しばらく在宅が続いて運動量が減ったりストレスが溜まりやすかったりしたためか、いつもより月のものの痛みが強いというご相談をいくつかいただきました。詳しく伺うと経血に塊が混じるなど、いつも以上に血の流れがスムースでなく老廃物がたまりやすい状態の症状が出ています。ふだんから気の滞りから起こるPMS（月経前症候群）の症状を自覚されている方ばかり。この緊張が続く状況下では症状が重くなるのも無理がないなと思います。

そこで、今回は良い血を増やしてめぐらせ、月経不順や月経痛を和らげていくための一品をご紹介します。もともと血行不良や疼痛のような冬に悪化しやすい症状のお手当ては夏のうちにはじめておくと解消しやすいという考え方もあるのでおすすめです。PMSのイライラ鬱々、シミやソバカス、肌のくすみ、どこかいつも同じところが刺すように痛む方にも良いですよ。

◎イカとセロリのレモンマリネ◎

【材料】２人分
イカ　120g（今回は処理済で輪切りにされていた旬のスルメイカを使用）
酒　大さじ1
塩　ごく少々

たまねぎ　1/4個
セロリ　1本
塩　ごく少々
レモン　1個

Ａ：よくまぜる
・酢　大さじ2
・はちみつ　小さじ1
・塩　ひとつまみ
・水　大さじ１

鷹の爪　1cmくらい（輪切りに）
オリーブオイル

【つくり方】
①イカは水で洗いキッチンペーパーでぎゅーっと水気を絞って
　酒と塩をふってよく揉み込む。

②たまねぎとセロリの茎の部分は薄切りにしてごく少量の塩で軽くもむ。
　セロリの葉は少量ちぎっておく（残りはスープにでも）。
　＊生のセロリが好きな方は茎を小さな乱切りにするのもおすすめ

③レモンは1/3を適当に輪切りにして、残りは絞っておく

④フライパンにオリーブオイルと鷹の爪をいれて中火にかける。
　セロリとたまねぎをいれて香りが立ちはじめたらイカを加え、
　Aを回し入れてふたをする　→ わりとすぐに火が通るので注意

⑤イカに火が通り半分以上白くなったらふたをとり、
　全体が白くなったら火を止める　→ 火をいれすぎると硬くなる

⑥うつわに移して搾ったレモンをかけ、
　ちぎったセロリの葉と輪切りのレモンをあえる。

先につくって味をなじませ、表面だけかるく冷やしても美味しいです。
冷やしすぎはおなかのはたらきを鈍らせるのでご注意ください。
食べ物を十分にからだの栄養に変えられるように良く噛んで召し上がれ！
　
◎食材のはたらき
・経血になる血や体液を増やし、月経を調える
　　→ イカ
・血行を促して血の滞りを解消する
　　→ たまねぎ、酢
・栄養の吸収を担うおなかのはたらきを高める
　　→ はちみつ
・月経前の鬱々イライラ、怒りっぽくなる、めまいなどの症状を和らげる
　　→ セロリ
・月経前に滞りやすい気のめぐりを良くする
　　→ レモン（の皮、実は体液をつくる）
＊おなかが弱い、からだが疲れやすい時
　→ じゃがいもやひよこ豆、枝豆を追加して、おなかが元気にはたらき吸収が良くなります