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未熟人インタビュー:【趣味は着物を着て、街に出ること】

20代で仕事も落ち着いてくると、新しい自分を見つけたくなると私は思います。私もそうですしね。。。

ところで今回は、初のインタビュー記事です!
参加してくださったのは、【ナカザワアヤミさんです!
私と同じく無名人インタビューにでインタビュアーをされている方ですね。

私がシロクマパンダで、ナカザワさんはキリンがメイン画像だったので、二人がZoomで話している時は画面サファリパークでしたねw

ところで、20代+仕事を落ち着いてきた+コロナ禍という色々な要因が重なってかもしれませんが、最近になって幼少期から憧れていたことにチャレンジした。そして、それを趣味としてこれから活動したい。そんな強い意志をお持ちな方でした。

まだまだ、新しいことや好きだったことにチャレンジ出来るんだぞと、そんなことが皆さんにも伝わればと思いますので、ぜひ最後までご覧ください!


・趣味は着物を着て、街に出かけることです

【シロクマパンダ】
はい。じゃあ早速ですけど、無名人インタビューを始めていこうかなと思います。

【ナカザワさん】
はい。よろしくお願いします。

【シロクマパンダ】
今日のインタビューどういう風にしたいとかありますか。

【ナカザワさん】
えーと。そうですね。
結構前、qbcさんにインタビューしていただいた時は今やってることっていう話でお仕事の話とか多かったんですけど、
今回はちょっとあんまり話したこと無い?
話したことないっていうわけじゃないんですけど、そういえばこの話あんまり人に喋ったことないなと思ったので、ちょっと趣味のお話をしてみようかなということだけ考えてました。

【シロクマパンダ】
ありがとうございます。
趣味の話をお聞きできるということなので質問していきたいと思います。
その趣味って単刀直入に言うと何ですかね。

【ナカザワさん】
そうですね。着物を着たりとか、着て出掛けるとか始めたんですけど。
それが、趣味と言えば趣味でーそうですね。特にコレクションするみたいな感じではなくて、一応着て出掛けたいなっていう感じでやっぱり小物買ったり、着付けの練習もしていて、2021年の春ぐらいから練習を進めて。
なので、まだ一年経ってないくらいですかね。

【シロクマパンダ】
何かきっかけとかってあったんですか。

【ナカザワさん】
きっかけが元々母がそういう洋裁だったり、和裁だったりする人だったんで、小さい時から家にあった着物を着せてもらったりとか、浴衣を夏祭りに着て行くのが好きとかそういうのはあったんですけど、多分一番大きいのが2019年から2020年の間のお正月の年末でした。
コロナになるちょっと前だと思うんですけど、地元の百貨店で、正月に合同の展覧会を開催したりしてるのが、その年ぐらいまでやってたんですよ。
多分その一部で、着物のコーディネートというかそういった展覧会があるよってことを言われて。

母親に誘われて、年末年始に東京から帰省する時に母親と一緒にその展覧会を見てきたんですけど、その展覧会のテーマが、池田重子さんっていう方のコレクションでした。その方が着物を売ったり買ったりするお仕事されてて、仲介とか小売りとか、仕入れて売ってというお店をやってた方だったんですけど、池田重子さんのセンスで買って集めた着物とか帯とか、その他諸々の小物たちをちょっと綺麗にコーディネートして、展示するという展示会で。そこで出会った着物が私の趣味にめちゃくちゃ合ってたというか、その人のコーディネートや見方がすごくもう、素敵でそれでいつかこういう組み合わせができる。楽しむ。みたいなことは私もやりたいなと思っていて。

【シロクマパンダ】
はい。

【ナカザワさん】
それが結構大きな出会いだったと思うんですね。

・着物に憧れを抱いていた過去

【シロクマパンダ】
1年間ぐらいは、やりたいなとかやろうかなあと思いながらもできずに、2021年の春ぐらいにちょっと着始めたっていうイメージですかね。

【ナカザワさん】
そうですね。
なんとなくずっと憧れを持っていた過去があってなんですけど。
でも、着始めたのはその春ですね。
なんで着なかったのかなんですけど。
多分、コロナで家に籠っている間に何か練習しようかなとか、色々と思ったりはしたんですけど、なんとなく踏ん切りがつかなくて。。。
実際、着物買い始めたらすごい場所取るし、お金も掛かるしどうしようかなとか。これまた母親の話になるんですけど。

【シロクマパンダ】
いえいえ。

【ナカザワさん】
そしてローカルな話になるんですけど、地元記事で掲載されていた着物(麻織物)をお母さんが買ってくれるってなったんですよ。

【シロクマパンダ】
お母様が、ナカザワさんにですか?

