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はじめてのRubyKaigiスポンサー出展を採用広報観点で振り返る

こんにちは。Shippio HRの小野寺ひびき(@logipiyo)です。
この記事はShippio7周年ブログリレーのDay3です。
Day2はFront-End EngineerのChrisによる、エンジニアのビギナー向けTipsシリーズ第3弾でした。(英語の記事ですが翻訳ツールで手軽に読めますのでぜひご覧ください!)

はじめに

Shippioは5/11〜5/13まで松本で開催されていたRubykaigi 2023にスポンサーをし、ブース出展をしていました。
今回、振り返りとしてShippioがスポンサーエントリーを決めるまでの経緯、採用ブランティングについての考え方、出展準備にあたっての準備・出展によって得られた学びなどをまとめました。
基本的には自分の備忘録なのですが、あわよくば、スタートアップ企業の採用広報やHRの方で、テックカンファレンスのスポンサーを検討している方、採用ブランディングの取り組みを始めていきたい方の参考になると嬉しいです。

なぜShippioは今年からRubyKaigiのスポンサーを始めたのか?

基本的な理由は今回のRubyKaigi出展のプロジェクトリーダーを務めたSenior Back-End Engineerの @ryopekonoteに書いている通りです。
上記のnoteに書かれている理由以前に、RubyKaigi2023の開催が発表されてから、社内では色々なコミュニケーションが発生していました。スポンサー出展までの経緯をほぼ時系列でまとめます。

Ruby biz Grand prix 2022 大賞の受賞
Shippioは2022年11月にRuby biz Grand prix 2022で大賞を受賞し、その後受賞企業として複数の取材を受けさせていただきました。それらを通して、せっかく「ShippioはRubyを使って開発したサービスである」というPRを始めることができたので、この機運を高めていきたいという声がエンジニアや採用チームから上がっていました。

Ruby biz Grand prix 2022 授賞式の様子

もちろんテックカンファレンスのスポンサーをするのであれば、その一番の理由はサービスの根幹として活用させていただいているコミュニティへのサポートではありますが、副次的には長期的なエンジニアチームの採用ブランディングを強化していきたいという思いもありました。

スポンサーとしてShippioがサポートができる可能性があるテックカンファレンスをざっくりとリスト化した上で、Shippioエンジニアチームとの相性が良さそうなイベント=「日本でも海外でも広く活用されている言語であること」「Shippioのテックスタックと一致していること」などをいくつかピックアップしていきました。

そもそもShippioはまだブランディングの予算などは設けたことがありませんでした。
当時は専任の広報チームもなく、限られた予算で最大限の成果を出し続ける必要があるアーリースタートアップの現在のフェーズで、「どんな成果を見越して予算を確保するのか?」は一つの大きな議題でした。

採用チームとして、他の企業が初めてテックカンファレンスにスポンサーをした際の経緯や目的、その後の成果などを踏まえて検討を進めるために、数社にヒアリングをさせていただき、参考事例として社内で共有をしながらコーポレートディレクター、CTO、そしてCEOと複数回打ち合わせをしながら議論を詰めていきました。

他社のヒアリングを踏まえて、Rubyにまつわる採用ブランディングに取り組むきっかけとしては「Rubyコミュニティとの何らかの縁が生まれたタイミングをきっかけに始めて行くのがよい」という結論に至りました。

新CTOによるエンジニア組織戦略との掛け合わせ
さらには、当時は2022年11月に就任したCTOのRyanがちょうどエンジニアの組織戦略を定めていたタイミングであり、その中で「ShippioはこれからもRubyを活用してサービス開発を強化していく」という明確な方針が出たことが最終的なスポンサーエントリーの決定打となりました。
エンジニアの人材獲得競争が加熱する中で、他の職種に比べて採用コストが上がっていることからも、今後数年をかけてエンジニアブランドを育てることで徐々に自己応募やリファラルなどの採用につながることを目標に据えて、予算を定め、出展を決めました。

手探りの出展準備

Shippioのエンジニアブランドを育てていくという主目的で出展を決定したため、あくまでエンジニアチーム主体でプロジェクトを動かすことになり、Senior Back-End EngineerでパーフェクトRubyの共著者でもあり、Rubyコミュニティと縁がある@ryopekoがプロジェクトリーダーとして企画を進めてくれることになりました。また、Back-End Engineer1名もプロジェクトに加わり合計3名で準備をしました。
私は採用広報として、サブ的にサポートをするという立場です。

開催約2ヶ月前からは週次でプロジェクトチームのミーティングを実施し、ブース企画やノベルティの用意、関連リリースの準備などをしていました。
ノベルティに関しては、とにかく多くの来場者にShippioのことを知ってもらいたいという意図で、シンプルで日常使いしやすいグッズをいくつか用意しました。

用意したもの

  • ブースに来てくれた方全員に配布するトートバッグ(300個)

  • SNSフォローやアフターイベントに申し込みをしてくれた方に配布するグッズ

    • ステンレスマグカップ(50個)

    • 手ぬぐい(100個)

  • 元々あったロゴステッカー(500枚くらい)

  • ブース呼び込み用のフライヤー

・・・・全然足りなかった!!!
Day2のお昼ごろに全てのノベルティを配布し切ってしまい、それ以降はブースにお越しいただいた方々にステッカーしかお渡しできないという事態でした。
他のブース出展企業さんにヒアリングをしたところ、多くて2,000程のノベルティを用意していたという話も。
来年以降は強気にノベルティの数を用意すると心に誓いました。

