全2回の公開講座は,会場となったユーロスペース(定員:145名程度)が満員になるほどの盛況となりました.

第一回(4/30):五十嵐太郎さん(建築史・建築批評家)と山崎亮さん(コミュニティデザイナー)によるトークイベント 撮影:東風

第2回:カズ・ヨネダ氏(建築家)×川﨑昭氏(音楽家/mouse on the keys)によるトークイベント 撮影:東風



●これが新建築社としてはウェブを使っての自社以外との初コラボ|好況に終わったけど,反省点もいろいろ

配給会社の方にも喜んでもらえ,この記事執筆時点でも好評上映中のようです.
初めての紙媒体以外でのコラボが上手くいってよかったなと思うと共に,反省しなければいけない点もありました.

もっとさまざまなことに挑戦したいと思っているので,この記事で反省すべき点をまとめて,次に繋げられればいいなと思います.



─反省1:instagramなどのキャンペーンのハードル高かった

新建築社のinstagramを中心に映画の宣伝とキャンペーンをさせて頂きました.新建築社のinstagramは2017年4月頃からスタートして,現在は14,000人ほどのフォロワーの方がいます.

かなり意識的に運用してフォロワーを増やしていったアカウントなので,その辺りの奮闘記もいつか記事として書ければいいなと思います.

と,話を戻しまして,今回は下記のようなキャンペーンを行いました.

今回は「ジェイン・ジェイコブズ :ニューヨーク都市計画革命」×新建築のタイアップ企画としてより多くの方に映画をご鑑賞頂くため、プレゼントキャンペーンを実施致します!エントリー頂いた方の中から抽選で、特別鑑賞券または非売品プレスをプレゼント致します。
新年度、新たに建築学生になった皆様や普段建築に携わる方、映画やNY好きな方!
ぜひご参加ください!

ーーーーーーーーープレゼント詳細ーーーーーーーーー
A賞:全国共通特別鑑賞券 5組10名様
B賞:非売品プレス 20名様
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

応募方法
1.新建築公式アカウント「@shinkenchikusha」をフォロー
2.「#ジェイコブズ映画」をつけてinstagramもしくはtwitterで以下をアップ
[ twitter ] ジェイン・ジェイコブズについて、または映画への期待コメントをツイート。
[ Instagram ] 自分が住んでいる街のいいところをアップ。
3.抽選でプレゼントをゲットしよう!

結果としてはほとんど投稿がありませんでした.

instagramの「#ジェイコブズ映画」を見ると投稿数は11件.
上手くいかなかったのは明らかです.

キャンペーン募集の投稿自体は見られていました.しかし,投稿数が伸びなかった.なので,おそらくキャンペーンの仕組みがよくなかったのでしょう.
実際,この少し前に開催した「雑誌プレゼントキャンペーン」は該当の投稿にコメントしてもらう,というものでしたが,こちらは200件以上の応募がありました.

タダで鑑賞券がもらえるなら,みんなこぞって応募してくれるだろう.そんな甘い考えが打ち壊されました.


そんな今回の経験を,こちらを参考にしながら反省してみました.

・「プレゼントの質」はあくまできっかけ
→投稿してもらう動機付けの設計が重要
・「#●●」をつけて投稿してもらう,はハードルが高かった
→コメントしてもらうなど,ライトなアクションの方がリアクションが多くなったのではないか
→新建築社アカウントでも投稿してみる,など投稿にかかる心理的ハードルを下げる施策をした方がよかったのではないか
・「#●●」をつけて投稿してもらう,の意味や楽しさを伝えられなかった
→「映画を通して自分の住む街に改めて注目してもらう」という映画のコンセプトを落とし込んだキャンペーンでしたが,その部分をもっと伝える枠組みをつくった方がよかったのではないか


─反省2:多少専門性が入るので,イベントレポート書くにしても読みを開く仕組みがあった方がよいと思った

普段は建築業界向けの専門誌を編集しているので,どうしても人名などの固有名詞を前提にした上で,記事を執筆しがちです.
今回のレポート記事ではなるべく平易な表現を心がけていましたが,それでもやはり読みにくいところや註記が必要な箇所もあったかと思います(後,すごく長い記事になるのも考えものですね...笑).

ジェイコブズから学ぶ─『ジェイン・ジェイコブズ:ニューヨーク都市計画革命』公開記念トークイベント(五十嵐太郎× 山崎亮)レポート
「都市と建築と音楽」─『ジェイン・ジェイコブズ:ニューヨーク都市計画革命』公開記念トークイベント(カズ・ヨネダ× 川﨑昭)レポート

閲覧数は共に3,000以上の数字となったので,少なくない方には読んでもらえたのではないかと思います(2018/06/25時点).


一方で,紙媒体と違って,建築以外の方にも新建築社の発信する情報を読んで欲しいなと思っておりますので,書いて終わり,じゃダメだなぁと思っています.もっと読みを開く,読みやすくなるような仕組みをこれから考えられればいいなと感じました.
今の所,今後は下記のようなのをやってみてはどうかなと考えています.

・イベント・記事ごとにまとめた用語集コンテンツをつくる(知識のプラットフォーム)
・建築以外を専門にされる方にレポートをお願いする
・ひとつのイベントなどに対して複数の方にレポートを書いてもらう(noteに次々とイベントレポートがアップされていき,それがまとめられていくスピード感は目を見張るものがあります...)


─反省3:もっといろんな人に読んでほしいので,どうやってチャネルを増やすか

現状,noteやinstagramを中心に情報を発信しています.フォロワーの多くはもともと新建築社を知っていた方が多いのではないかと思います(そうではない方,はじめまして!noteとかで初めて知ったよ!とかコメントもらえると嬉しいです!)

建築専門誌だからこそ建築の業界内では一定の知名度はあるのではないかと思われる新建築社ですが,ウェブでは建築業界以外の方の目にも触れ,楽しんでもらえるような情報発信をできればと思っています.

今回は映画業界という違うジャンルの方と交流しながら仕事ができ,とても勉強になりました.一方で異分野の方を繋ぐような情報発信のためにはもっとチャネルを増やして,場合に分けて運用できるような仕組みをつくっていかなければなと感じました.ここについては自身のウェブでの情報発信の知識をつけていかなければなりません.



●イベントについてのご相談などもお待ちしてます!一緒に何かやれたら嬉しいです!

長くなりましたが,今回のコラボはとても楽しく勉強になるものでした!
今後も継続していろいろ試行しながら,これからの新建築社のメディアとしてのあり方を模索していければと思います!

建築系のイベントやりたいけど,広報どうしよう,場所どうしよう...
新建築社とウェブで何かしてみたい

という方はぜひ一度,aoyamahouse@japan-architect.co.jpまでお気軽にご連絡ください!

長文になりましたが,これからもよろしくお願いします!
(執筆:デジタルコンテンツ事業室 fkd)


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