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仕事帰り、歩きながら

9日から派遣社員として、ある企業に就業し始めました。
今のところは色々と教えてもらいながら、様々な仕事に触れています。
まだ働き始めて五日間しか経っていませんが、
今までの自分がいた環境とは真逆の世界に足を踏み込んで、
圧倒されることがしばしば。

少し人間関係に気を遣わないといけない職場であることも分かって、
最初の三日間は職場に行くのに少し緊張してる自分がいました。
それでも、教えてくれている方や、私よりも早く就業した同じ派遣の人が優しくフォローしてくださるので、
とりあえず自分らしくやってみようと思っています。

会社から最寄りの駅まで、十五分弱ほど歩きます。
歩いているときは、自分の感情と向き合ったり、
すれ違う人や周りのものをよく観察しがちです。
電車の中は基本的に読書をしているので、
この帰りの歩きの中で、色々とその日抱いた感情や発見を並べていきます。

特に、金曜の帰り道は次の日は仕事がないからか、
緊張感もとれて、周りを歩いている人たちのことも、さっと見がち。
寒いから上着のポケットに手を突っ込んで、
会社を出て真っすぐに坂を下ります。
同じ会社の出口を出てきた人の後ろ姿、
横を通り過ぎていく車や、信号、マンションの光やらをぼーっと眺めて。

眺めていると、
働いている人たちみんな、
すれ違うとなんてことないような顔をしているけれど、
みんな何かしら悩んでいるのだなあとか、
私を教えてくれている人の器の大きさだとか、
職場で少し揉めていたあの二人がそうなってしまったのは、
きっとそれぞれの期待が違ったからだよな、難しいな、
早く仕事に慣れたいな。

そんな風に自分の思いがぽつりぽつりと、
足を踏み出すたびに出てきて、
それが凛とした冬の夜に浮かんでは消えていくみたいでした。
新しい環境でストレスを感じているのは確かだけれど、
新しい環境に踏み込めたこと、
こうやって働いて、寝て、起きて、ご飯を食べれてという幸せも、
この帰りの歩いている時間に実感するのでした。

昨日は「自分へのご褒美だ!」ということで
コンビニで濃厚なチョコのエクレアを買って、
スーパーへの買い出しをした後に家で食べました。
カフェインレスのコーヒーも飲みながら、無事一週間を終えられたことに
大袈裟なくらいに満足して、
椅子の背もたれに背中を預けました。

日々を生きていくことは大変だなと思うけれど、
こうやって歩いたりしながら自分の感情を整理して、
日々の生活をカメラのシャッターで切り取るみたいに、
大切に瞬間瞬間を生きて行こうと思います。

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