【教育】きらりと光る作文の書き方ー高校入試小論文編ーその2

 さて作文シリーズもこいつでひとまず終わり。

最後は、前の記事で別稿に譲ると書いた

生徒の論理的思考力をみる課題

ある1つのテーマや資料(文章や図表等で示される)をもとに自分の主張を書くタイプの小論文

について書いていく。

なお、生徒の意欲をみる課題の小論文については前の記事を読んでね😏

推薦入試過去問に挑戦

さて、話をするにあたっては、何か例があった方がわかりやすい。

そこで、まねび茶屋にネタ提供をお願いした。

このマガジンをかすみちゃんと共同運営しているみほちゃんから、即レスをいただき、たくさんの都立高校推薦入試の過去問を教えてもらった。ほんとありがとね!

ちなみにみほちゃんは、みなさんの愛しい子どもたちの作品をまとめたマガジン「まねびギャラリー」も運営している才女である。

それでは、実際の過去問を見てみよう。

先ずはこちら。全て600字の問題。

⑴「国際社会で活躍する」ために、どのような力が必要だと考えるか。英語力以外に2つ挙げて、その理由とともに説明しなさい。そのうち、あなたが高校時代に特に伸ばしたい力を1つ選び、具体的にどのように身につけていくか述べなさい。
⑵2020年に東京オリンピックが開催される。あなたが海外から初めて訪れる外国の方に伝えたい日本の魅力は何か。選んだ理由と、その魅力をどのように伝えるかを述べなさい。
⑶現代の科学技術の進歩は目を見張るものがあり、大きな力を必要とする作業の多くが機械化されたほか、近年ではAI(人工知能)の研究が進み、「考えること」まで機械が人間をしのぐようになってきた。そのような現実を踏まえて、あなたは高校3 年間でどのような力を身につけたいか。その力が必要な理由も含めて書きなさい。
⑷自然災害に関する文章を読み、自分の経験や知識の中から自然災害について具体例を一つ挙げなさい。また、その自然災害が発生したとき、高校生として自分に何ができるかを考え書きなさい。

これらが四つの高校の過去問。

いやあ、難しく見えるよね。

実は、1番の敵は「難しくみえる」こと。

やる気を挫かれたり、わからないかも!って思ってしまったりしてしまうのだ。

そんな時は細分化。

絡まっている問題を一つ一つほどいて、わかりやすくしていこう。

細分化の方法

まず注目するのは、何を答えなければならないかという点。これを見つけるには

「こそあど言葉」の「ど」・何・なぜ

を探そう。

すると、

⑴「国際社会で活躍する」ために、どのような力が必要だと考えるか。
 どのように身につけていくか。
日本の魅力は何か
 その魅力をどのように伝えるか。
⑶高校3 年間でどのような力を身につけたいか。
⑷自然災害が発生したとき〜何ができるか

問題がシンプルになったのがわかるだろう。実は、これ以外の部分は枝葉に過ぎない。あとで考えればいいところである。

さあ、次はこれらの質問に対するひとこと結論を考えることだ。

⑴「国際社会で活躍する」ために、どのような力が必要だと考えるか。
 どのように身につけていくか。

→「他者理解」とか「コミュニケーション能力」とかが思い浮かぶだろう。敢えて少しひねって「物怖じしないこと」「積極性」などはどうだろうか。

→後半の「どのように身につけていくか」は、高校生活を絡めるとよい。前記事の「高校生活で頑張りたいこと」を、先に挙げた「どのような力」の答えに絡めればOK!

