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夜行バスの中で

本当はずっとわかっている。 脆弱な体に不釣り合いな承認欲求を抱え、というセリフを聞いた時それはまさに自分だとハッとした。 私は好きだと言いたいのではなく、好きだと言われたいだけで。 だから無機質で中身のないアイドルの言葉に耳を傾けた。 誰でも良いわけでもなかった。 時間はお金だった。 私は時間をかけて、満たされようのない莫大な承認欲求だけを抱えて会いに行って。 時間は無限にあるような気がしていた。 そんなはずは無いとずっとわかっている。 誰かに面倒くさいと笑われるだけだとわか

    • 理想郷はゴミ袋に

      ドラえもんと空の理想郷を見た。 メッセージ性が強く、いい意味でも悪い意味でも現代的だと思った。 少し説教臭かったけど、「パーフェクトになんかならなくていい、これが僕だからだ」というドラえもんのセリフがすべてだと思った。人にはそれぞれ、いいところもあれば悪いところもありしかしダメなところもその人の個性で「らしさ」なのだから、淘汰するべきではない、と。 この映画は一貫して同じことを述べ、最初からその伏線を貼っていた。作品として、制作は上手いと感じたが、その意図が強すぎるがあま

      • 青春コンプレックス

        きっと私は青春コンプレックスだ。 押し付けられた「青春」のイメージと概念を過ごせなかった自分をコンプレックスに感じていた。それ故に自信が無い部分が要所要所にあった。 でも私は天かす学園を見てるから青春とはミステリーで、決めつけられた青春なんかなくて、それぞれにそれぞれの青春があると知ってる。このコンプレックスが私の青春だと知ってる。 だからアイドルやそのアイドルのファンがよく言う「青春を捨ててアイドルを〜」みたいな言い方がすごく気に食わない。青春が死んだみたいな言い方をす

        • 夜中の病みターン

          最悪だ!最悪のターンが来ている。 私は今病んでいる。 「病んだ時に〜」って話を中学の友達にしたら「よく病んだって話してるけどどういうことなん?」って言われてたしかにな、と思いつつこの馬鹿野郎と思った記憶がある。 そりゃ、なんか物理的な出来事があったわけじゃなくて気分が沈んだだけのことだけど、「病んだ」って表現してもいいだろう てか前友達にも「簡単に病んだって言葉を使うのはあんま好きじゃない」って話をされた。みんなめんどくさいんだよね。もちろん俺も含めて。 みんなどこ

        夜行バスの中で

          映画を見よう、最近考えてること

          「悪意のない石」とは何だろう。 「君たちはどう生きるか」を見た。この映画の核のような部分に出てくるのが「悪意のない石」だ。 この世界の始祖のような顔をした髭の爺さんが積み木をしていて、主人公である少年に君は一つだけ石を足せる、そしてそれは悪意のないものでなければならない、と言う。 この場面は、創作をする人全員に向けたメッセージともとれるし、現在のスタジオジブリともとれる。そして、後継者を探す爺さんは宮崎駿自身なのではないか、というの主流となった考察は間違いなさそうな気が

          映画を見よう、最近考えてること

          今、幸せか?

          「だが情熱はある」の最終回を見た。 このドラマを通じて私が考えたのは幸せとはなにか、である。 今回はそのことについて話す。 「今、幸せか?」と言うセリフがこのドラマではかなり重要なワードとして使われており、主人公若林が何度も繰り返す問いである。 私は気づいたことがある。人は幸せになるのではなく、幸せに気づくか気づかないか、なのだと。 何かを成し遂げたり、わかりやすく言えば夢を叶えたりして「幸せになる」のではない。それは一瞬の喜びであり、ただの達成感と興奮である。それももち

          今、幸せか?

          わたしと他人の目

          私は他人を見つめられない。 正確には、他人と目を合わせることがあまり好きじゃない。 私はたぶん、表情とか声色よりも他人の瞳を覚えてる。 喋ってる時の相手の目を覚えてる。今だって思い出せる。自分が相手の目を見ている時、相手には自分が映っているのだと想像すると、何故か嫌になる。 私は私のことが好きじゃない。いや、正確には自信が無い、が1番正しい表現な気がする。 私はそれなりに私のことは好きだし、私の事を肯定しようと思っている。自分の中の確固たる自分をどうにか信じたいと願ってる。

          わたしと他人の目