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物語綴り

91
考えたショートショートを投稿していきます。
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見つめた先が
あなたの幸せでありますように

温まることで
心を癒す

ひと息つくことを忘れないで

どんなに離れたとて
あなたの言葉が
あなたの歌声が
気づけば背中を押してくれる

去り行く時間を
見過ごすんではなくて
愛しむ心で過ごしたい

本屋で新しい本に出会うドキドキ

色とりどりの表紙を眺めているだけで
あっという間に過ぎゆく時間

思わぬ出会いに浮き足立って
緩む財布の紐

手にとっては棚に戻すことすら
楽しくて仕方がない

今日はどんな本と巡り合うのか
そんな気持ちで本屋に向かう

窓からのお客さま

窓からのお客さま

窓をコツコツと叩く音で目が覚める

今日も窓の外で羽を休めるこの子に起こされた

なんとなくあの子に向かっておはようと一言

伝わらないのはわかってるけど
なんとなく挨拶

予定より早く起きたことをプラスに捉えて
飲み物の準備
それを窓から少し離れた場所に座って
あの子を観察

ここ最近はこれが日課になりつつある

あどけない笑顔

あどけない笑顔

どの瞬間を切り取っても
あどけない笑顔が目に映る
あなたのその表情は
とても少女のように純粋、清楚
少年のように無邪気で
男性のように色っぽくて
女性のようにあざといの

こちらのことなんかお構いなしに笑う姿に
ドキドキされっぱなし

街を歩けば
至る所に
寂れてしまった場所が

時間の流れとともに
活気を失った場所もあれば
以前からそうだった場所も

それはこの街の過疎化を
意味しているけれど

その寂しげな雰囲気が
居心地の良いものであったりする

今日も以前とは変わってしまった
場所に赴いた

街の音を聞く

街の音を聞く

車の音
誰かの話し声
風の音

生活をしている音の中を歩く

黙々とただ歩く

どこかのお家で料理をしているにほひ
いつかきっとこの何気ない日が
人生を彩る1ページとなる

何度忘れようとも
私はきっと想いだす

それが刻まれたものだとするならば

消えないなにか

消えないなにか

風にはためく洗濯物が
誰かを想起させる

それは想い人かもしれないし
古い記憶の中の誰かかも
もしくはどこかで印象に残った
名前を知らない人かもしれない

誰かの言葉に傷ついて
誰かの言葉に救われる

そんな日々だからこそ
自分が救われる時間を

いつからか特別感は無くなっていて
だけれどもなんだかその言葉を聞くと
特別を演出したくって
ひとときの演出がとても心を躍らせる