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『大ピンチずかん』という絵本

本屋さんを散策していると『大ピンチずかん』という絵本が置いてあり、ちょっとだけ読んでみました。以前確か、この作者の方が情熱大陸にも出ていました。


子どもが日常で直面する様々な大ピンチを、可愛らしい絵と共に綴った作品です。

「牛乳がこぼれた」

「ガムをのんじゃった」

「シャンプーが目に入った」

人生にはいろんなピンチがあるから、心の準備をしておこうね、というのを面白おかしく伝えています。

子どもの頃こんなピンチあったなあと共感する一方で、子どもの頃といっても、ここまで可愛らしいピンチばかりではなかったような気もします。


もっとシリアスなというか、今の自分に近いピンチもあったような。人間関係のピンチとか、若干セクシャル寄りのピンチとか。
呑気そうに見える子供時代でも、意外といろんなことに気を遣って生きていたり。

大人から見た子供と、子供自身の実態ってちょっと違っていたりすると思うのです。


ちなみに自分が子供の頃に感じたピンチでパッと思い浮かぶものがあります。


あれは確か小学生の3-4年生くらいの頃、当時映画『タイタニック』が大ヒットし、親に連れられ映画館で観ました。

映画の中のとあるシーン。(どのシーンかは伏せますが、タイタニック観たことある人は各々想像にお任せします)

小学3-4年にはあまりにも刺激が強いシーンで、そのシーンを見た瞬間、あまりにも興奮しすぎて死にかけたのです。

死にかけたというのは過剰な表現と思われるかもしれませんが、本当に死にかけました。

心臓が全盛期のX-JAPANのドラムソロくらいのビートを刻み、呼吸が出来なくなりました。子供ながらに周りに迷惑をかけてはいけないという思いから、物音はたてずに自分が呼吸が出来なくなっていることも悟られまいと、一人映画館のシートに沈んでいきました。呼吸が出来ず、深海に溺れているような気分でした。

そのシーンが終わってしばらく経つとなんとか落ち着いたのですが、タイタニックが沈む前に、自分自身が沈没しかけたのです。

「大ピンチずかん」の次のシリーズが制作される際は、「映画館で興奮しすぎて死にかける」も追加してほしいです。


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