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一人一人を大切に・・・窓ぎわのトットちゃん

最初から涙、涙でした。
実際にあったお話・・・それは戦前の黒柳徹子さんことトットちゃんのお話
自由が丘に住んでいた、赤いお屋根の大きなおうちのトットちゃん。
とっても裕福だったんだなあと感じました。

トットちゃんは、いわゆる普通の学校では型にはまらないとっても純粋なタイプの女の子。
興味のあることには、周りが見えなくなって集中してしまう。
そんな、トットちゃんは、電車が教室のトモエ学園に転向することに。
校長先生である小林先生は「なんでもいいよ。ぜ~んぶ話してごらん」と
トットちゃんのお話を聞きます。
そして、「君は、ほんとうはいい子なんだよ。」と頭を撫でます。

このシーンに、涙が止まりませんでした。

トットちゃんは小児麻痺になっている泰明ちゃんにも声をかけます。
「どうしてそんな歩き方をしているの?」
「僕、小児麻痺なんだ・・・」
自分の状態を素直に隠すことなく告げる泰明ちゃん。
泰明ちゃんに、自分と同じ目線で話しかけたり、遊んだりしていたトットちゃん。
運動会の時も、みんなで遠出をした時も、トットちゃんはいつも泰明ちゃんと一緒だった。
泰明ちゃんが、必死になって木登りをするのを手伝うトットちゃん。
泥んこになった服を見て「困ったわね~」と陰でそっと泣いていた泰明ちゃんのお母さん。
縁日のヒヨコがどうしても欲しくて、泣いてお願いしていたトットちゃん。
大人はすぐ死んでしまうひよこの命を知っていたから「ダメだ!」と言ってたけど、トットちゃんの懇願でヒヨコを飼うことに・・・
でも、すぐに死んでしまい・・・命のはかなさをしるトットちゃん。
それが伏線となり、泰明ちゃんは、「アンクルトムの小屋」の本をトットちゃんに預けたまま、天国へと旅立ってしまった。

映画の背景には、戦争へと突き進む看板が並んでいる。
バイオリニストのお父さんは、「私のバイオリンで軍歌を弾くことはできない」と、軍からの提案を断る。
学童疎開で、ずっと住んでいた赤い屋根のおうちも取り壊され、トモエ学園も戦禍で燃えてしまいます。
小林先生は「これからどんな学校をつくろうか」と燃えてしまった学校を嘆き悲しむより未来の希望を話す。
なんて、素晴らしいんだ。
私も教員の端くれ・・・そんな小林先生の思いを少しでも継ぎたいと思いました。


一人一人の個性を大切にするということは、その人そのものを大切にするということ。その人の命を大切にするということ。個性を抹殺してしまう戦争というものは絶対にいけない。
そんなメッセージを受け取った。

最初から最後まで涙、涙の感動の映画でした。


#今年のベスト映画

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