【ナカザワさん】
ホントよくわかんないんですけど、なんか生前贈与というか。母はその時期、仕事辞めたりとかいろいろあって、多分区切りというか、色々と思ったところがあったんでしょうけど。それで急に、、、急にというか。
何かタイミングだったんでしょうね。
あの麻織物の、地元市内にある麻織物の工場を取りまとめてる、物を売ったりしてるところに帰省した際に連れてってもらって、そこで突如着物を一式、買って購入するみたいなことをやったんですよ。
私も着方わかんないですよね、その時点では。

【シロクマパンダ】
そうですよね。

【ナカザワさん】
あーやばいどうしようと思って、それでその後に一応母親が着付けに使ってて、もう使わないって言ってた道具とかもらって、他のやつは自分でネットで買いました。コロナ禍だったので。。。
それで急に練習し始めたのがその2021年春のことです。

【シロクマパンダ】
そうなんですね。
ちなみにその池田重子さんのコレクション展示会行って、ご自分に合ってるって思ったっておっしゃってたんですけど、どんな感じの和装だったんですか?

【ナカザワさん】
和装をご存知ない方からどういうイメージを持たれてるか次第ですけど、池田重子さんが多分大正時代の方で。

【シロクマパンダ】
あれですかね。袴みたいな感じですかね。

・着物を着て、美学を楽しむ

【ナカザワさん】
いや多分袴も着ていたと思うんですが、和服も洋服も着るという子供時代だったんだと思うんですよね。その方(池田重子さん)は結構お嬢様っていうか、お金持ちのお宅のお嬢さんだったから幼少期から着ていて、多分目が肥えてたんでしょうね。
でもその方の人生も結構いろいろあったみたいなんですけど、それでご自分でも、お店を開いたみたいな方で、面白い洋服と和服合わせて着るとか、そういう特殊な着方はしないんですけど。組み合わせがとても素敵だったりとか。

着物って結構季節感を大事にすることが多いですよね。
なんか春の桜の柄だったら、その春の桜が咲く時期に着て歩くみたいな、こだわりの美学みたいな感じで。
そういったことを本当に大事にされている方で、全部の小物にもその季節感を見てみたりとかその展示会で見てびっくりしたのは、秋ぐらいかな。秋か夏ぐらいの間の着物で夏の虫っているじゃないですか。鈴虫とか。それを着物の中に虫カゴの絵がついてる着物の襟を付けるところの飾りに虫の柄が入ったものを載せたりカゴがあるけど虫がいないから他の部分に、例えば鈴虫がモチーフの帯を選ぶとか、着物のコーディネート、組み合わせだけで一つの物語になっているというか。

そういう楽しみ方って言うのか、道楽と言ってしまえばいいのかな。
すごくこだわりを持って選ぶっていうそこの楽しみ方ってなんかいいなと思って。そうですね、なんか歌舞伎に行くときに歌舞伎でよく使われる柄の着物を着てたりとか、隈取り模様を忍ばせたりとかっていうような組み合わせ方で展示されていて。
そのこだわり方というか、なんかこう。なんでしょうね。
もちろん。色の合わせ方とかも私の好みに合ってたんでしょうけど、そういう何か、何だろう。
着るだけならいらないじゃんっていう、そういう感じを楽しみ方として凄くいいなと思って。

【シロクマパンダ】
僕自身、感受性があまりなくて、普段なんかは白Tシャツに黒ジーパンみたいな服装が多いんですけど、なんか今の話聞いてると普通の洋服でも、やっぱり季節感を大切にされてる方とかもいるじゃないですか。
そういったことともリンクするのかなと思いましたね、この春だからピンクっていう感覚も洋服だと少し安直すぎるイメージがありますけど、着物だとすごくおしゃれに感じますね。

【ナカザワさん】
そうですね。なんか逆に変な時期、桜咲いてない時期に桜着てるのちょっと「うーん」みたいに言われちゃうので、だからといってつけてもいいんですけどね。

【シロクマパンダ】
夏はまた、オレンジ色とか、黄色みたいなイメージがあったりとかって多分するじゃないですか。
季節など聞いて、思い浮かぶ色を取り入れると着物ってすごくおしゃれに見えるのかなってパッと思いついちゃいましたけど、季節によって異なるとは思いますけど、ナカザワさんはどんなコーディネートされるんですか?

