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日本酒/BROMPTON/HIU88/クレー射撃/縄文文化/N-BOX SLASH/プログラミング/神職資格/中高社会/上級宗教文化士/国学/龍笛/雅楽

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  • さっくり 書評集

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【書評】守れる命を守りたい『いじめの聖域 キリスト教学校の闇に挑んだ両親の全記録』

甲子園の常連としても有名な名門高校。そこの2年生だった男子生徒が自殺した。遺族がただ再発防止策を求めるだけなのに対して、すったもんだする学校と県担当課を記録したノンフィクション。偽装提案にはじまり、第三者委の報告書受け取り拒否、さらには2017年の本件から2020年にかけて続く生徒の死の疑惑。いじめを認めない学校はどこに向かうのか。本書は解像度高く事の顛末をうかがい知ることができる。 まず緊急的な課題は、遺族が望むように再発防止策である。学校は遺族や生徒の家庭環境、メディア

    • 【書評】Googleマップってどういう仕組み?地図好き必読!『現場のプロがわかりやすく教える位置情報エンジニア養成講座』

      ブラタモリのような地理が好き、地図が好きという方は一歩進んで、地図アプリを作ってみるのはどうだろうか。私はガラケーの時からGoogleマップを愛用しているが、どういう仕組みで動いているのか考えたこともなかった。しかし本書1・2章を読めばそれが理解でき、応用の可能性も浮かんでくる。それだけでも十分に本書には価値がある。 行政が公開している位置情報のデータはたくさんある。しかしアプリとなって公開されているものは少ない。なぜなら加工された位置情報には著作権があるため、非商用とされ

      • 【書評】ゆるキャンハウツー『キャンプが100倍楽しくなるCAMP IDEAS』

        100円でない商品を手にすることも珍しくなくなったダイソーには、キャンプ用品のコーナーがある。そこにあった本書は100円。ギアを買いそろえる敷居が高い、山奥や雪中でのキャンプもツラい、そんなゆるいキャンプを求める方に向けた書である。 本書は38のトピックとダイソーCAMPグッズを紹介。100のテーマではないところにダイソーを感じるが、コスパを重視した「めし」「遊び」「ギア」の3PARTで構成され、目次がチェックシートになっている。ダイソー商品を使うことが前提でないところも良

        • 【伊勢旅行後編】いにしえの宿伊久特別室 共立リゾートのホテル第1弾

          後編はいにしえの宿伊久特別室の紹介です。事前に調べたところあまり詳細が分からなかったので、くわしく紹介してみました。神宮参拝の専用通路があるのでおかげ参りや早朝参拝に便利でした。 いにしえの宿 伊久内宮の近くに泊まるとなると神宮会館に泊まれば宇治橋まで徒歩5分くらいですが、今回は最近のお気に入り共立リゾートが展開する、たまたまGoogleマップで見つけた伊久へ。宇治橋まで徒歩15分ほど。 チェックインをしていると有料アップグレードの特別室をおすすめ頂き、伊勢神宮に続く専用玄

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        【書評】守れる命を守りたい『いじめの聖域 キリスト教学校の闇に挑んだ両親の全記録』

        • 【書評】Googleマップってどういう仕組み?地図好き必読!『現場のプロがわかりやすく教える位置情報エンジニア養成講座』

        • 【書評】ゆるキャンハウツー『キャンプが100倍楽しくなるCAMP IDEAS』

        • 【伊勢旅行後編】いにしえの宿伊久特別室 共立リゾートのホテル第1弾

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          【伊勢旅行前編】少しディープな伊勢神宮 共立リゾートのホテル第1弾

          前編は、伊勢神宮の少しディープなテーマ、御垣内参拝や御祈祷、神宮の石について、必ず立ち寄りたい名店を書いてみました。 共立リゾートホテル第1弾は「いにしえの宿 伊久」ですが、打ってたら長くなってしまい宿紹介は後編。たまたま宿泊できた特別室について詳細に紹介してみます。神宮参拝の専用通路があるのでおかげ参りや早朝参拝に便利です。 休憩のNEOPASA岡崎まとまった休みが取れたので、思い立ったが吉日で伊勢旅行、早朝に出発すれば東京から車で片道6時間の道のり。長距離旅行となると名

