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green living - 白梟は樹洞のなかで眠る

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ドイツ・ベルリン在住の荻原ゆかと小松﨑拓郎が更新するライフカルチャー誌「白梟は樹洞のなかで眠る」。インドア&自然派で家が好きな夫婦が、家で過ごす時間がより楽しくなるグリーンな暮ら… もっと読む
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#住まい

告知|好きなことで満たす、住まいと暮らし

Yahoo! JAPAN クリエイターズプログラムで映像を公開しました。 キッチンをナチュラルで居心地のいい場所にするアイディア。 やりたいことを最大化する居住空間。 オン・オフの切り替えがうまくいく、フィンランド流のコーヒーブレイク。 今回取材させていただいたのは、ベルリン在住のHonma chihiroさんです。 ベルリンの中でもさらに自然豊かなエリアで暮らしているchihiroさんは、ドイツとフィンランドを定期的に行き来する暮らし方をしています。 お仕事は自

ドイツで家(賃貸)を借りる4つの方法

こんにちは。ベルリン内でついに引っ越し6回目(!)を迎え、酸いも甘いも噛み分け、こちらの住宅事情もだんだんシェアしたくなってきました。 日本で賃貸する場合、不動産業者に相談していくつかの物件を紹介してもらうのが一般的だと思いますが、ドイツでは家の借り方が全く異なります。 「家探しは大変だよね~がんばろう!」とベルリン内で声を掛け合うことが多く、実際にベルリンは人口増加→住宅不足→不動産価値が高まっています。 (これも体感値として、ここ15年で3倍ほど) 今回はドイツの

はじめの一台、スツールのすすめ

こんな時期には、拠点を変える話をよく聞きます。 背景にはいろんな理由があっての決断だと思います。 新しい拠点に来たばかりのときには、まず住まいの道具を揃えていく必要がありますね。 今日はひとつ、スツールのすすめをしたいと思います。 というのもドイツを旅したりベルリンのいろんな住まいを見てきて、共通することに気づきました。 それはどの住まいにもスツールがあり、いろんな使い方がされていること。 我が家にもスツールが2脚あります。これがいろんな使い方ができて非常に大活躍

滞独日記「来月頭に引越します」

こんばんは。 来月の上旬に、同じベルリン内で引っ越すことになりました。 現在の住まいは、インテリアデザイナーのガブリエルがデザインしてくれた部屋です。 ぼくはユダヤの歴史やタルムードに興味があるのですが(ドイツに住む=ユダヤの歴史をちゃんも学ばざるを得ないと想っている)、ドイツやイスラエルを拠点にする彼のビジネスやデザインを知りたい思いもあり、ここで過ごしました。 生活に必要なものだけ整っている今の住まいは、ミニマルで、ほんとうに快適そのもの。 自分の心持ちや、人と

最近気になる、家のこと。

最近、地域の家のことが気になっています。 というのもお正月に日本に帰省したときに、自分の周りに家の取り扱いで困っている人たちがいたから。 これまで全国津々浦々を訪ねてきて、どこに行っても家の似たようなお話を聞いてきました。最悪の場合家が朽ちていく状態になると、町は寂しい(&怖い)印象になっていきます。 ドイツでは古くなるほど家の価値が高まる いっぽうで、ドイツでは古くなるほど家の価値は高くなるんです。第二次世界大戦以前に建築された古い家はアルトバウと呼ばれ、戦後に建て

本当に必要なものは何か?住まいに必要なものリスト

「モノを取捨選択していきたい」 「本当に必要なものは何か」 サークルで挙がっていたお話に、僕もとても共感してしまいました。 というのも、在独できる期間が限られている(ビザを更新できるかはわからない)ので、うかつにモノは買えません。 取捨選択をするための素地づくりとして環境によってモノを精査するようになった僕がはじめにやったことは、住むために最低限必要なものを書き出してみることです。 それはつまり、インテリアデザイナーが住まいを作るとき、家になにを用意しているのか知るこ

引っ越し先が決まり、ひと安心

ベルリンでの生活が2年目を迎え、引っ越しは計6回になろうとしています。 昨日、やっと次の住まいが見つかりました。 妻の頑張りや住まいについて色々と気にかけてくださった皆さんに感謝しかありません。 住んでみて大いに実感するようになった、僕にとっておもしろいことがあります。 それはベルリンの家賃の高騰です。 ここに長年暮らしている方々のほとんどが仰るのは、現在の賃料は、過去の賃料の2倍以上になっていること。 異国のオーナーが入ったりして、少し手を加えて賃料を上げている

10年後、人々はどこに暮らしているか?

こんばんは。住まい熱が高まっているので、前回の続きのお話です。 10年後の僕らが、次の健全な暮らしをしている場所はどこか?というと、地方都市とその周辺だと考えています。 前回お話したように、人口は30〜40年周期で地方→都会→郊外と移動しており、ひと回り時を経て現在は、都会に人口が集中している。 そんな状況だからこそ、小林一三が成したことを振り返るのはこれからの住まい方の参考になると思います。 なぜなら、人々が暮らす場所と産業の発展は、切っても切り離せないと歴史が示し

健全なる精神は、健全なる住環境に存する

「健全なる精神は、健全なる住環境に存する」 「家屋は諸君の城砦にして安息場所なり」 長い時間を過ごす住まいを考えるときに、小林一三の言葉が思い浮かぶ。 小林一三は、宝塚や東宝の創始者でもあるが、今やあたりまえのように浸透している住宅ローンやマイホームの概念をつくった人物でもある。 大阪の梅田のような大都市に人口が極地集中していた100年ほど前、狭い長屋ではなく100坪もの広い区画の一戸建てに暮らすという豊かさを彼は提案した。 野原だった郊外に線路を敷き、その周辺に家