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write and read with fresh coffee. 自由に、日々思ったこと、自分の好きなことを綴っています。 sionは、私が小学生の頃、母が考えてくれたペンネーム「しおん」からつけました。

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    日常の一コマを切り取っています🐈

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    わたしの好きな本を紹介していこうと思います📚

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    美術館やアートが好きなので作ってみました。たまにですが、ここに追加しようと思います!

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はじめまして◎

はじめまして、sionと申します。 書くことが好きで、なにか始められないかと思い、今回noteのアカウントを作ってみました。 基本的には自分の好きなことを自由気ままに綴っていこうと思っています。 好きなこと•ものは読書、旅行、書くこと、カフェ、アート、花や観葉植物などなど,,, 書くことは小学生の時の日記習慣がきっかけで好きになりました。 中高大学生のときに、学生生活やら他のことに気が向いてしまって、日記を書くことや物語を作ることをやめてしまいました。(今ではそれを悔やん

    • 宮古島にて

      三月の終わり、 宮古島へ旅行してきました。 わたしも、彼も、初の宮古島。わたしは沖縄自体がはじめて。 飛行機から降りた瞬間に、南国の空気が肌に触れ、 小躍りしたくなるような高揚感がありました。 車でホテルへと移動する間、 窓を開けて、あたたかい空気を車が切ってゆき、その風に、ついつい目を細めます。 草木がはびこり、根っこや葉っぱが重なり、ねじれ、もたれ、上へ、上へと、伸びてゆく姿は、ぎょっとしてしまうほど。 自然が住むところに、人がおじゃまさせてもらっているように感じました

      • また明日ねって言葉に

        近所の散歩がすきです。 散歩自体がすきなのもあるけれど、 この近所が、すき。 都会と田舎を足して、2で割ったようなこの街に、 住み始めて、はや半年と1か月が経ちました。 この頃は昼間があたたかい日もあって、 もうすぐ春なのが、鼻をくすぐる空気でわかる。 空がかつんって、突き抜けているから、 歩いているだけで胸がすきます。 深く水色に沈む、冬の空と、 お菓子みたいな水色の春の空が混じっていると、 歩いていて気づきます。 すぐ近くに畑があり、 くるくる笑いそうな菜の花があり

        • 師をなぞる

          毎日、というわけではないけれど、 時折、わたしは自分のお気に入りの詩や小説の一節を、 ノートに書き写しています。 ペンは、青(と碧を混ぜたような)色で、 紙の上を滑るような、書きやすいもの。 ノートの表紙はマスキングテープでデコレーション。 去年の夏に本屋さんで買った青の瓶柄は 爽やかでもあり、ノスタルジックさもあってお気に入りです。 この前はヘッセの「車輪の下」から、抜粋して書き写しました。 書き写しているとき、こころの中で文章を読み上げながら 嚙みしめるように書いて

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          村田沙耶香「地球星人」

          「コンビニ人間」に次いで、村田沙耶香さんの作品を読むのはこの「地球星人」でした。 「コンビニ人間」のときにも感じたことですが、 村田沙耶香さんの作品を読んだ後、 「現在の『常識』に、自分たちは囚われすぎているんじゃないか」という疑問が浮かびました。 今回の「地球星人」も、女は結婚をして、子を産まなければ、 「人間工場」の部品として、うまく機能せず、寂しい人生を送るという、 いつの間にか「地球」でできていた「常識」に溶け込めない人物たちが登場します。 自分の体の器官に、異性

          村田沙耶香「地球星人」

          その記憶は寒くて、甘く、そしてあたたかく

          この前の土日は、朝、目を覚ましただけで、 空気の色が白くなったのがわかるような、 そんな曇り模様でした。 色が褪せ始める草木もあれば、 嬉々として衣を赤や黄、橙に変化させる葉もあります。 窓の外を眺めると、 鼠色の雲が垂れこめていました。 "独り" という言葉も浮かびそうな しんとした寒さが、窓越しで感じられます。 でもわたしは、薄れない、わたしの中での大事な記憶を 思い出し、冷えている指先もじんと、芯があたたかくなったようでした。 薄れない記憶といっても、 会話の内

          その記憶は寒くて、甘く、そしてあたたかく

          空が広くて、海はそこにあり

          海がちかい街に引っ越して、四か月。 自宅から自転車で二十分の距離に海があるので、人によっては「近い」というより「行ける」距離かもしれません。 でも、圧倒的に前住んでいた処よりかは 海に顔を出すことが多くなりました。 彼とパンを浜辺で食べたり、 ひとりで夕方、海を見に行ったり。 この街はわたしたち人が「いる」という事実よりも、 空、雲、風、海が目前に「ある」という事実のほうが尊重されているように思います。 否応なく存在し、わたしたちが勝手にその美しさを享受している感覚、でし

          空が広くて、海はそこにあり

          いくつもの可能性があるなかで

          この前、彼と付き合って3年の記念日を迎えました。 今年の4月にはあと半年で3年なのかと思っていて、でも時間は風みたいに過ぎ去り、気付けば秋が傍にいて。 記念日当日には、毎年恒例の薔薇の花束を彼からいただきました。 薔薇の数は「4年目もよろしくね」という意味も込めて、40本。 わたしはそのときジャージ姿で書き物をしていて、 宅配に出た彼が戻ってきた足音に振り返ると 赤い薔薇、薔薇、薔薇! 写真を撮った後はすぐに花瓶に活けました。 薔薇の花びらは触るとベルベットのように 肌に

