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公立小中学校が時代遅れ、旧態依然なのは破綻しないから

最近、

「学校は時代遅れ、旧態依然だ」
「教師の労働がハードすぎて教員が定員割れ」

などの話を聞くようになりました。

このような事情になる理由を一つ思いつきました。

「つぶれないから」

民間企業はつぶれるからこそ変わる必要性がある

もともと国営または準国営だった組織に、国鉄やJALがあります。
それらの会社は破綻(国鉄は民営化)するまで、
時代遅れだったり非効率な部分が大なり小なり温存されていた。
でも、それらの会社はつぶれることによって、生まれ変わることができた。
犠牲が伴ったのは事実としても。
(国鉄民営化で切り捨てられた採算が取れない路線や列車があるのは事実)

普通の企業は、利益が出なくなって赤字が膨らめば
基本的には退場するしかない。
そうならないように、努力をする。
業務の効率化、売れる商品を作る、マーケティング…

破綻という概念がない公立学校

公立学校はつぶれることすらできない。
通う側は不満点があっても、選ぶことすらできない。
誰もが強制力を持って通わされる唯一の組織である。

「学校はまるで刑務所のようだ」という趣旨のことを言う人もいますが、
公立小中学校の場合
*本人の意思によらず行かなければならない
*利益を出せない(ただし経費削減は求められる)
という点が共通している。刑務所は冤罪を除けば犯罪をしなければよいだけですが。

つぶれないし、客が逃げることもないから
改善しようというインセンティブが働きにくい。
旧態依然をキープして、無難にやり過ごそうという発想になりがち。
(それを変えようという個々の教員がいても白い目で見られるか、
仮に変えられたとしても担当者が変わった時点で元に戻されることもよくある)

だから、民間でありえない旧態依然の数々が学校に残る。
変えるメリットが学校側にないから。

公立小中学校がエアコンをつけなかった理由は運営側にメリットがないから

たとえば去年もめていたエアコン。
公立はエアコンをつけても学校運営側にメリットはない。
金だけかかってむしろデメリットのほうが多いともいえる。
私立はつけていることがアピールポイントになる。

私立は公立と異なり、
選ばれなければ民間企業同様、最悪廃校(学校法人としての破綻)である。
だから市場の声を多少は聞かなければならない。

昨年の調査で、
小中学校よりも高校のほうがエアコン設置率が高かったのは、
高校は、公立であれど選ばれる立場であるから。
それなりに生徒サイドの意見も通るのだろう。
エアコンの電気代を生徒から徴収することもできるし。
※そのため、貧困層が多い学校ではエアコンがないという別の問題もあるらしい

ちなみについていた学校に設置された理由は
*騒音対策(飛行場近隣など) → 対策のために国等からエアコン設置費用が出る
*地域おこし
*議員などが精力的に活動した
*自治体が相当裕福
等の事情があると思われます。
自主的に付けたというわけではないケースも。

まとめ

やはり「ただ」で運営するというのはいろいろと難しい問題をはらむのかもしれない。
お金は消費者による投票権という要素も持つけれどそれがないので

別記事で以下のような内容を後日更新する予定

学校が選べないことによる弊害
教師が過重労働になる理由
小中学校の経費問題
ニーズが多様化する小中学校→軍隊方式にならざるを得ない理由

教員の仕事が求職者から選ばれなくなったという点ではある意味の「破綻」といえるのかもしれないな…
生徒側は通うことを選べないけど、教師は仕事にするかどうかを選べるので。

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