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馬に会える本。(5)

わたしは馬が好き。
だから、馬を知ろうとする。
そうすると、馬が暮らす場所を知ることになり、馬とともに生活する動物も知り、そばにいる人間のことも見えてくるようになる。
そんなふうに、なにかを好きになることで、少しずつ自分の中の世界が広がっていったりする。
この絵本は、そんなことを思い出させてくれる。

とはいえ、この絵本を手に取ったのは、絵がとにかく素敵だったから。
農場の様子、動物たちの様子が、ありありと伝わってくるし、暖かみがある。
さらに文章は簡潔で、かわいらしくて。たいせつなメッセージが、ごくごく自然に散らばっている。
そして、人間の目に触れにくい動物や、森、過去にいた動物にまで触れているところや、決して綺麗ごとだけではない現実味のある感じが、この絵本にしかない魅力だ。

 『かえでがおか農場のなかまたち』
         作・絵:アリスとマーティン・プロベンセン
         訳:乾 侑美子
         発行:童話館出版



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