          いくつもの可能性があるなかで

          太宰治「女生徒」

          大学生の頃、太宰の小説が苦手というか、 途中で読んで苦しくなった記憶がありました。 読んだ後の後味も、読み途中も気持ちが塞がる。 「人間失格」も辛うじて、最後まで読むことができたような気がします。 けれど、社会人になり、 自分がそこまで精神的に強くはないと、 自分の弱さを段々認めることができるようになってから、 太宰治の小説が不思議なほど、心に沁みました。 それは共感できる部分も増えたというのもそうですが、 やはり一番は、 人の心の中の翳は苦しいし、冷たいし、触れる機会がな

          太宰治「女生徒」

          光が開いて、散って、また開く

          昨日、彼と花火大会に行きました。 今年、花火大会に行くのは初。 肌に染み込もうとしてくる暑さは和らがなくとも、 もう夏が終わってしまう時期に入りました。 この時期の夕方の空を見ていると 自分は去年となにか、変わっただろうか、変わってるといいなと、 不安と期待がかき混ぜられた、どちらかといえば焦りの気持ちが強くなります。 他の季節よりも水分が多く、 はっきりとはしない空が、寝ぼけたような水色や赤や、黄色、薄紫色に染まり、それはとても美しいのだけれど、 そんな綺麗な空を見てい

          光が開いて、散って、また開く

          友達

          先週、駅から会社までの道中、おしろい花を見つけました。 それを見ていると、懐かしい気持ちになります。 小学生の頃、友達と学校の帰り道や、習い事の帰り道に おしろい花の種を潰して、ごくわずかなおしろいを、 頬っぺたや、おでこにつけて、笑った思い出があります。 そのうちの何人かとは、タイムカプセルも埋めました。 二十歳になったら一緒に開けようと言って、 公園やら、家の裏やらに、缶を埋めて。その中に手紙や、集めていたシールなんかも入れて。 でも、結局、その子たちとタイムカプセル

          百日紅について

          子どもの頃、夏になれば校庭の花壇に咲く向日葵が好きでした。 日に向かって、素直に花を開かせる可愛い向日葵。 今も、もちろん目にすると、気持ちが明るくなります。 大人になって、少しずつ、花の名前に詳しくなって、 向日葵と同じように、 この花もいいなと、思うことが増えました。 特に、生活の中で見つける植物の中で。 その中で、毎年の夏、つい見入ってしまう花があります。 それはサルスベリ。 漢字で書けば百日紅。 白い百日紅もありますが、 私がよく見かけるのは、漢字の通り、紅色を

          百日紅について

          ディテール

          ふたりで暮らし始めて、2週間。 この前、ふと一緒に暮らすことのディテールを見つけました。 ディテール。 小説をよく読む私は、ディテールがきちんとある小説によく、惹かれます。 日常の中で、何を食べて、何を見て、どんな匂いを嗅いだのか、どんな音を聞いたのか、肌触り、云々。 だから私自身も、日々の中で、 音とか匂いとか、色とか、時として特定の物に敏感です。 この前の休日に彼がホットケーキを焼いてくれました。 引っ越しの片付けが進み、私は和室でベランダ側に寝転んで、本を読んでい

          ディテール

          引っ越し準備

          来週から、彼と同棲が始まります。 だから昨日、今日と、段ボールの中に梱包できるものは、どんどん入れて、あっという間に、八個の段ボールが出来上がりました。 クローゼットの中を開けると特に、なのですが、 「あ、こんなところに、こんなものが!」 とか、 「この部品はどこの部品なのだろう、、」 と、発見することが多いです。 お気に入りのお皿をクレープ紙で包んでいくのが 私の中では楽しく、 このお皿は彼にお誕生日に買ってもらったもの、 この小皿は母がくれたもの、 このマグカップはチ

          引っ越し準備

          サン=テグジュペリ「夜間飛行」

          最近、サン=テグジュペリの「夜間飛行」を読みました。 今は併録されている「南方郵便局」を読み進めている最中。 母からもらった文庫本。 現代の本屋で売っている本より、母が当時読んでいた海外小説の訳は少し堅い印象を私は持っています。 それは私自身の語彙力の問題であったり、時代の流れも影響しているのかと思うのですが。 だから母からもらった海外の本を読み進めるときには、腰を据えて読みます。自分自身が、物語の中で迷子になってしまわないように。 サン=テグジュペリの本は、小学生の頃に

          サン=テグジュペリ「夜間飛行」

          ラムネの季節

          私はラムネというものがとても好きです。 あの瓶の、中にガラス玉が入ったラムネ。 持った時の、瓶の形のでこぼこの感触、 栓を開けたときに「おっとっと」という感じで、溢れてくる中身を急いで口に運ばないといけない感じ、 中のビー玉に付く、小粒の泡たち、 空になったときのガラス玉が瓶の中で鳴らす涼しいあの音も どれもが「夏っぽい!」と思わせます。 小さい頃は夏の夜、お風呂上りに飲んでいました。 それがここ数年はなかなか瓶のラムネを飲む機会もなく、過ごしていたのですが。 偶然、一昨日

          ラムネの季節