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【パラソーシャル攻略】Vtuberストーカー事件の真相を解説&考察 チラズアート過去作「閉店事件」との繋がりとは?

最新作パラソーシャルではvtuber活動をしている主人公ニイナがストーカー被害にあうという内容で、グッドエンドのニュース映像で犯人は複数人いて、元カレであるりきやの家族ぐるみの犯行だと説明されていました。
そのことを念頭に置いたうえで改めてストーリーの振り返りと、「閉店事件」との繋がりを考察していきたいと思います

パラソーシャル ストーリーの真相

すべての始まり

すべての始まりは主人公の配信で送られてきたゲームのリンクを踏んだことでした

このリンクの送り主のアカウントは「ニイナ大好き」です。主人公はvtuber千羅ニナとして活動していて、ニイナではありません。にいなは主人公の本名です。(これはカフェでのアスカとの会話の中で語られています)
つまりこのコメント主は千羅ニナの中身がニイナであることを知っている人物となります

ニイナ大好きの正体と目的

ニイナ大好きが送ったゲームをダウンロードしたことによって、千羅ニナは顔バレしてしまいます。なぜ彼は顔バレをさせたのか?そしてこの人物の正体とは?
結論から言うとニイナ大好きは主人公の元カレの、りきやで確定だろうと思います
ではなぜ顔ばれをさせたかったのかということなのですが、彼は千羅ニナの顔が知りたかったのではなく、千羅ニナの中身である主人公ニイナがどこに住んでいるのかを、顔ばれさせることによって特定したかったのではないかと思います。

ニイナ大好きというアカウント名から分かるように、彼はvtuber千羅ニナのファンではなく、中身である主人公ニイナに好意を寄せている人物です。
さらに顔バレした後の配信での彼のコメントの内容から、主人公のことを監視していないと知り得ないようなプライベートな情報もすべて把握していることが分かります。

りきやは主人公を襲うストーカーを雇って、そのストーカーから主人公を守ったように見せかけることで、もう一度自分に惚れさせてよりを戻そうとしていました。(バッドエンドから分かります)
そのためには主人公がどこに住んでいるのかを知る必要があります。
そこで思いついたのが、主人公が行っているvtuber活動のコメントに顔ばれさせるゲームを送って部屋の様子を映し出させて、住所を割り出すという作戦。
思惑通り主人公はゲームをダウンロードしてしまい、りきやは主人公の住所を割り出すことに成功し、ストーカーを襲わせることに成功したということなのではないでしょうか。

その証拠に千羅ニナが顔ばれした次の日の朝になると急に、隣の部屋に何者かが引っ越してきたり(後にりきやが引っ越してきたと分かる)、ゴミ捨て場の変な男(これも恐らくりきや)が主人公のごみを持って帰ったり、警察官に扮したりきやの叔父がマンションの掃除をしている、といった不自然なことが一度に起こっています。
りきやは住所を特定することで、家族ぐるみで主人公の外堀を埋めることに成功したのです

このことからニイナ大好き=りきやだったと考えるのが自然だと思われます

「パラソーシャル」というタイトル

バッドエンドではvtuber千羅ニナに一方的に親近感を覚えたストーカーの男が逮捕され、こういった現象のことをパラソーシャルと呼ぶらしいというモノローグでタイトル回収をしていますが、真相はvtuberへの一方的な愛などではなく、元カノの主人公とよりを戻したい男の暴走でした
「パラソーシャル」というタイトルなのに事件の真相はタイトルとなんの関係もありませんでした、というミスリード的なタイトルになっています
こういったひねりを入れてくるのもチラズアートさんの醍醐味ですね

「閉店事件」の真相

パラソーシャルと閉店事件の時系列

パラソーシャルでも閉店事件に登場してきた店長と閉店事件の主人公らしき女性が勤務しているので、閉店事件よりも前、あるいは同じころの話かと思ってしまいますが、店内にいる女性二人組のマユミとマリは閉店事件でも客として登場しており、閉店事件では高校生として登場するのでパラソーシャルは閉店事件よりかなり年月が経った後のお話となっています。

店長と主人公も恐らく同一人物でしょう

ちなみに店長の名前は船橋で、主人公の配信のコメント欄にも船橋というアカウントがありました

なぜか閉店事件の主人公は最後ストーカーに部屋に侵入されていたにもかかわらず生存しているということになります

「閉店事件」のストーカー複数人説への公式見解

「閉店事件」では直接主人公を襲うストーカーだけではなく、他にも複数人ストーカーがいたのではないかという考察が様々なサイトや動画でされていましたが、今作でチラズアートは公式見解として暗にこのストーカー複数人説を認めているのではないのかと思います。
それが分かるのが「閉店事件」にも登場したジェイムズのセリフ。

フードをかぶった男を店の外から見てみました

閉店事件にもフードをかぶった男が登場しています


閉店事件でもジェイムズは最近コーヒーの味が違う気がすると言っています

では閉店事件のストーカー複数人説について簡単にまとめてみます。
考察の根拠となっているのは

  • 閉店事件の初日、急にブレーカーが落ちてブレーカーを元に戻すと、店に牛乳がいくつか散らばっていた

  • 二日目、フード男が来店しなぜか牛乳を二杯注文する

  • フード男が座っていた席に店の外から主人公を撮った写真が置かれていた

  • なぜか初日から店の奥の扉が開かなかったが、最終日に屋上からその部屋の中に降りるとその部屋で誰かが生活していた痕跡があり、主人公の写真が壁に貼られていた

これとコーヒーの味が違う気がするというジェイムズの発言を合わせると、フード男はずっと店の奥の倉庫に住み着いていて、店の牛乳を取ったり、主人公の姿を写真に撮ったりして生活していた。フード男が店の牛乳などの店の材料を触ったり飲んだりしているので、コーヒーの味が変わっていたのではないか?
というのが閉店事件でされていたストーカー複数人説という考察なのですが、閉店事件から数年がたった今作でも未だに味が変わっていて、あの時のフード男が店にいるという描写をわざわざ入れているということは、
このストーカー複数人説は合っていて、あれから数年たった今でもフード男のストーカーはあのコーヒー店に住み着いているんですよ、というチラズアートからのメッセージなのではないでしょうか?

余談

チラズアートさんのゲームは日本のホラー映画の影響を受けていると公言されていますが、今回のパラソーシャルは今敏監督のアニメ作品「パーフェクトブルー」から影響を受けているのではないかなと思いました。


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