          【伊勢旅行前編】少しディープな伊勢神宮 共立リゾートのホテル第1弾

          【書評】ゼロからハンター『法改正に完全対応!クレー射撃、狩猟へのファーストステップ!猟銃等講習会(初心者講習)考査絶対合格テキスト&予想模擬試験5回分[第5版]』

          クレー射撃や銃猟をはじめようと思ったとき、最難関が一番最初にやってくる。猟銃等講習会初心者講習の考査試験である。合格率は20%と正誤問題にしては厳しく、難化傾向にある。銃に興味を持っているはずなので、みっちりと対策すれば良いのだが、要点のみを抑えて練習問題を解きたいという方に本書はおすすめである。 申込時に警察署から渡される『猟銃等取扱いの知識と実際』から出題されるため、これさえ抑えれば良いのだが、やや難解である。本書のみで予習するとなると巻末の銃刀法条文抜粋も要チェックな

          【書評】ゼロからハンター『法改正に完全対応!クレー射撃、狩猟へのファーストステップ!猟銃等講習会(初心者講習)考査絶対合格テキスト&予想模擬試験5回分[第5版]』

          金沢観光で外せない!松風閣庭園の趣向と信仰

          石川県金沢市本多町、松風閣庭園。 石川県が誇る日本三名園のひとつ兼六園、は通過して、金沢市民にもミニ兼六園として知られ、ていない庭園がひそかに無料公開されている、10年前から。 加賀八家の筆頭、本多家の庭園。自然の沼と森を活かして江戸初期に作庭。兼六園のモデルとも。他の名園と大きく違うのは長く非公開であったため、ほぼ江戸の姿をそのまま残す。封じられた茶室や、外交的に贈られた石灯籠の数々。 岸辺に数か所、沼地内の小島にも舟着き場があり、舟をしまう場所もある。 庭園岸辺をゆっ

          金沢観光で外せない!松風閣庭園の趣向と信仰

          【書評】あなたは宗教を目撃する!『ビジュアルではじめてわかる宗教』

          400以上のビジュアル資料から世界の宗教を解説する入門書。日本にある主要でない宗教は途端にイメージできなくなるが、世界の宗教となるとなおのこと、言葉による説明では理解が追いつかなくなる。本書は宗教一般の章が一つと索引を備え、諸宗派の紹介や局所的に残されている伝統的信仰まで幅広く紹介されている。 宗教は視覚に訴えかける要素が多い。世界中にある世界遺産などの建築物、美術画、街中のデザインなどには宗教に関わるものが多い。観光地として宗教施設を訪れることもあると思うが、神話などの世

          【書評】あなたは宗教を目撃する!『ビジュアルではじめてわかる宗教』

          迦楼羅(カルラ)の龍笛 その運指について

          雅楽についての初投稿がまさかこれほどニッチな内容になるとは思っていなかったのですが、情報は新鮮なうちにアウトプットしていきたいと思いました。このテーマでは2件ほど言及しているブログを見たのですが、それらとは別方向の内容でまとめたいと思います。 国宝迦楼羅像天台宗の名跡、三門跡のひとつ、蓮華王院三十三間堂、本坊妙法院門跡。修学旅行で訪れた方も多いのではないでしょうか。 三十三間堂それ自体も国宝で、なかに安置されている千手観音座像・千手千体観音立像をお守りするのが、風神雷神像と

          迦楼羅(カルラ)の龍笛 その運指について

          【書評】元祖フィギュアのカタログ『土偶を読む図鑑』

          前作『土偶を読む』の完全ビジュアル版。発掘資料の速報や各地で縄文展が行われる中、ぜひさらっとでも目を通してほしい本である。豊富な写真やマンガからその独特な形態を解説し、著者の「土偶は縄文人の生業(ここでは「食料獲得のための労働」を指す)と結びついた、生活の道具である」という説の理解を深められる構成となっている。 岡本太郎は片隅に追いやられた火焔型土器を発見し縄文特有の造形美に注目してアートとしての地位を唱えたが、本書は土偶のデザインと著者の説であるモチーフをビジュアルで確か

