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43. 【日常編】メキシコの漁師とMBA卒の男の話 〜何が正解なのかって分からないですよね〜

Buongiorno a tutti!

今回は、ネットで一時期話題になっていた「メキシコの漁師とMBA卒の男の話」について書いてみます。

結構有名な話なので、こすられた内容になってしまうかもしれませんがお付き合いください。

・概要

とはいえ、まずはこのお話を知らない方のために全文を引用します。
短い文章なので、知っている人も是非もう一度読んでみてください。

とても魚釣りが好きな漁師がいました。
漁師は好きな時間に起きて、釣りをして、子供や友達と遊んで楽しく過ごしていました。

ある日、あるビジネスマンがその漁師のそばにやってきて言いました。

男:「やあ、すばらしい魚だね。どれくらいの時間、漁をしていたの?」

漁師:「そんなに長い時間じゃないよ」

男:「へぇ、君は魚釣りが得意なようだね。せっかくならもっと働いてみたらどうだい?」

漁師:「自分と自分の家族が食べるにはこれで十分だよ」

男:「それじゃあ、あまった時間でいったい何をするの?」

漁師:「日が高くなるまでゆっくり寝て、それから漁に出る。戻ってきたら子どもと遊んで、
女房とシエスタして。 夜になったら友達と一杯やって、ギターを弾いて、歌をうたって…ああ、これでもう一日終わりだね」

男:「ハーバード・ビジネス・スクールでMBAを取得した人間として、
きみにアドバイスしよう。いいかい、きみは毎日、もっと長い時間、漁をするべきだ。
部下を雇ってもっと売り上げがでたらボートも買おう。そうしたら仲介人に魚を売るのはやめて自前の水産品加工工場を建てて、ビジネスを大きくする。
その頃には村を出てロサンゼルス、ニューヨークへと進出していくだろう。きみはマンハッタンのオフィスビルから企業の指揮をとるんだ。そうすれば老後もお金ができるよ」

漁師:「なるほど、そうなるまでにどれくらいかかるのかね?」

男:「20年、いやおそらく25年でそこまでいくね」

漁師:「へぇ、それからどうなるの?」

男:「そしたら引退して、海岸近くの小さな村に住んで、日が高くなるまでゆっくり寝て、 日中は釣りをしたり、子どもと遊んだり、
奥さんとシエスタして過ごして、夜になったら友達と一杯やって、ギターを弾いて、歌をうたって過ごすんだ。 どうだい?すばらしいだろう」

【原文】メキシコの漁師とMBA持ちの男の話(和文・英文) より
https://peylisting.com/2018/09/07/fisherman-mba/

さて、みなさんはこの話を読んでどう感じましたか?

要約するとMBA卒の男が堂々とメキシコの漁師に提案していたのは、その漁師が既に持っている生活だった、お金を稼がなくても理想の生活は送れるよねという小噺です。

最後のメキシコの漁師の反応を書かないのが小噺っぽいですよね。笑

さて、30歳も近づき人生について絶賛考え中の僕は、今回どちらの立場からも感想を書いてみたいと思います。
ちなみに僕は、もともと漁師寄りの考え方でしたが、人との出会いでMBA卒の男の考え方になり、そして現在はどちらがいいのかな〜と思っている最中ということだけあらかじめお伝えしておきます。

・メキシコの漁師目線

まずは漁師目線から。
彼の立場だと、やはり「お金ってそんなに必要?ビジネスをする必要性って?」という考えが浮かびます。

そして何より、この小噺が伝えたいことはまさしくこれだと思います。
これは訓話のようなもので、話もそういう流れで書かれていますね。

ゆっくり起きて、漁に出て、子どもと遊んで、お昼寝。
夜には友人とお酒を飲みながら、ギターを弾いて、歌をうたう。

この人生に何も欠けているものなんてないよね、これ以上何が必要なの?という感じです。

やりたいことをやるのが一番、自分の人生が一番。
生活のための仕事であって、働くために生きているのではない、と。

僕が大学時代に傾倒していた元ウルグアイ大統領ホセ・ムヒカ氏(世界一貧しい大統領として有名になりましたね)もこの考え方を持っていました。

僕の大好きなイタリアの人たちも同じような考えを持っている人は多いです。

・次回に続く

長くなってしまったので今回はここまで。
次回はこの話をMBA卒の男目線で考えてみましょう。

それではまた
Grazie mille e alla prossima volta!



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