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非ドメイン出身者でもきっとハマる、サプライチェーンの魅力5つ

こんにちは。Shippioセールスマネージャーの竹原です。2023年5月でShippioに入社して2年が経過しました。

今回のnoteでは、この2年間、国際物流の改善提案を継続したからこそ分かるサプライチェーン領域の面白さについて紹介します。

この記事はShippio7周年ブログリレー Day11のコンテンツです。
昨日はSenior Back-End EngineerのAndittoが3月に行ったRubyアップデートについてのTech Blogを公開しました。

はじめに

私たちShippioは荷主と呼ばれる商社やメーカー等のお客さまに、Shippioのソリューションを通してサプライチェーンの可視化/効率化を支援しています。

Shippioに入社するまではメガバンク / ECベンチャー / ホリゾンタルSaaSメガベンチャーで働いていた私が、なぜサプライチェーン領域のスタートアップでの仕事に魅力を感じているか、少しでも伝わればと思います。
サプライチェーンに関わったことが無い人にもイメージしやすい内容で書いていきますのでご安心ください!
noteを読み終わった後に、少しでもサプライチェーンに興味を持っていただけたら嬉しいです!

私の経歴や入社エントリーnoteはコチラからぜひご覧ください。
ジェネラリストとしてのキャリアの考え方をありのままに書いています。

そもそもサプライチェーンって何?

サプライチェーンとは、製品やサービスを提供するために、原材料の調達から最終消費者への販売までの一連の活動を含むビジネスプロセスのことです。サプライチェーン上では、企業内のさまざまな部門や外部の取引先、物流業者、販売業者などが連携しています。
企業におけるサプライチェーンの課題としては以下のような例が挙げられます。Shippioのセールスはこれらの課題を解決するために活動しています。

<サプライチェーンにおける主な課題>
1. リスク管理

自然災害、政治的不安定、サプライヤーの倒産など、予測不可能なリスク要因によってサプライチェーンが妨げられる可能性がある
2. 透明性と可視性の担保
サプライチェーンは複数の企業・関係者や地理的な場所にわたることが多いため、その過程において情報がブラックボックス化していることが多い
3. 需要予測の誤差
需要の過少予測による在庫不足や需要の過大予測による在庫の過剰など、需要予測の誤差はコストや顧客満足度に影響を与える可能性がある

ChatGPTより

サプライチェーンの面白さ

サプライチェーンと聞くと、「複雑」「専門性が高そう」「なじみが無い」と思う人も多いと思います。しかし、実は私たちは日常生活でサプライチェーンに少なからず接しています。
スーパーで食品を買えることも、ECで買った商品が家に届くことも、日本にいながら海外で流行っている商品を買えることも全てサプライチェーンが関わっています。
つまり、とても身近に感じることができる仕事であり、それだけ社会性のある領域がサプライチェーンだと思っています!

私たちの日常生活とサプライチェーンの密接なつながり

そんなサプライチェーンの魅力をわかりやすく書いていきます。

①サプライチェーンの仕組みの面白さはロジカルに説明できる

サプライチェーンのことを知れば知るほど、ロジカルに成立している仕組みに「なるほど!!」と思うことがたくさんあります。
この感覚は他の仕事では味わったことが無く、サプライチェーンにハマった大きな理由です。
また、私たちが日常生活で何気なく体験しているサービスと似ている点も面白いポイントだと思っています。
サプライチェーンは言葉の通りに、関連するセクションがチェーンのように全てが繋がっています。そして、その仕組みは全てがロジックに基づいて説明することができます。

具体的な事例として、サプライチェーンの料金設定を例として説明します。
物流コストは、ザックリ言うと

  • モノの大きさ / 重さ

  • 運ぶ時間

  • 運ぶ距離

で決まります。1番コストが高いのは、「大きいモノを短い時間で遠くに運ぶ」ことです。

例えば、運ぶ時間の観点だと、船でゆっくり運ぶのと飛行機で早く運ぶのではコストが大きく変わります。これは、私生活でも当たり前です!
飛行機で大きな荷物を機内に持ち込む時の追加料金や、電車の特急券もそうですし、タクシー代が距離で変わるのも当たり前です。

つまり、物流コストを下げることがミッションだった場合は、運ぶモノを「小さく / 軽くして、急がずに近くに運ぶ」ことが必要です。
サプライチェーンが面白い理由の1つ目は、このようにロジカルに語れる世界だからです。
「感覚」や「センス」ではなく、ロジックに基づいて考えて行動すれば必ず成果が出ます!

