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41. 【イタリア編】スローフードとは 〜イタリアから始まった人間らしい生活を取り戻す動き〜①

Buongiorno a tutti!

今回は僕が愛するイタリアから始まった「スローフード運動」についての記事です。

・ご飯ってゆっくり食べた方がよくないですか?

みなさんは家族や友人とゆっくり時間をかけてご飯を食べていますか?
あまり噛まずにせかせかと食べてしまっていませんか?

僕は以前勤めていた会社で営業職だったのですが、営業の先輩方はみなさんご飯を食べるのがとても早く、先輩を待たせるわけにもいかないのでお昼の時間はかなり一生懸命食べていました。
それがとても嫌で、途中から先輩たちとあまりお昼ご飯を食べにいかなくなりました。笑

というのも僕は普段からご飯を割とゆっくり食べるタイプで、ご飯の時間を大事にしたいと思っています。
育ってきた環境のせいもあるかもしれませんが、僕の実家は家族みんなでご飯を食べることが多かったことも影響しているかと思います。

そんな僕がイタリアに留学中に感じたことが、イタリア人のご飯にかける時間と情熱です。

現代では少なくなってきていますが、イタリアでは仕事のお昼休みに自宅に戻って家族とランチを食べて、また出社するという風習がありました。
また外食の場合も、ご飯やワインを嗜みつつ2時間近く食事をすることも多くあります。

・スローフード運動

そんなイタリアで生まれた運動が「スローフード運動」です。

みなさんも一度はスローフードという言葉を聞いたことがあるかと思います。
これはファストフードに対抗する食事スタイルを表す言葉として、1980年代のイタリアで誕生しました。
現在では国際的な組織として日本にも日本スローフード協会という団体があります。

スローフードとは、私たちの食とそれを取り巻くシステムをより良いものにするための世界的な草の根運動です。郷土に根付いた農産物や文化を失うことを始め、ファストライフ・ファストフードの台頭、食への関心の薄れを憂い、1989 年にイタリアで始まり、現在160カ国以上に広まっており、国際組織でもあります。​「おいしい、きれい、ただしい(Good, Clean, Fair)食べ物をすべての人が享受できるように」をスローガンに、食を真ん中に置いた様々なプロジェクトを数々持っています​。
(日本スローフード協会 HPより)

https://slowfood-nippon.jp/aboutus/

イタリアでのマクドナルド出店に反対する運動から発展したと言われているスローフード運動は、日本にとっても重要なテーマだと思います。

日本でも昔はゆっくりと食事をとることが一般的でしたが、ファストフードの台頭や働き方の変遷により食事の時間がだんだんと短くなっていると思います。

また、ご飯を急いで食べることによって咀嚼の回数が減り、満腹中枢が満たされるまでに時間がかかり、結果として食事の量は増えて、咀嚼されていない食べ物を消化しなければならないので胃腸には負担が大きくなります。

・次回は

そして実はスローフード運動は食べる時間の早さだけではないのです。
次回は、食べる前の素材や調理のスローフードについても書いていきますので、お楽しみに!

それでは、Alla prossima volta!

☆本日の豆知識☆
よくファストフードを「ファーストフード」と言っている方もいますが、英語ではfast foodなので、first foodではないです。
fastの対になるのがslowなので、これで覚えていただいていただければと思います。

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