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さまざまな景色 【短歌五首】

生霊の髪が茶色い電柱に絡みていたり最北の街

張りぼての景色はすぐに崩れゆく三丁目行き急行電車

褐色の靄の這い寄る賽河原犬どもの眼は爛れていたり

真夜中の酒場に集う亡者らの銀河を揺らす哄笑の渦

ジョバンニの眼をよぎる星屑が宇宙の底に吸われていきぬ

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