②サプライチェーンの課題解決の打ち手もロジカルに考えることができる

次に、サプライチェーンの課題解決の事例を日常生活に置き換えて紹介します。「仕組みがロジカル」なので、もちろん課題解決の方法もロジカルに考えられます。

サプライチェーンのコスト削減について、どんな「課題解決の方法」があるかを簡単に説明します。

コスト削減を行うには、運ぶモノを「小さく / 軽くして、急がずに近くに運ぶ」ことが必要とお伝えしました。
例えば「急がずに運ぶ」と言われてもイメージしにくいと思いますが、日常生活に置き換えて考えると分かりやすいです。
消耗品をECで買う時、追加コストが発生する「お急ぎ配送」を選ばないようにするためには何が必要ですか?

  • 消耗品が無くなる前に、今後の使用頻度を計算して、届く時間を逆算して余裕を持って購入する

  • あらかじめたくさん買っておく

だと思います。
これを企業のサプライチェーン管理に置き換えると、料金の高い飛行機を利用せずに、安い船で運ぶためには、

  • 在庫が無くなる前に、売上予測と生産リードタイム / 輸送リードタイムをもとに、適切なタイミングで発注する

  • 余力のある在庫量(安全在庫)を持つ

となります。
サプライチェーンの仕組みを理解すれば、「そりゃそうだ!」と腹落ちできます。
一方、この課題解決の方法を実行するには、サプライチェーン特有の難しさがあります。
先ほども記載した通り、サプライチェーンは全て繋がっており、課題を解決するには1つ1つ紐解いてく必要があります。
つまり、関係する部署も多く、それぞれの利害関係を理解しつつ、部分最適を全体最適にしていく必要があります。
先ほど伝えた「急がずに運ぶ」の打ち手を実行するうえでも、多くのステークホルダーが関わります。

  • 売上予測は、営業担当が管轄

  • 生産リードタイムは、生産管理や工場が管轄

  • 輸送リードタイムは、物流部が管轄

といったイメージです。
これらの関係者の調整を行いつつ、会社としての全体最適を実現できるかが、サプライチェーン改善のポイントだと思っています。

③業界ごとのサプライチェーンの特徴

サプライチェーンの課題 / あるべき姿は、業界によって様々ありますが、こちらもロジカルに理解することができる点も面白いです。
何より、業界ごとのサプライチェーンの特徴がビジネスモデルに直結する点も面白いと思ってます!
アパレルメーカーのサプライチェーンの課題 / あるべき姿を例に説明します。
アパレルメーカーのサプライチェーンの特徴は「季節性」です。
当たり前ですが、夏前に夏物を買って、冬前に冬物を買います。
つまり、夏前に夏物が届かなかったら、1年間販売タイミングが遅れるリスクがあり、流行が変わってしまうリスクがあります!
そのようなビジネスモデルの場合、タイミングを逃さずにモノを運ぶことが重要になります。
コスト削減に関するパートで記載した「急がずに運ぶ」という考え方は合わないことが分かります。
このような課題はアパレルメーカーだけでなく、賞味期限などがある食料品でも該当する可能性があります。
季節性だと、家電業界でも同様の課題があるかもしれません。
お客さまのビジネスモデルや業界、商慣習によって様々な特徴がある点も、サプライチェーンの魅力だと思っています。

④サプライチェーンの経営インパクトの大きさ

サプライチェーンの魅力の4つ目は、「経営に与えるインパクトが大きいこと」です。
特に現在は、「サプライチェーンの課題=経営課題」と言っても過言ではありません。
新型コロナウイルス感染症の拡大によってサプライチェーンが大きく乱れたことは記憶に新しいと思います。
経産省も新型コロナウイルス感染症の拡大をきっかけに日本のサプライチェーンの脆弱性が顕在化していると考え、サプライチェーンの強靭化に注力するとしています。
(参照:経済産業省HP)

