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点と点を繋ぐと「縁」になる…Ep8 (我儘じゃない…感覚過敏)

ある始点は
小学校の
給食室

目の前には
給食のトレイ
…食べられない
…食べたくない…ではなくて

食べられない

でも
先生には
食べたくない…と言っていると
思われる
わがままな生徒…と思われる
ひどい「偏食」だと
思われる

給食時間が終わっても
座っていなければならない
昼休みになっても
座っていなければならない
掃除の時間になっても
座っていなければならない
5校時になっても・・・
食べるまで
トレイは
目の前にある

最後は
先生が
私の手の甲に
マジックで
大きく
「×」…と書く
こんなことが
許された時代
これが当たり前だった頃…
今だったら?

そして私は家に帰る
母は
その「×」
どんな気持ちで
受け止めていたのだろう
でも母は
全く私を叱らなかった

遠い遠い日の…始点
それは
ずっと続いて
ある意味
私を苦しめてきた

友達と同じモノを食べられないのは
「偏食」のせい
そして
「偏食」なのは
母親のしつけが出来ていない
…と言われ続けた
「なんて…わがまま」

学校生活が
給食ではなく
お弁当になった時
やっと救われる

そして何かのきっかけで
一部の人には
「感覚過敏」という特性を
持つことがあると言うことを知る

合う合う私にピッタリ!

素足で砂浜を歩けない
ベタベタしたモノは触れない
急に触られるとビックリする
下着の縫い目がザワザワする
これらは「触覚過敏」

突然の大きな音に異常に驚く
時計のチクタクが気になる
特定の高さの音が気になる
いろんな音が聞こえすぎる
これらは「聴覚過敏」

口の中に入るモノが気になる
特定の味のモノは受け付けない
ネバネバ
ゴワゴワ・・・耐えられない
これらは「味覚過敏」

終点は私の「感覚過敏」だった

この繋がれた「縁」には
ちゃんと
意味があった

その意味を
幼かった私は
説明することができなかった

幼い私…よく頑張ったね
母も
まわりの「責め」に
よく耐えたね

「縁」に意味があってよかった
紐解けて
本当によかった