プロジェクトメンバーの3名

RubyKaigi当日の運営での学び

当日の様子はTech BlogでFront-End EngineerのTKがレポートをしてくれているので、そちらをご参照ください。(全文英語ですが写真で雰囲気はお伝えできるかと思います)
My first RubyKaigi 💎

ノベルティの手ぬぐいを愛用するプロジェクトメンバー / Back-End EngineerのArek

当日運営についての学びをいくつかまとめると、

  • 5人での参加は本当に「必要最低限」レベル。エンジニアのインプットの機会を作ることに重きを置くのであればやや人手不足。

    • 今回はエンジニア4名 + 採用広報の私1名という布陣でした。エンジニアは勉強を兼ねてきていることもあり、積極的にセッションやLTの聴講を予定していましたが、ブースがありがたいことに盛況だったため、結局予定していたセッションに参加できないこともありました。採用や広報系の職種からもう1〜2名、エンジニアからあと数名という布陣が理想に感じました。とはいえスポンサーチケットにも限りがあるので、5人以上に増える場合は限定パスのブーススタッフ枠(セッション参加はできない)で回すことも検討が必要そうです。

  • 来場者に楽しんでもらえるブースの企画(出し物)は必須

    • 何かやりたいね。という話は出ていたものの、自分達が明確に用意できる企画を定めることができず、今回はノベルティとトークのみで勝負することに。しかし他の企業ブースを見ているとコンテンツ力の違いは明らかでした。

    • スポンサーとして会場を盛り上げる、たくさんの来場者に楽しんでいただくという観点ではやりきれなかったと感じています。私個人としては、テックカンファレンスならではの「お祭り感」というのが事前に正しく認識できていなかったという自戒もあります。

    • 来年以降は、会場を盛り上げるため、自社の認知を獲得するだけでなく、より深い興味をもってもらうためにもブースの企画を用意したいと思います。

  • サービスに興味を持ってくださった方向けにリッチなプロダクト資料を用意した方がよかった

    • ブースに着てくださった方の中には、「もっと詳しくプロダクトについて知りたい」と言ってくださる方が時々いました。今回、「Shippioを知ってもらう」ことにフォーカスしすぎており、知った上で興味を持ってくださった方へ提供できるものが不足していました。

    • 他のスポンサーブースでは非常にリッチなプロダクトノートを用意されている企業もありました。

  • 他の企業の技術広報や採用広報、人事の方とたくさん交流できた

    • Day2中盤以降は、他のスポンサーブースを回る時間を確保することができ、20名以上の方と名刺交換、Twitter相互フォローが出来ました。3日間出展していると、顔見知りのスポンサー企業の方も増えてきて、実務的に知り合うだけでなく関係構築ができたことはとてもよかったです。

    • また、スポンサー企業の多くがエンジニア採用に力を入れられていたので、今後共催イベントをしたい、と言った話も数社とすることができました。

  • 運営スタッフ同士で絆を深めることができた

    • Day1から想像以上の忙しさで、一日中色々な方とお話しをしている状況でした。また、ノベルティ配布数の目標を運営チームで設定していたこともあり、みんなで目標を追いかけることができたという点や、初回で試行錯誤しながらの出展だったこともありチームでとても良い雰囲気をつくることが出来ました。

    • Day2後の打ち上げ・夜の松本城散策が個人的に思い出深いです。(久しぶりに英語を頑張って自分のコミュニケーション力を使い果たしました。)

Day2終了後の打ち上げ

RubyKaigi期間中に得られた反響

今回のスポンサー出展期間で得られた反響はこの通りでした。

  • Shippio SNS(主にTwitter)新規フォロワー数 +172名

  • マネーフォワードさんと開催したRubyKaigi アフターイベント(開催終了)の申し込み +12名

  • ブースで配布したノベルティを使ってくれている方が多かった

    • Day2以降、会場内でShippioのトートバッグを活用してくださっている方を多くお見かけして、運営スタッフ間で歓喜していました。使いやすいノベルティを作るという方針が実ってよかったです。

  • サービスについてのポジティブな声を多くもらうことができた

    • Day2からブース企画の代わりにプロダクトデモを用意していました。プロダクトをご紹介すると、「これは絶対に必要なサービスですね」「国際物流や輸出入の領域のサービスはあまり聞いたことがないのでとても面白そうだと思いました」「難しそうだからやりがいがありそうですね」などといった声をたくさんいただくことができました。自分たちの想像以上に、エンジニアの方々からプロダクトに興味をもっていただけたことがとても嬉しかったです。

RubyKaigi終了後

Shippioとしても、個人としても得たもの・学びの大きい機会でした。
また、RubyKaigiだけではなくTech Blogなど様々な施策との掛け合わせの結果ではありますが、5月のエンジニア職種の自己応募数が先月と比較して約2倍に増え、採用チームとしても手応えを早速感じています。

これからも、Ruby関連の講演やイベントに登壇するなどコツコツとRubyコミュニティをサポートしていきたいです。

今回のスポンサー出展を通して出会うことができた企業同士で交流を深めて、継続的にLTイベントや勉強会なども開催していきます!

個人的には、RubyKaigiをきっかけに具体的に動き始めたShippioエンジニアチームのブランティングの取り組みを、他の職種にも生かしていきたいです。

ノベルティのステンレスマグはオフィスに飾りました

Shippio7周年ブログリレー、明日は@ryopekoによるRubyKaigiアフターレポートがShippio Tech Blogで公開されます!お楽しみに!

記事を読んでShippioに少しでもご興味をお持ち頂けた方は、下記のリンクや各種SNSからお気軽にエントリー・ご連絡をいただけると幸いです!
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