手綱を握る

しばらく堰き止められていた流れが決壊し、人生が急展開している。
10月に入り若干体調が上向いたけれど、既に予約していたメンタルクリニックに一応行っておくかという温度感で行った。
睡眠や食欲も影響はあるけれどそこまでではなく、病院でも早めにきてくれたんですね、と言われ、少量の抗うつ薬を一種類だけ処方された。
ところが、PMSと薬の影響が相まったのか、ずどーんと身体がだるく、起き上がらない。食欲はほとんどなくなり、夜中に目が覚め、悪夢のようにややうなされる。
以前も飲んでいた抗うつ薬で、量も少ないしと思ったが、脳から背中にかけてものすごく重たい感じ。あぁ、こんなだったっけとつらいながらも少し懐かしさを感じる。初めてだったら不安になるだろうけれど、今回は落ち着いている。もう2度と鬱に戻りたくないと思っていたけれど、とても落ち着いた気持ちで鬱を迎えている。
しかし気持ちは落ち着いていても身体はついてこないので、冷静に考えてこのままじゃ働けないな、、と思い、上司に状況を報告した。休み休みになるかもしれないこと、現状では年内に退職も考えていることを伝えた。
退職というスイッチを、どこかで自分ではない誰かに押して欲しがっていたのだと思う。でもそれは私にしか押せないので、私が握らないとだめなのだ。ついに勇気を出して、手綱を握ったのだと思った。私は今私の人生を自分の手に取り戻そうとしているのだ、と自分の中にどこか力強さを感じた。
このメールを送信するまでがとても勇気が必要だったけれど、送信したらとても楽になった。すぐに返信があり、休職しましょうという展開になった。
その後一日中涙が止まらず、気づいたら涙、また涙という感じだったが、こんなに泣いたのも久しぶりで、こんなにつらかったのかと初めて気づいた。涙をたくさん流せることすらちょっと新鮮でうれしい。
怒涛の如く進んでいく。あとはもう流れに身を任せるしかないし、なるようにしかならないので、まずは休もう。
結局一番重たい業務は、すぐに引き継ぐのが難しいので、そこだけは持つことにしたので、実質的にはあまり変わらないのかもしれないけど、状況を共有できただけでも、肩の荷が降りた気がしている。
新しい何かが始まる予感。自由に向けて自分で一歩を踏み出した予感のある週末だった。

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