個人ブログが技術ブログに勝つ日
半分思いつき、半分真面目な話。
キッカケは休憩中にふとつぶやいたこれ。
先に結論から言うと、
・企業は技術ブログ頑張るより,個人アウトプット(ブログとか発表)を応援する方にシフトしたほうが良くね?
・メッチャ強い技術ブログはメッチャ強いなりの理由がある
(投稿レベルやコストが半端なくかかってる)
・「会社に言われたのでやりました」程度の技術ブログはやらないほうがマシ、やるだけ企業の技術ブランド損失につながる
自分もそこそこな人数が読む個人ブログを持ち、過去のお仕事で技術ブログをゼロから2つ立ち上げ、1つを「エンジニア広報」として再生させた経験あるので多分説得力はあると思う。
「おっ」って感じた人、最後までお付き合いください :bow:
「人」が読んで「良いな!」という文章を「書き続ける」
いきなり話が飛びますが、自分が習ったSEO・Webライティングのコツを要約するとこんな感じ。
SEOの「えの字」も理解してなかった頃に、その手の知識に強い人(元同僚)から言われたのが、
SEOはテクニックもあるけど、「人」が読んで「すばらしい!」
と思える文章が何よりも大切
正確な言葉は覚えてないけど、要約するとそんな感じだった。
「すばらしい!」の意味合いはいくつかありますが、
・特定のドメイン(業界・技術など)への情熱や愛、知識がある
・どこかの文章や既知のことをパクったりコピペしたモノではない
・故に、出されるコンテンツは「深い」かつ「ユニーク」なモノである
(唯一無二、エモくなると唯我独尊なもの)
言い換えると、「自分にしかできないもの」とも言えるなと。
当時から個人ブログ(はてなの方)を書いてたので、(知識習得や練習の意味も含めて)早速アドバイスを自分なりに解釈し、しばらく書き続けてみたりもしました。
アドバイスを思い浮かべながら書いて大ヒットしたのがこれ。
今読み返しても、「特定のドメイン(野球・Python)への造詣」「どこからかコピっていない、自分がやったオリジナル」という条件を満たしていると思う(自画自賛)。
また、別の人かそもそも本なのか忘れましたが、
ブログは書き続けてこそのもの
というアドバイスも貰い、(自分の負担にならない程度に)毎月一本くらいのペースで書き続けた結果、
・野球やPythonに共感した(と思われる)人たちが読者として集まる
・時折ホットエントリーがでる→また読者が増える
・アクセス数(UU・PV)がメチャクチャ伸びた結果、今の野球の仕事にコンバージョンした
「継続は力なり」とよくいいますが、ここまでわかりやすく結果が出るとは思いもしなかった(ちなみにここまで3年)。
「具体的に何やったのさ?」ってあたりは、、、愚直に企画を立てて書き続けたかつ、この辺を参考にしました(かなりの良著です!)
いい技術ブログ・微妙な技術ブログ(主に企業)
(Webライティング力と編集力が無駄についた事により)JOINした企業・チームで技術ブログの立ち上げ・立て直しをサブのミッションでやる機会が続いた。具体的にはリクルートに居たときから前職のRettyまで。
この時は、(普通のエンジニアリングタスクや、採用など別タスクの関係もあり)他社の技術ブログや個人の技術ブログ(Qiitaやはてな、mediumなど)をひたすら読み漁った。
そこで良い技術ブログと微妙な技術ブログの差に気がついた。
良い技術ブログ
・ほぼ毎月、場合によっては毎週のように記事がある
・すべての記事じゃないにしても、テーマが明確かつクオリティが高い
・色んな人が書いている(CTOから中堅、新人まで)
微妙な技術ブログ
・ほとんど更新がない。Quarter終わりやアドベントカレンダーの頃に記事がある。
・「触ってみた」「やってみた」とかどこかのマネみたいな記事が多い
・特定の個人や、若い人が(しょうがなく?)書いてる(風に見える)
流石に「微妙な技術ブログ」の例は上げられないですが(苦笑)、いい技術ブログだなと思うのが、
・クックパッド(定番中の定番だがこのレベルを保ってるのが相当凄い)
・Gunosyデータ分析ブログ(テーマを絞って愚直にやり続けてる&戦略的)
この2つは個人のブログを書く時の参考にもさせてもらってる。ホントに素晴らしいし毎記事読んでて飽きない。
この2つの共通点はまさに上記「良い技術ブログ」の特徴すべてを兼ね揃えているところなのですが、このレベルを維持するためにやってること(社内レビューや目標設定、SEO・SNSシェアの工夫など)が相当手間かかっていると思う(実際は知らないけど間違いなくそう思う)。
逆説的に、大多数の「微妙な技術ブログ」は、「良い技術ブログ」の事がほぼできていない事により、「過疎ったブログ」が残り、「なんだこの会社ブログあるけどやってないじゃん」という「技術ブランドの損失」が起きているなと思った。
もう一度言うけど、
「人」が読んで「良いな!」という文章を「書き続ける」
が、SEO・Webライティングのシンプルなコツであり、大切なことなのよ。
技術ブログより先にやること
とはいえ、「良い技術ブログ」を継続してやるのは相当なコストが掛かる。
誰が書く、レビューどうする?これって評価になるの、etc...大体そうなる。
なので、個人的には以下の二つをオススメしたい。
書かない「技術ブログ」は潔く閉じる
ただそこに、「古い情報」「気が向いた時に更新」される技術ブログだったら無いほうがマシだと思う。
どんなにカジュアル面談やミートアップで「ウチは技術にこだわりが〜」みたいな事を言われても、「ブログ書いてねーじゃん」と、優秀な人であればあるほど突っ込む。
(かつ、それは直接言うことなく、心の中or仲間内で言われる)
だったらいっその事ブログを閉じちゃって、「ブログ書きたい・成長したい」メンバーは個々人でやってもらい、それをサポートするほうが相当良いと思う。
「個人の技術ブログ」を企業がサポートする
よくブログを書く人は、「習慣」が身についてるのでよく書く。
というのと、
よく書く故に、ホットエントリーが出たり、読者がついたり、技術が伸びて良いキャリアを形成する。
というのが私の持論であり、経験則なのですが、ここに所属企業が乗っかってしまったほうが、辺に技術ブログをやるよりいいんじゃないの?と思う(仮説ですけど)
サポートは、「業務時間に書いてOK」でも、「会社の公式SNSでシェア」でも何でも良いと思う。いや、内容を読んで「いいじゃん!」っていうLGTMを送るのも素晴らしいと思う。
エンジニアに優しい企業だと、「コミュニティへの活動サポート(スポンサーとか会場提供)」「OSSコントリビュートの推奨・サポート」とかあるので、その流れでやっちゃえば良いのかなと。
(ブログを書いてる人がまともなら)きっとそんな会社のことをリスペクトしてくれると思うよ?
だれかやってみてほしい。
個人ブログが技術ブログに勝つ日
私が所属かつ、エンジニア・チームを持ってるネクストベースでは、
技術ブログは絶対にやらない
と心に決めています。
理由は今まで書いた背景と、そもそも自分のブログに勝てるメディアを企業ブランディングのために作るのは本末転倒だし、自分のブログでやっちゃえばいいじゃん、ブログを書く人の背中を押せばいいじゃん、と。
なんせ、下手な技術ブログより個人ブログのアクセスが多いのは普通にある事実なので、その「客観的」事実を大切に施策を打っていきたい。
以上、思いつきだけど大切なポエムでした。
ではまた。
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