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癌・余命半年宣告①

白柳 孝 つれづれ日記 Vol.64

1.関与先の方が二人、癌で余命宣告された

2ヶ月前に78歳の男性がステージⅣの癌で余命半年と宣告され、相続対策をどうしようと検討していたら、昨日私と同じ71歳の作家が余命半年の宣告を受けたと相談に来られた。

先の方は後継者の息子に会社を事業承継しているので、とりあえずの心配は無い。本人の気持ちと相続で揉めないための遺言書作成を準備中である。 作家の方は事業承継は必要が無いが、どのように相続をすれば良いかの相談とその手続きを行う事となった。

2.癌で良かった、あと半年の時間的余裕がある

人間は生まれたら必ず死ぬのである。当たり前であるがこの準備を事前にする方は少ない。全ての生きものに言えることであるが、死ぬのは怖い。死にたくはない。この世の中で絶対な事がある。それは生まれたら死ぬのである。そんな分かりきったことであるが、死にたくないので考えたくもない。

考えたくないから死なないと思うようにしている。いや死というものを考えずに、周りに死という言葉も死人すらも見ないようにしている。病院でも葬儀の時にでもなるべく見せないように、また見ないようにしている。だから絶対に来る死の準備もしないのです。相続税の申告業務を仕事としている税理士としても、これが本当に困るのです。

しかし癌や慢性病のような死の準備ができる病気は、良かったと考えるべきである。心臓麻痺や心筋梗塞、脳卒中や交通事故など、本人はもちろん家族も死ぬなんて事を考えてもいないのに、突然何の予告もなく一瞬のうちにあの世に逝ってしまう時は、全てをやり残したまま中途半端でいなくなってしまうのは本当に困るのです。

だから相談者にかける第一声は、「良かったね、色々準備や対策ができるから」本人は辛いかも知れないが、本当に良かったのです。自分の人生の総決算をしてから旅立ちができるのです。

3.余命宣告を受けてやるべき事

あと半年で何をするかは人によって色々ありますが、とりあえず次のことを考えています。

・生の執着があれば少しでも長生きできる方法を探します。診断された医者に見放されても、どこかに治る医者や治療方法がないかを当然探します。

・残念ながら死が確実であれば、自分の心の安寧をどうすれば良いか探し求めます。すでに悟りの境地に入れば問題ないのですが、そんな人は皆無と言えます。宗教観とか来世観の問題ですので、人それぞれで異なりますが、とりあえず私の思いを書こうと思います。

・今までの自分の人生を見直し、やり残したことがあれば生きているうちに行動します。この時間があることは喜ばしいことです。その為には今までの自分の人生、生きてきた歩みを振り返ります。これを書きやすくするための「思いでノート」のようなものも売られています。

・事業承継や相続対策等、絶対にすべき事を行います。これだけで数冊の本が書けるくらい難しく量の多い問題ですので、余命宣告をされてからでは遅いと言えますが、それでも出来ることを行います。

・イザの時のために「エンディングノート」のようなものも多く売られています。最近では葬儀社がサービス品として無料で配布しているところもあります。私はこの「エンディングノート」は家族や日本のためには良くないと思っています。

そのために「つなぐ・架け橋ノート」という名称で、自分と祖父母や先祖と、子供や孫に家の歴史や思いなど後世に伝えることを書けるものを出版したいと準備中です。NHKテレビで「ファミリーヒストリー」という番組がありますが、そんなものが子孫に伝わると良いと思っています。


4.何をどうするかを少しずつこのnoteに書き記します。

相談を受けた税理士が、余命半年の方にできること、そして自分自身も同年代ですので、もし自分であったらを含めて皆様の参考になればと思い、少しずつ書き記していきます。

とりあえずの相続対策と節税対策

遺言を書く、自筆遺言と遺言書保管制度

妻に残す自宅の贈与、配偶者控除制度

先人の境地と自分の心の安寧とは、以前私が読んだ本「輪廻転生」

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税理士 白柳 孝





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