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広島お好み焼き屋【皐月】の看板娘のリムは実は竜の姫巫女様でした! 第13話 病室です! (2)

#創作大賞2023
#お仕事小説部門

 第13話 病室です! (2)

 リムはいつもお会いすれば。

「リムちゃん」、

「リムちゃん、おいでぇ~」、

「今からお父さんと三人でショッピングセンターへと買い物に行こうか?」と。

 よく近所のショッピングセンターや広島市内、本通り、百貨店へと。

 リムや姉上をショッピングへといこうと誘ってくれるお母さまや。

「リムちゃん、海斗は放置していてもいいから明日。母さんとレビィアちゃんと四人でドライブへと行こうか?」と。

 本当にリムや姉上のことを娘や孫のように可愛がってくれる御二人の姿……。

 そう、いつものように元気のある顔ではなく。

 お父さまは病室のベッドの上で、全く身動きもしない。

 意識もない状態で点滴をしている最中……。

 そしてお母さまの方はと言うと?

 お父さまが横たわるベッドの横で、顔色悪くやつれた顔……。

 そう、一番後にお見舞いへときたリムと姉上に対してお母さまは。

 心配をかけないようにと明るく、気丈に振る舞ってくれているのが。

 リムも傍から見てわかる。

 だからお母さまの傍までくるとリムは、ついついと涙が、我慢ができなくなり。

 お母さまに抱きつくとリムは、甘えながら泣き出してしまう失態を犯してしまう。

 でもね、お母さまは本当に、リムに対して優しいから。

 リムを叱り、叱咤激励をすることもなく。

 抱きつき甘えながら泣くリムのことを。

 やはり、自身の娘のように優しく、温かくね。

 リムの頭を撫で労りながら。

「リムちゃん、お父さんは大丈夫。もう大丈夫だから……。そんなに心配しないで、お願いリムちゃん……。そしてレビィアちゃんも泣かないで……。そしてありがとう。二人共……」と。

 お母さまはリムだけではなく、姉上にも気を遣い、笑みをくれた。

 その言葉を聞き。

 姉上もリムの後ろで、自身の紅玉の瞳を濡らしていたんだ。

 それは知らなかったなぁと。

 リムが自身の脳裏で呟くと。

「御免ね。二人共……」と。

 パパのリムと姉上へのお礼の言葉が。

 リムの耳へと聞こえてくると。

「レビィアもリムも泣かない」と。

 リムと姉上の二人が、この病室内で泣きだすものだから。

 パパの本当に困ったような声がリムの耳へと聞こえてくる。

「レビィア、そんなところで、佇んで泣かない……。ほら、俺のところにおいで……」と。

 パパはリムの後ろ──後方で佇んで泣いているらしい姉上へと。

 優しく、温かく、竜の姫巫女達の主らしい。

 優しい声音で、姉上のことを優しく手招きしながら誘うと。

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