企業価値向上の観点でもサプライチェーンは大きく関わってきます。
売上の観点では、販売する商品が適切に売れる状態が常に成立している必要があります。
利益の観点では、販売する商品を適切なコストで仕入れる必要があります。
キャッシュの観点では、適切な商品量(在庫量)で事業を継続する必要があります。
以上は全てサプライチェーンが大きく関わっています。
マーケティングや営業も企業価値向上の観点で重要な要素ですが、サプライチェーンもそれと同様に重要なファクターと言えます。

⑤サプライチェーンのソリューション提案は経営インパクトが大きい

5つ目に、サプライチェーン領域でソリューションを提供する側の面白さを紹介します。

ここまでご紹介した通り、サプライチェーンの仕組みや課題解決方法、業界の特徴はロジカルに考えることができ、さらに企業経営に与えるインパクトも大きい領域です。

このような背景から、公開されている情報(HPやIR資料など)だけでもサプライチェーンの課題をイメージすることができ、他サービスよりも仮説を立てやすいと思っています!

また、他の業界への横展開や自社プロダクトの様々なユースケースを考えられるのも魅力だと思います。

公開されている情報を徹底的にリサーチして作成した提案が、お客さまに刺さって目を輝かせる瞬間を何度も見てきました。

例えば、ある食品メーカーの調達購買部門(原材料などを仕入れる部門)向けの提案では、単なる業務効率化の提案だけにとどまらずに、食品特有の在庫管理の難しさを仮説にしたデータ活用 / 情報集約の提案をさせていただきました。
「在庫管理の強化はまさに会社として課題と認識し始めたテーマだった」とのことで、お客さまに喜んでいただけました。

このように、お客さまと同じ目線・同じゴールに向かって走り出せるのはセールス冥利に尽きる瞬間です。

これは、ホリゾンタルSaaSや成熟した市場では感じることが少なく、成熟していないマーケットのバーティカルSaaSのセールスならではの特権だと思います。

また、サプライチェーンをロジックに基づいて理解することができると、お客さまの考えや方向性についても理解が進みやすく、納得しながら商談を進められるのも魅力です。

CEO / CPO / CS マネージャーとの出張中の一枚

サプライチェーンの未来

最後に、サプライチェーンの未来についても触れたいと思います。

ここまでサプライチェーンの面白さについて書いてきましたが、実際はサプライチェーンを「コストセンター」と考えている企業が多いのが現実です。

「コストセンター」と取られられている場合、社内で新しい投資が起きにくく、部門の社員も減点方式で評価されてしまいます。

そうなると、働いている人のモチベーションも上がりにくく、その結果新しいチャレンジが起きなくなるため、「コストセンター」という立ち位置から抜け出せなくなります。

2年前の入社エントリでは、「サプライチェーンに関わる人を豊かにしたい」と表現していましたが、今は「サプライチェーンをコストセンターからプロフィットセンターに変えていきたい」と思っています。

その為には、デジタルソリューションを活用した効率化や可視化、データ活用が必要です。

入社して2年経過し、ようやくサプライチェーン / 貿易業界が変わる光を見つけつつあるフェーズですが、サプライチェーン / 貿易領域をプロフィットセンターに変えるチャレンジができていることは大変尊いことだと思っています。

最後に

サプライチェーンに関するソリューション営業はドメイン知識がない方でも活躍しやすい領域だと思っています。
私自身もサプライチェーンの経験は、メーカー側で1-2年程度でした。
お客さまと解像度高く課題を認識し合い、他社で提供できないソリューションを提案し、導入後に喜んでもらえる。こんな素晴らしい仕事は世の中には無いです!

Shippioはまだまだアーリーステージのスタートアップです。
一緒に、業界を変えるチャレンジをしてくれる仲間(Crew)を探しています。
このnoteを読んで、少しでもサプライチェーンやShippioの事業、セールスの仕事に興味を持っていただけた方はTwitterや各連絡先からお気軽にお声掛けください!

Shippio7周年ブログリレー、明日はBack-End EngineerのArekがTech Blogを更新します。こちらもお楽しみに!

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