記録(2024/1)
書籍
『うひ山ぶみ・鈴屋問答録』本居宣長
読み初め。『うひ山ぶみ』の一節「古風は白妙衣のごとく、後世風は、くれなゐ紫いろいろ染たる衣のごとし。白妙衣は、白たへにしてめでたきを、染衣も、その染色によりて、又とりどりにめでたし、然るを白妙めでたしとて、染たるをば、ひたぶるにわろしとすべきにあらず。ただその染たる色には、よきもあり、あしきもあれば、そのあしきをこそ棄つべきなれ。色よきをも、おしこめてすてんは、偏(ひとむき)ならずや。」p.57 「白妙衣」という言い方は「古風」を純粋視させてしまうきらいがあると思うが、とはいえ全体として言っていることはよく納得できるし、面白い言い方である。『更級日記』(角川ソフィア文庫)(原岡文子訳注)
『歌よみに与ふる書』正岡子規
なんともアジテーションである。『建礼門院右京大夫集』(糸賀きぬ江訳注)
すごく好きではあるのだが、詞書の散文の方が美麗新鮮で、肝心の歌が今ひとつと感じられてならぬ。「夫婦善哉」織田作之助
大阪に行って阪急電車で読んだ。『現代日本を読む ノンフィクションの名作・問題作』武田徹
『活字たんけん隊 めざせ、面白本の大海』椎名誠
『女流日記文学講座 第六巻 建礼門院右京大夫集・うたたね・竹むきが記』石原昭平ほか編
『谷根千のイロハ』森まゆみ
『コレクション日本歌人選012 伏見院』阿尾あすか
『コレクション日本歌人選046 源俊頼』高野瀬惠子
俊頼にせよ俊成にせよ、定家にせよ、連歌を勉強して読んだ方がいい気がしてきた。『謡曲入門』伊藤正義
安宅のクセ「遼遠」→「龍淵」、鸚鵡小町「百家仙洞」→「百日千度」など、漢字の宛て方を解釈し直す(「謡曲の解釈は、謡本の漢字を一おう裸にすることから始めることが必要なのである」p.65)。猩々「御酒と聞く名も理りや」、なぜ酒を「みき」と呼ぶのが理なのか。俊寛を慈童説話で解釈する。などなど、『謡曲入門』というか、『謡曲詞章研究入門』という感じではある。『宴の身体 バサラから世阿弥へ』松岡心平
『世阿弥を学び、世阿弥に学ぶ 12人の専門家が「世阿弥」を語る-講演・対談集』大槻文藏/監修
『右大臣実朝』太宰治
『定家百首 雪月花』塚本邦雄
『岩波講座能・狂言 第2巻 能の伝書と作品』表章、竹本幹夫
岩波新大系『竹田出雲並木宗輔浄瑠璃集』
巻末に地・色・詞の節の説明や、浄瑠璃本の翻刻方針の解説が細かく載っておりありがたい。『近松浄瑠璃私考』富岡多惠子
『京大短歌29』
舞台
国立文楽劇場 令和6年初春文楽公演『平家女護島』鬼界が島の段、『伊達娘恋緋鹿子』八百屋内の段 火の見櫓の段
国立能楽堂ショーケース「梟山伏」「巴 替装束」
字幕に現代語訳が出るのが新鮮。よい試みだと思う。一月宝生会定期公演 午後の部「千手」「文山賊」「藤栄」
Q短の後輩お二人と。「千手」は能を観始めた頃、銕仙会青山能(2021.9.29. 鵜澤光師シテ)の舞台に深い感銘を受けてから、最も好きな曲の一つ。国立劇場令和6年初春歌舞伎公演『梶原平三誉石切』鶴ヶ岡八幡社頭の場、『芦屋道満大内鑑』葛の葉、『勢獅子門出初台』
@新国立の中劇場。当たり前だが席が舞台に近いと俄然面白いことを学んだ。達磨会(成田達志師社中会)舞囃子「小鍛冶 黒頭」など
新国立劇場オペラ『エウゲニ・オネーギン』
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