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こよみ薬膳 #芒種 #梅雨 「和風ピビンパ」

梅雨に入り湿度が高くなるとむくみや食欲不振、からだのだるさなどを感じる方が多くなりますね。中医学では余分な水が溜まるとからだの栄養とエネルギーをつくり、水の代謝にもかかわる胃腸のはたらきが鈍ると考え、食べ物や飲み物だけでなく、雨や湿気のように天候や環境からの水分にも影響を受けるとされています。

食事でできる対処法としては、自分のおなかが処理できる以上の水を摂りすぎないようにしたり、溜まった水を出す豆類やウリ科の植物、海藻類などを食事に取り入れたり、水を溜め込む味の濃いものや流れを妨げる油分の多いものを控えたりと様々あります。

ですが、あっさりとした食事だけではスタミナ不足になり、水のポンプの役割をしている筋肉も十分にはたらきません。胃腸やからだがどんより弱ってしまう前、少しお疲れ気味かなと思う段階なら、元気をつけるものを少し取り入れるのもおすすめです。今回は食欲も出そうなピビンパで。熱がこもりやすいにんにくは使わず、代わりに余分な水を出しやすくする皮付きのしょうがを使ってやさしい味に仕上げています。

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◎和風ピビンパ

【材料】2人分

牛の薄切り肉 100g
下味
・しょうゆ 小さじ2 + 仕上げに小さじ1
・はちみつ 小さじ1
・みりん 小さじ1
・胡麻油 小さじ1
・塩 ひとつまみ
・しょうが 薄切り3,4枚分 …皮付きのまま短めの千切りに
コーンスターチ 小さじ1(水 小さじ1で溶く)
白胡麻

にんじんの千切り 5cm分
甘酢
・酢 大さじ1/2
・はちみつ 小さじ1/2
・塩 少々
太白胡麻油 小さじ1/2

さやいんげん 10本くらい
黒胡麻(すりゴマ) 小さじ1/2
しょうゆ 小さじ1/2

豆もやし(大豆もやし) 1袋(つくりやすい分量)
しょうが 薄切り3,4枚分 …皮付きのまま細かいみじんぎりに
白胡麻(すりゴマ) 小さじ2
胡麻油 小さじ2 *半量を太白胡麻油にするとすっきり
塩 ひとつまみ

とうもろこしごはん
米 2合
とうもろこし 1本(炊き込むときにひげと芯も使います)
酒 大さじ1
塩 小さじ1/2

熱湯


【つくり方】
①とうもろこしごはんを炊く。
 とうもろこしは皮をむき、粒をはずす。
 ひげと芯は一緒に炊き込むので取り分けておく。
 洗って浸水させたお米2合に酒大さじ1と塩小さじ1/2を加え、
 粒をちらし、ひげと芯は炊飯後に取り除きやすいように真ん中に置いて、
 目盛より少し少なめの水加減で炊く。
 *おなかが冷えやすい方はしょうがの千切りを加えて一緒に炊いても。

②フライパンに熱湯を注いで中火にかけ、塩ひとつまみと酢少々を加えて野菜をゆでる。

1)千切りにしたにんじんはさっと一瞬くぐらせ、ざるに上げて水気をきり、
  熱いうちに甘酢と太白胡麻油を振りかけてなじませる。

2)さやいんげんはほどよくゆでてざるにあげ、水気が切れたら食べやすい長さに切って
  すった黒胡麻にしょうゆをなじませた中に入れて和える。

3)豆もやしは豆の部分に火が通りにくいので少し長めにゆでる。
  少ししんなりしてきたらざるに上げて水を切り、塩を振って揉み込む。
  クッキングペーパーでぎゅーっと水気を絞り、すった白胡麻と胡麻油を加えて和える。

③牛の薄切り肉は下味をつけ、フライパンで弱火で火を通す。
 あらかた火が通ったら、出てきた水分に水溶きコーンスターチと仕上げのしょうゆを加えて絡める。

④炊き上がったとうもろこしごはんに具材を乗せてすった白胡麻を少々振りかけてできあがり。

お肉や食物繊維は消化しにくいので、十分にからだの栄養になるように、ゆっくりとよく噛んでどうぞ召し上がれ。
*じゅくじゅくの皮膚炎や赤い吹き出物ができているとき、熱がこもっているときは症状が治まってから取り入れる方がからだに負担がかかりにくいですよ。おだいじに。

 
◎食材のはたらき

・おなかに力をつけ、はたらきをととのえる
  牛肉、にんじん、とうもろこし、さやいんげん、ごはん
・血とエネルギーを補い、筋骨を強める
  牛肉
・消化を助け、血を補う
  にんじん
・上半身に溜まった水を排出しやすくする
  大豆もやし、さやいんげん
・下半身に溜まった水を排出しやすくする
  とうもろこし、皮付きのしょうが
*とうもろこしのひげは干して生薬として使われるほど効果が高いもの。
 今回は生のまま芯と一緒にごはんを炊き込みます。

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