          【書評】元祖フィギュアのカタログ『土偶を読む図鑑』

          【書評】現代の異端禁書『土偶を読む 130年間解かれなかった縄文神話の謎』

          ここ数年をかけてじわじわと注目を集めつつある縄文文化。科学的な分析法の進化もあいまって、新しいアプローチによる研究成果が出されている。そうした中、素人玄人問わず議論を巻き起こしたのが本書。歴史の教科書に載る定説に根本的な問いを投げかけ、「土偶は植物をかたどった精霊像である」という説を提唱する。 学者が発見したときの場面や心情が読み取れるストーリー仕立てとなっており、助手の池上くんに毒見をさせるなどおちゃめな話も含め、お堅い専門書という感じもなく、一周回って古風な学者の雰囲気

          【書評】現代の異端禁書『土偶を読む 130年間解かれなかった縄文神話の謎』

          【書評】はじまりのものがたり『世界の神話101』

          神話は信者からすれば科学的事実を超えた信仰的事実である。現実を生きる上で世界を見渡す時に、ある意味をつけることがあるだろう。人間の脳は何の意味もない点が3つもあれば顔を見出す。雨の日には憂鬱になる人もいるかもしれない。なんら意味のない水蒸気が空から消えて、太陽が顔を出しただけで心が晴れ渡るのなら、それは健全なことではないか。 まず物語として面白い。何しろ人類最初の物語、元祖コンテンツだ。漫画などの現代作品のモチーフとして登場することも多いので、その原典に触れるという楽しみの

          【書評】はじまりのものがたり『世界の神話101』

          【書評】宗教の四季報『世界の宗教101物語』

          個の時代、コミュニティの時代に思い出してほしい。カリスマとは宗教に由来する言葉である。強引な勧誘など布教活動に目が行きがちだが、一般企業と比べると宗教はクローズドだがコミュニティビジネスとして見ることも可能だ。本書の目次を見渡しても、見聞きしたことのない宗教が多いと思う。四季報やWikipediaにある企業の創業から現在までの沿革や株価は、創業やビジネスの参考になるが、インターネット上で多様なコミュニティが形成されている昨今、数多ある宗教の沿革をたどることも無駄にはならないは

          【書評】宗教の四季報『世界の宗教101物語』

          【書評】鍋を磨く、道が開ける。『三流シェフ』

          料理のカリスマの自伝。挑戦とはなにか。皿洗い何年といった単なる努力話ではない。他の人が避けるところにこそチャンスがある。その1つが鍋磨き。誰よりも早くきれいなだけでなく、磨く間にも活路を見出すアンテナを張り続けた。 若い禅僧がただ座しているようで、仏道という大海原に正面から挑むような、まさに料理「修行」。この16歳から28歳の約12年が、後の39年を差し置いて本書の3分の2を占める。 充分に技術を身に付けたころに師から一言、「セ・パ・ラフィネ(洗練されていない)」。後にそ

          【書評】鍋を磨く、道が開ける。『三流シェフ』

          【3分書評】タブーの「壁」を超える!『世界の宗教は人間に何を禁じてきたか』

          「自分と違う」そう感じた数だけ、相手も違いを感じるはずだ。ギャップの壁は超えるには、自分と相手との距離を相対化するといいだろう。そのためには自分の位置と他者の位置を把握することで解決する。一見すると難解そうな宗教のギャップは、人間関係の壁よりも容易かもしれない。なぜなら宗教の壁は少しの知識を身につけるだけで超えることが容易だからだ。 一見すると、ルールや規則は自由を制限するだけのように見えるが、一方で自由の源泉にもなる。法律がなくなった国家では生存すら怪しいことは想像しやす

          【3分書評】タブーの「壁」を超える!『世界の宗教は人間に何を禁じてきたか』

          【3分書評】究極のマウントマネージメント!?『奴隷のしつけ方』

           あなたは主人か、はたまた奴隷か。民主主義に葬られた奴隷制は、もしやマネージメント術と名を変えただけではないか。であれば人類史上長く君臨してきた奴隷制を、ある者は実社会に活かし、ある者は自らの身分を省みるのに役立つはずである。  舞台は奴隷制輝きし帝政ローマ。奴隷についてテーマごとに章立てされ、各章末に解説が付されている。まず、奴隷とはムチで打たれ死ぬまで酷使されるものだと思ったら大間違い。なにしろ奴隷一人あたり、ローマ人の年収かその半分程度と、それなりに値が張るのである。

          【3分書評】究極のマウントマネージメント!?『奴隷のしつけ方』