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思い出は紡がれゆく

半世紀超の長寿番組

NHK おかあさんといっしょに登場する着ぐるみキャラクターの名前およびコミュニティ名(にこにこぷん、モノランモノラン等)は、なんやかや生涯を通して知っている知り続けているものだと思っていた。

自分が【ブンブンたいむ】を卒業し(正味、覚えてない)
近所の赤ちゃんの子守りのときには【にこにこぷん】を一緒に観て
モラトリアムの大学時代は【ドレミファどーなっつ】を観たくもないのに観る

目に入れても痛くない甥っ子(いや、痛い。んなもん)とは【ぐーチョコランタン】に歓喜した。(着ぐるみ4体は珍しい)

我が子とは【モノランモノラン】に始まり、続いて【ポコポッテイト】に興じた。

「むてきち?ラ、ラーテルの男の子…ラーテルって何よ」「メーコブ。え!羊!?牛ちゃうの!?」「みーにゃ。急に愛玩動物(猫)やな…」考えることがなさすぎて、キャラのひとつ一つに副音声のように逐一コメントしたりした。
引き続き我が子とは【ガラピコプー】で静かに異星人を迎えた。

そしていつしかガラピコは故郷の星に帰り?ついに【ファンターネ】現在進行形=ing。ファンターニング時代到来。
最近知ったのだ、コミュニティ名ファンターネも、ルチータ、みもも、やころ、という着ぐるみたちの名前も…。

そう、ついにネットで調べないと「自然発生的にはインプットされていない時代」が到来したのだ。嗚呼、到来したのだ!!!

子達が学校へ行くまで時計がわりにつけているテレビの画面には、未だに「おかあさんといっしょ」が映し出されている。三つ子の魂。我が家の中学生も一緒に観ている。母である私だけが「おかあさんといっしょ」を卒業したようだ。


12代うたのおにいさん  花田ゆういちろう。
よこやまだいすけおにいさんの勇退を引き継いで6年目だ。

歴代歌のおにいさんの中でもTOP of TOP
情熱と実力と好感度の全てを兼ね備えたおにいさん、彼を超える うたのおにいさんは登場しまい!!

と私が勝手に思っている(←)  だいすけおにいさんの後釜とて登場してからもう5年半が経つのだ…。しんみりしちゃうよ、これは。

我がちびっ子たち、かわいかったな…。
(現在3人中2人が健全に反抗期ライフ満喫中)

2017年4月、ゆういちろうおにいさん登場初日!
子達も真剣に新生おにいさんを観ている。ちびっこ審査員3人。

ちなみに、当時小1だった我が子に「あたらしいお兄さんはどんな感じだった?」見終えたところでたずねると、しばしの沈黙を破った言葉は


「若すぎる…」の一言だった。



なんかおもろいこと言うてくれそうな期待はあった。が、想定外。

え、ダメ?若いの、ダメ!?

確かに、「ちゅ、中学生!?」と見まごうばかりのフレッシュさを湛えつつも、実際は若過ぎることは決してなかった27歳ゆういちろうおにいさん。「アノだいすけの次」という大プレッシャーをものともせず、毎日毎日、ほんとに毎日、今日に至るまで(多分)1日も欠かさず満面の笑顔で歌い踊っている。

5年半。つらいこともあったことだろう…。「なんだ?この衣装!」と思った日もあっただろう…。
私は自分がつらい時、朝も早よからゆういちろうおにいさんの笑顔をみるとなぜだか泣けてきたりもした。
「これぞ教育者の鏡」かどうかは知らんけど、ゆういちろうおにいさん、ありがとう!(まだやめませんよ)

けど、母は体操のまことおにいさんが好きです。あずきおねえさんはもっと好きです。更年期症状の緩和には「推し」をつくると良いときき、中村倫也の画像をじっとみつめてみたりしているが…きっと、毎朝チラッと視界に入るたいそうのふたりで事足りている。ありがとう。

にしても、最近のおにいさんず・おねえさんずは踊りが上手でびっくりする。
もはや、「うた」と「おどり」のおにいさん・おねえさん、だ。

自分には縁遠い存在ですが、心から尊敬しています。
何より子達を見守ってくれてありがとうございます。いや、まじで。


・・・・・・・・・


話かわって。
先日、子達の絵本を片付けていて、とあるベストセラー兼ロングセラーの絵本のページを久々にめくりました。

あらすじはこんなのです…
主人公Mの誕生日をサプライズパーティで祝うため、仲間たちは内緒で準備をします。こそこそしている仲間たち。いつもどおりMはみんなを遊びに誘います。
準備にいそがしいみんなは全然あそんでくれません。

「Mにはないしょ」

「Mはあっちにいって」


Mはひとりぼっちになります。

「イーだ!」
「ベーだ!」
「あそんであげないよー!」

悪態をつくことにもMの心は事欠いて、「つまんないな…」ポツンと呟くMの姿に私は毎度毎度性懲りも無く胸がきゅーんとなります。


そして誕生日当日

「M、おめでとーーーー!!」


ビーッグ・サプラーイズ!!が敢行されてMは大喜び♪

「なーんだ、そうだったのかー!」

手作りのクッキー、ケーキ、心のこもった贈り物の数々。みんなで楽しく誕生パーティーをたのしみました、ちゃんちゃん。


「よかったね!」で終わればいいのです。実際、何度も子達に読み聞かせてきて子達は満足な様子…その陰で、毎回同じところできゅーーーん。
私の胸の中の子犬が鳴くのです。


「あ、こうゆうこと!なーんだ!!(笑)」

って全て水に流せるもんだろうか?
仲間はずれになって寂しかったあの気持ちは一瞬で消え去るものなんだろうか?

