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恋愛リアリティショー #あいの里 が面白かった

Netflixで新たに配信された、35歳以上の男女が人生最後のパートナーを探す「あいの里」という恋愛リアリティーショーがとても面白かったのです。

「あいのり」シリーズのスタッフ陣が作った最新シリーズでとても期待していましたが、その期待を余裕で上回る面白さ。VTRを見守る田村淳とベッキーのコメントも良く、平和に楽しく見られます。

35歳以上の参加者たちには婚姻歴や家族、年齢、仕事、人に騙された過去など自分を縛るものがあり、若い頃のように自由な恋愛が出来なくなっています。

世間的には「条件の悪い」自分のパーソナルな部分を、相手は受け入れてくれるだろうか。条件の悪さを飲み込んでくれるほどの魅力が自分にあるのだろうか。

そんな葛藤が透けて見えるような恋愛模様には、普通の恋愛リアリティショーでは見られないもどかしさがありました。年を重ねた人ほど面白い、全ての大人にお勧めしたい恋愛リアリティショーでした。


と、きれいな言葉で始めてみましたが、シリーズ序盤は参加者たちの残念な姿ばかりが映ります。やっぱり人間は綺麗なだけでなく、どこか見ていられない部分があります。

50歳代と60歳代のしょーもない口喧嘩、お酒の入った中年男女の品のないはしゃぎ方、前時代的な価値観を話す参加者、異性に好かれていると妄信する参加者などなど。

ですが、あいのりシリーズの真骨頂でもある楽しい演出で彼ら、彼女らの様子が面白おかしく描かれ、シリアスな雰囲気になることはありません。

かつて20代、30代の大人に対する憧れのようなものがあった頃なら、参加者たちの残念な振る舞いを「こんな大人になりたくない」と一蹴していたと思います。

ところが、年を重ねて理想の大人にはなれなかった自分への失望を経験すると、参加者たちの残念な姿にも深く共感してきます。

年齢を重ねれば自動的にスマートな振る舞いが身につくわけでもなく、私たちと同じように皆欠点を抱えている。そんな等身大の人間として、それぞれが独自の問題を抱えながら真剣な恋愛をする姿にどんどん引き込まれていきました。

このシーズンを見終わる頃には、きっと全ての出演者のことが好きになっていると思います。私はアンチョビとみな姉の大ファンでした。

アンチョビは最初から番組をものすごく盛り上げてくれました。これだけ愛すべきキャラクターを、スタッフはよく初期メンバーに入れてくれました。大拍手です。アンチョビの暴走には毎週毎週大笑いして、ものすごく癒されました。

みな姉にも勇気をもらいました。言葉遣いが綺麗で、参加者全員を見守る優しい目線を持っていて、それなのに自分のことになると卑屈な部分が顔を出す。過去を語るシーンでその性格が形成された理由の一つを知ることになるのですが、自分ならどう受け止めるだろう、としみじみ考えてしまいました。

綺麗なところ、歪なところ、両方あって魅力的な人間なんだと改めて感じる演出で、本当に素晴らしい番組でした。

配信後には視聴ランキング一位を獲るほどの人気ながら、ひどい炎上がなかったこともこの番組のバランスの良さを示していると思います。

ぜひチェックしてみてください。視聴者数が増えれば増えるほど、シーズン2が見えてきます。見て楽しんで、そして感想戦で布教しましょう!

シーズン2が楽しみです!

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