日本の魅力は何か
 その魅力をどのように伝えるか。

→歴史的なものや伝統工芸など物質的、文化的側面を語っても良いし、モラルの高さや和の心など精神的な側面を語ってもよい。ただし、その魅力について海外の方にどのように伝えていくかセットで考えることが大切だ。

→最も多いと予想されるのは、ネットでの情報発信、体験イベント、ボランティアによるガイドとかかな😏

⑶高校3 年間でどのような力を身につけたいか。

→これは、意欲をみる課題で用意しておく、高校で頑張りたいことをアレンジすれば答えられそうだね。

⑷自然災害が発生したとき〜何ができるか

→率先して行動するとか、避難の補助をするとか自分の命を守りながらできそうなことを書けばよいだろう。

上記を見て、薄々気づいているかもしれないが、解答内容に正答などない。だって聞かれているのはあなたの考えだから。だから、自信を持ち安心して答えれば良いのだ。

しかし、定まった正答がないのだとすれば、このような試験は何を見るのだろう。

最後に考えるのは、

条件に従って
論理立てて書いているか

というところである。実は内容以上に個々の部分が採点基準の多くを占めているのだ。

逆にいえば、少々突拍子もない内容であっても、この条件に従って論理的に書けていれば問題ないのである。

全部やっていたら話がまとまらないのでひとつだけ例にとろう。

⑴「国際社会で活躍する」ために、どのような力が必要だと考えるか。英語力以外2つ挙げて、その理由とともに説明しなさい。そのうち、あなたが高校時代に特に伸ばしたい力1つ選び、具体的にどのように身につけていくか述べなさい。

さて、この問題には以下の条件が見出せる。

英語力以外 2つ挙げ 理由 そのうち 高校時代に特に伸ばしたい力 1つ 具体的

と、7つも条件が隠されているのである。

条件を守って書くなんて、一見当たり前のように思えるだろうが、これが案外難しい。

文章を書いているうちに、つい入れ忘れたり条件から外れたりするものだ。

先ほど、こそあど言葉の「ど」に注目して考えたものを条件に当てはまるようにしていく。

→「他者理解」とか「コミュニケーション能力」とかが思い浮かぶだろう。敢えて少しひねって「物怖じしないこと」「積極性」などはどうだろうか。
→後半の「どのように身につけていくか」は、高校生活を絡めるとよい。前記事の「高校生活で頑張りたいこと」を、先に挙げた「どのような力」の答えに絡めればOK!

解答例

私は、国際社会で活躍するためには、多様な価値観を受け入れる柔軟性と、自分からどんどん他者に関わっていく積極性が必要だと考える。(太字のように問題文をそのまま使おう)なぜなら、国際社会においてはさまざまな文化や考え方を持った人々がともに生活し、お互いの価値観を戦わせたうえで、新たな価値を創造していく必要があるからだ。また、そのためには当然他者と深く関わり心を開いて語り合える関係性が必要になるはずだ。
特に高校生活では積極性を高めていきたい。高校になれば、主体性を持ってさまざまな学校行事を行ったり、自治活動を行ったりすることも多くなるだろう。そのような時に自ら積極的に関わり、主体的に活動していくことで、何事にも積極的に挑戦する力を身につけていきたいと考える。

英語力以外2つ挙げ

柔軟性と積極性

 理由 

国際社会においてはさまざまな文化や考え方を持った人々がともに生活し、お互いの価値観を戦わせたうえで、新たな価値を創造していく必要があるから。
他者と深く関わり心を開いて語り合える関係性が必要になる

そのうち 高校時代に特に伸ばしたい力 1つ

積極性

具体的

主体性を持ってさまざまな学校行事を行ったり、自治活動を行(う中で)積極的に関わり、主体的に活動していく

と、このような形で一つ一つ条件に当てはまっているか吟味しながら書くことが大切だ。

終わりに

実はもう半分、みほちゃんからもらった過去問があるのだが長くなったので、次回後半を書きたいと思う。

ということで今回はこれでひとまず記事にするね!スマホで見てると全体像が見えにくいので、今回支離滅裂かも笑

そのときは改めて修正するね。では😏

お読みくださりありがとうございます。拙いながら一生懸命書きます! サポートの輪がつながっていくように、私も誰かのサポートのために使わせていただきます!