あの時感じた寂しさ、「つまんないな…」に込められた孤独感、ふとしたときに思い出すだろうな…と思ってしまう私です。

思うに、きっと小5のときに(あれ?小6だっけ?)私が感じた「なんか知らんけど村八分にされている」と冷静に感じたあの時のきゅーーーんリバイバルです。

4人グループの中の3人が私をシカトしちゃってさ!

元来、意地悪な人たちでもなかった彼女たち…
数日後にはシカト者の3人も教室の中に醸し出された、知る人ぞ知る不自然な空気感に耐えられず「彩ちゃんごめん…」と泣き、被シカトの私も「ごめん…」とついに泣く…普段はすぐ泣くくせに、あの時の私の涙はやっとやっと解放をゆるされた安堵の末のソレでした。

いじめ、でもない。
いやがらせ、でもない。

私がすごく自由にふるまっていて、しかも先生に贔屓されていて腹が立った!
シカトに至った理由でした。
3人の共通意識なのかどうかはわかりませんが…。

自由に好き勝手に振る舞っててイラついた、は横に置いて、
「先生に贔屓されていて」の真相はどこにあったんかな、と今も苦々しく思い出します。(私はどう振る舞えばよかったのだろう?)

うち1人とは未だに年賀状をやりとりする仲ですが、彼女のお子さんが年々、当時の彼女の生写しになっていって、見るたびに当時を少し思い出します。


サプライズパーティー…
この絵本はベストセラーだし、ロングセラーだし、きっと疑問を感じる私がおかしいんだ…と思うけれど、自分の感情を「間違い」とは思わないことにしました。


未来の大どんでん返しを目論んで今をおろそかにしてしまってはいけない!
そんな大袈裟な気付きまで与えられた気がしたのでした。

そっか。
老若男女、誰からも愛される。
教えはひとつきりではない。
これがベストセラー&ロングセラーたる所以か!


余談ですが、私がこれまで唯一受けたバースディーサプライズは、顔を合わせた2人の友人にその場でアノ歌を唄ってもらうというものでした。

きっと準備もなく、思いつきだったのだと思います。言い出しっぺじゃない方の友人は「全然乗り気じゃねーな!」な様子が丸見えで、やらされている感がなんだか微笑ましかったのを覚えています。
私にとっては初めてのことでしたし、「誕生日を覚えてくれていた」そのことが何より嬉しかったんでした。

言い出しっぺの方の友人に密かに恋心を寄せていた私は、喜びと嬉しさを噛み締めつつも、「誰にでもこんなことできる軽い人なんだ。」と、呪文のように胸の奥で唱えていました。(そうだよ、自意識過剰だよ)

自分の気持ちを膨らませないかわりに、「軽い人だわ!」「騙されちゃならん!」と、良くない想像を膨らませて懸命に気持ちを押さえつけました。その人には「ベストパートナー」と言って憚らない恋人がいて…。私は箸にも棒にもかからない。手も足も出ない。

「もし一緒に住んでいたら、朝起きた時に(私の好きな)花を渡すかな。」

あまつさえ、そう言うのでした。人の気も知らず(そらそーだ)そんなことまでサラーッと言ってのけちゃう…(そうだよ、自意識過剰だよ・2回目)

「あんたがサプラーィズ!」(金八口調で)

もうドキドキは止まらなくて、「もしかして私のこと好きなん!?」と期待する気持ち(ばかばか!)を馬乗りになって羽交締めにして押さえつけました。(そうだよ、自…号泣)

確保〜!!

押さえつけても、箱に押し込めても、気持ちは勝手に膨らんでやがてパチンと弾け…はずかしくてせつなくて私は人知れずたくさん泣きました。


我が子たちが誕生日に風船をふくらませて床じゅう風船だらけ…なことがしばしばあります。趣向を凝らし、膨らませる前に切り刻んだ折り紙を風船に仕込んで…

YES!割れたその風船からは紙吹雪ならぬただの紙屑が散乱!!
ゴミを片付けながら、あのとき弾けた…自ら針を刺して弾けさるしかなかった私の一方的な恋心を思い出しせつなくなりました。

善良な人であってもたとえお慕い申しておったとしても、一緒にいると寂しくなる…そんな人とは距離を取ればいいとわかっているのに、それができない自分の愚かしさを見て見ぬふりし続け、刹那な喜びの享受に「魂を売る」弱虫な私です。

生きていると思い出はどんどん増えてふいに繋がって…。私はますます「切なさ探検隊」の色を濃くする人生を歩んでいます。記憶力の減退におそろしくすらなる昨今にあって、思い出が思い出を呼ぶこの現象はありがたいことのようにも感じます。生きてるなー私、といった風に…。そんな毎日はきっと愛おしく思い出されると信じています。


思いつくままオチもない話でした。
お読みいただきありがとうございました。


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