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退化の果てに① ~イルカの後ろ足の話~

2018/06/02に作成された記事です。

こんにちは。
日の出ている時間が長くなっている今日この頃、皆様如何お過ごしでしょうか?

自然科学館は本日より開館です。開館時間は毎週水曜日と土曜日の午前10時から午後4時まで。
今年度は11月上旬までで、夏休みも開館を予定しています!

どうぞよろしくお願い申し上げます。

さて、今回のテーマはイルカの不思議な骨についてです。

自然科学館にはイルカの骨格標本もあります。

尻尾のほうをみてみると、変わった2つの骨がついています。

この細長い小さな骨は、一体何の骨でしょうか?

この骨、実は寛骨(かんこつ)のなごりです。
私たちの体でいうといわゆる骨盤、腰骨といわれるところです。

イルカではこの腰の骨の一部は、今は筋肉に埋もれて使われることはありません。
人間も今では使われなくなった、しっぽの骨(尾骨)がありますね。

イルカは歯をもつハクジラの仲間であり、寛骨はクジラの昔の姿を考える重要な手がかりです。

クジラはかつて四足で歩いていたといわれています。
海に入り、適応するうちに足がなくなってしまいました。

寛骨(腰の骨)のなごりがあるということは、昔のクジラには後肢があり、身体を支えていた証拠になります。

進化の果てに足をなくして泳ぐようになった、そんな昔のクジラを骨から想像してみませんか?

さて、もうひとつ気になるイルカの骨があるのですが皆様お気付きでしょうか?

Yの字のようなVの字のような…

この骨は次回のお楽しみに!

Na

2018/06/02

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