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7. 【イタリア編】イタリアにも花の都〜フィレンツェ〜①

Buongiorno a tutti!
前回まではイタリアの概要を色々お話ししてきましたが、今回からはイタリアの主な街をご紹介していきます!

まず最初に紹介するのは、、、、
花の都、フィレンツェです!!

1番最初はローマにすべきか悩みましたが、僕の留学先だったフィレンツェへの愛情が深すぎて、真っ先にフィレンツェを紹介することにしました。
(ローマファンの方、あしからずご了承ください)

・フィレンツェってどんな街?

フィレンツェはイタリアの中部、西側にあるトスカーナ州の州都です。
ブーツ(脚)で表現するとスネの上の方です。
フィレンツェという名前は花の女神フローラからつけられています。
なので英語ではFirenzeではなくFlorenceと呼ばれています。

フィレンツェの紋章がユリの花をモチーフにしているのもそういった理由があります。

昔、中田英寿さんが所属していたイタリアプロサッカーリーグ・セリエAのACFフィオレンティーナはフィレンツェのチームで、そのマークにも同じくユリの紋章が入っており、フィオレンティーナはGigliati(ユリの人)という愛称もついているくらいです。

・フィレンツェの歴史とメディチ家

イタリアがまだ小国家にバラバラになっていた中世から、フィレンツェは大きな力を持っていました。
当時はフィレンツェ共和国として毛織物産業で栄え、その中でも特に世界の中心になっていたのがメディチ家の時代です。

中世に金融業から財を成したメディチ家は大コジモの時代からフィレンツェを統治し始め、その孫である豪華王ロレンツォの時代に栄華を極めます。
ロレンツォは芸術に多額の投資をしており、ボッティチェッリやミケランジェロのパトロンとしても知られています。

その後にロレンツォの息子ジョバンニが家督を継ぎ、しかもカトリック教会の教皇レオ10世として即位します。
世界史を習っていた皆さん、このレオ10世という名前に聞き覚えがある人も多いのではないでしょうか?

彼は父のロレンツォ以上に芸術を愛し、多額のお金を芸術に出資しました。そのため教会の財政が悪化してしまい、免罪符(贖宥状)の販売を開始することになるのです。
(※免罪符とは、それさえ持っていれば罪が赦されるよと証明するもの)

そしてこの免罪符がきっかけで、ドイツにいたルターが怒り狂って抗議し、その結果宗教改革につながっていきます。
この宗教改革の流れは勉強してみるととても面白いので興味のある人は是非勉強してみてください。

それにしても、世界史で習ったあの宗教改革がまさかメディチ家だとは!
汚名を残しやがってと思う人も多いかもしれませんが、実はこの免罪符は文化的に見ると良い側面もありました。

もともとこの免罪符というのはカトリックの総本山、サン・ピエトロ大聖堂を修復するためのもので、芸術・文化の側面から見ると今のサン・ピエトロ大聖堂を見ることができるのも彼のおかげとも言えるかもしれませんね。


ちなみにサン・ピエトロ大聖堂は僕が見た中でベスト教会のうちのひとつなので、またローマ編で熱く語ります!

・トスカーナ方言とイタリア語

フィレンツェについて歴史上でもう一つ重要な点があります。

それは現在のイタリア語がトスカーナの方言をもとに作られているということです。

中世を代表する作家であるダンテ・アリギエーリもフィレンツェ出身で、「神曲」(原題:La Divina Commedia)を書いたことで有名ですが、この「神曲」はトスカーナ方言で書かれており、それが今のイタリア語のもとになっています。


出典: https://www.worldhistory.org/Dante_Alighieri/

これはトスカーナの人にとってはとても誇りで、トスカーナ方言を学んだ僕も誇りに思っています。

せっかくなので、トスカーナ方言で代表的な訛りを1つご紹介します。
それはカ行の発音がハ行に近い発音になることです。

例えばみなさんもご存知のCoca Cola。
多くのイタリア人も日本やその他多くの国と同じように
通常は「コカコーラ」と発音しますが、トスカーナ方言話者はこれを「ホハホーラ」と発音します笑

もし、トスカーナ出身の人と仲良くなったら一度聞いてみてください!
いきなりこの話をすると失礼だと思われることもあるのでご注意を!

・次回予告

それでは、フィレンツェ編①はこのあたりで。
次回はフィレンツェの特産品など、
その次は観光スポットについて書いていきますね。

Grazie mille e alla prossima volta!

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