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非モテレズビアンのはじまり⑤

初めて参加したオフ会。
それどころか、初めてのバー、夜の繁華街、初めて降り立った地下鉄の駅。
レズビアン云々以前の夜の出来事。

ちなみに非モテレズビアンのはじまり①はこちらから。

それでは続きをお送りします。


ジンジャーエールの出会い

「ジンジャーエールの出会い」などと気取った見出しを付けてしまいました。

何年か前の出来事を思い出しながら書いているのですが、この夜のことと、この夜に出会ったこの人のことは、なんとなくメランコリックに思い出してしまうのです。

少し感傷に浸りながらお伝えしますが、読んでる方からしたら苦痛かもしれないので、先に私たちの結末だけを伝えると、その辺に転がっていそうな、ただの片思いです。
もう縁も切れてしまいました。


それを踏まえて読むと、コメディかもしれません。どうぞ。


バーに来たにも関わらず、お酒を飲みなれていないので、ジンジャーエールを頼んだ私。
少しずつ参加者が来るなか、一人で黙って座っていると、「ジンジャーエールどうぞ」というお店の人の声がしました。

私のかなと思って振り返ると、別のお客さんがそのジンジャーエールを受け取って飲んでしまったのです。
あっと思うと、お店の人が「ごめん、それ後ろの人のだ」とそのお客さんに声を掛けました。

その人は「ジンジャーハイ頼んだのにお酒入ってないやんって思ったわ」と笑いました。
その時の笑顔が、子どもみたいにかわいくて、でもかっこよくて話してみたいなと単純な私は思ってしまったのでした。

オフ会のはじまり

オフ会は、隣の人と話して20分で席替えをして、また話してというのが4回あるという形でした。

最初に隣になったのは、大学生の女の子でした。ちょっと地雷系の見た目で、でも話してみると面白くて。
そもそも好きな女の子のタイプとかを話題にできるのがうれしくて、話せるだけで楽しい時間でした。

二人とも友達がなんとなく好きだったので、友達がいかにかわいいかという話をしていました。
今思うと、出会いに行っているのに他の女の子の話するなよって感じですが。

楽しく話していると20分はあっという間で、次の席替えになってしまいました。

そして、なんとさっきのジンジャーエールの人と隣になったのでした。

私はオトメだし、単純なので、こういった小さなことで運命などというモノを感じてしまうのです。


まだ、続きます。続くけれども、最後にあるのは別れなのです。


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