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高校卒業して思うこと、言いたいこと

 3月1日。高校を卒業した。

 3年前の4月、これから始まる新しい生活に希望に胸をふくらませていた。
 しかし入学式も宿泊研修もなくなり、先生やクラスメイトとまったく会わないまま、最初の2か月が過ぎていった。
 学校に行けるようになってからも、活動の制約や度重なる行事の規模縮小、延期に見舞われた。2年生の冬に行くはずだった修学旅行もなかった。誰かと遊びに行くこともほとんどしなかった。こんな高校生活を望んで受験を頑張ったんだっけ、と思って悔しくなったこともたくさんあった。それだけに、3年生になって初めて対面でできた文化祭や、体育祭が本当に楽しかった。

 たしかに、「いつも通り」の3年間は過ごせなかった。僕たちが過ごした青春は、今までと比べると不完全な青春だったかもしれない。それでもこの苦難を乗り越えてきた仲間たちとの日々は、決して無駄ではなかった。なんでもない会話で笑っていられるだけで幸せだった。試験に向けて勉強を教え合う時間さえも楽しく思えた。普通の日常がたまらなく好きだった。

 卒業式の前日、初めてクラスメイト何人かと放課後にごはんを食べに行った。制服のままで遊びに行くのは少しドキドキしたけれど、机を囲んでするたわいもない話が心地よかった。そのままカラオケで何時間か大はしゃぎしたのも、いい思い出だ。
 皆でいることの尊さを知るのが、僕はあまりにも遅すぎた。僕が臆病者じゃなかったら、もっと皆と遊べたのかな、そんなことを考えてしまう。
 だが、今思っても仕方ない。楽しみはこれからも作れるはずだ。どの世代にも負けない3年分の絆が、僕たちにはあるのだから。

 後輩たちに言っておきたいことがある。
 どうか残りの高校生活を、自分なりに目一杯楽しんでほしい。今の2年生はあと1年。もしかしたら今は日々の尊さにまだ気づいていないかもしれないが、1年後、きっと思い知ることになる。少なくとも僕はそうだった。嫌でも毎日会っていた仲間たちと、急に会わなくなったときの喪失感は計り知れない。今いる友達との時間を大事にしてほしい、と思う。
 高校生っぽい恋愛も、今しかできないぞ。好きな人がいるなら頑張れ。

 僕たちはそう止まってもいられない。もう戻らない日々を忘れずに、前を向いてまた歩いていきたい。

 ……ということで、つらつら書かせていただきました。日常は、永遠に当たり前のものではなく、いつか終わってしまうものです。だからこそ愛しいのです。大学生になっても、人との出会いを大切に、1日1日過ごしていきたいと思います。

 同じようにどこかを卒業した皆さん、おめでとうございます。

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