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19世紀の異端科学者はかく語る:自然の美しさ(4)

1月7日からカクヨムでスタートした19世紀の異端科学者はかく語る:人生を楽しむ方法(原題:The Pleasures of Life)、第二部を始めました。noteでは、訳者の主観で「感想と解説」を投稿しています。

第一部

第二部


自然の美しさ(4)

note編、前回

「自然の美しさ」編、今回は水。

大地に降り注ぐ爽やかな雨が、人間の心に注ぐ影響を軽視できない。長い仕事の後、湖畔や川辺や海辺に座って楽しむことは、どんなにすばらしいだろう。

「耳元で小さなささやきが聞こえて
 足元で小さなさざなみが広がる」

イギリス人は誰でも海を見るのが好きだ。
私たちにとって、海は第二の故郷のようなものだ。

ラボックいわく、「イギリス人は海が好き」
日本と同じく島国だから、海に思い入れがある国民性なのかも。

さて、今回の見どころは、唐突に始まるラボック氏の夏休み語り!!🤣

今年の休暇で、イギリスの南海岸にあるライム・リージスを訪れたので、一日のうちに窓から見える景色の移り変わりを説明してみよう。

ラボックの旅サラダ旅行記は、自然の美しさ(4)本編を読んでいただくとして(ぜひ、読んでねー)

以下の3カ所の地名…

  • ライムリージス(Lyme Regis)

  • ゴールデンキャップ(Golden Cap)

  • ブラックヴェン(Black Ven)

日本では知られてないみたいで、検索してもほぼ出てこないしWikipediaもない!
どういう場所か知っていた方が情景が浮かびやすいと思うので、ざっくり説明しますね。

簡単にいうと、ライムリージスはイギリスの南海岸にある町。
ゴールデンキャップはその近郊にあるビーチ。
ブラックヴェンは化石が取れる断崖。

太古の昔、ヨーロッパ最大の土石流が起きた場所だそうで、1億8500万年分の地層が断崖を形成。アンモナイトから恐竜まで化石の宝庫らしい。

発掘するまでもなく、足元の岩場にアンモナイトびっしり!


ちょっと怖いくらい…
ライムリージスにあるアンモナイトの街灯


この辺り一帯は「ジュラシック・コースト」として世界遺産に登録されています。

エッセイ本編で化石の話は出てきませんが、ラボックは大英博物館に恐竜の化石を寄贈したことがあるので、休暇でこの地を訪問したことと関係あるのではないかと。
今回の「自然の美しさ(4)」では海辺の美しさについて語られています。

私たちの居室は小さな芝生に面していて、その先は海に向かって急に落ち込んでいる。約2マイル先の海の向こうにはドーセットシャー海岸の丘、明るい黄色い砂の頂きがあるゴールデンキャップ沿岸と、暗い青色をしたブラックヴェンのリアス式海岸が見える。

朝早くそこへ降りてみると、向かい側から朝日が昇り、穏やかな海上から光の道が部屋の中に差し込んでいた。太陽が高くなるにつれて海全体がきらめき、丘はすみれ色の霧に包まれた。

実際の画像があると、より臨場感が高まるのではないかと!

ゴールデンキャップ(Golden Cap)
ブラックヴェン(Black Ven)


noteで紹介している内容はほんの一部です。
詳細は、本編をご参照ください。



\アレクサンドル・デュマ・フィスの未邦訳小説を翻訳しました/


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