【ナカザワさん】
そうですね。何着もコレクションするほど購入できてないですが、やっぱり着物って暑いので夏用のやつはこれ、冬のやつはこれぐらいの取り揃えなんですが、私結構身長があるのでリサイクルの着物とかだと小さいんですよね。

洋服でも一緒ですけど、丈などが小さいとちょっと格好悪いので、幅広くサイズがあるものから選ぶしかないんですけど。たまたま、サイズが合った着物が格子柄というかチェック柄みたいなやつとか、縞模様やストライプの柄とか結構なんかシンプルな柄のものを今持ってるんで、結構派手な帯を合わせてちょっとバランスを取ろうかなとかそういう合わせ方をしていますね。これは本当に人によって全然どうやって着ても良くて。

・着物を自由に着る

【シロクマパンダ】
知らないことばかりで申し訳ないんですけど、着物を着るようになってからどこか出かけたりとかもするっておっしゃってたんですけど、よく行く場所とかってあるんですか。

【ナカザワさん】
そうですね。やっぱり手っ取り早いのはおしゃれしてる人がいてもおかしくない場所。それ以外だと何か浮く感じがして・・・。
結構美術館とか博物館みたいな、ちょっといい場所っぽいところに行くときは着るようにしてますね。

【シロクマパンダ】
確かに、繁華街とか行くとちょっと浮いちゃいますかね。

【ナカザワさん】
そうですね、ちょっと浮いちゃいますね。
何かイベントとかやってたらいいよって感じですけどね。
そうじゃない時は浴衣くらいは有りかなと思いますね。

【シロクマパンダ】
確かに浴衣は普段も着やすいかもしれないです。なんていうんですか、ちゃんとした着物だったりとか、袴だったりとか大正乙女じゃないですけど。ちょっと歩きにくいかもって思っちゃいますね。

【ナカザワさん】
綺麗めなやつはそうですね。ギリギリショッピングとかその辺ぐらいより上じゃないと着ないかも。

【シロクマパンダ】
ちなみに着物って、いろいろ種類ってあるんですか。
着方とかもそうだし、物によって違いがあるとか?

【ナカザワさん】
何となくですけど、結構自由なことが多いと思っていて、
上手く言葉に出来ないんですけど、めちゃくちゃ綺麗に着る感じ。結婚式に参列するような感じのすごい綺麗な感じで着るのが好きな人もいるし、めっちゃカジュアルな雰囲気で着たり、あと洋服とかと一緒に着るような感じで、ブーツとかスニーカーを履いちゃう人とか、いろいろレベル感があって、あとはもう本当にフリフリとかが好きな人が本当いろんなものを着物にくっつけて、分かりやすく楽しんでいる方もいるので、目指したい方向によって、結構自由に来てる人はいるなーっていう感じですかね。

【シロクマパンダ】
結構、着物も多様化してきたみたいな感じなんですかね。

【ナカザワさん】
そうかもしれないですね確かに。

【シロクマパンダ】
私があまり着物を見る機会が無くて、成人式ぐらいしかなかったんですけど、そういうの一つとっても、首に何かファーみたいの付いてたりするじゃないですか。

【ナカザワさん】
ああいった風に着るちょっといい着物のなんかキラキラしてたりとか、結構レベル高めというか、ちゃんとしたところにしか着ていかないんですけど。

【シロクマパンダ】
そういった着方があるんですね。

【ナカザワさん】
そうですね。洋服で言うTシャツとスーツの違いみたいな。そういうのを勉強しながら。

【シロクマパンダ】
ちなみに勉強っていうのは、独学でされてるんですか?
何かそういった集まりとかに入っていたりするんですか?

【ナカザワさん】
完全に独学ですね。
時期が時期だったのでとりあえず着てみようって感じで、でも今一通りなんとなく着て出かけられるくらいにはなったんで、ちゃんと習ってもいいかなっていう気もしていて、教室とかに行くかわかんないんですけど、ちょっと入れるところ探そうかなと。

【シロクマパンダ】
いいですね。
これまで過去、昔からそういうのって結構好きだったりしたんですか?
さっきのお母さんの話じゃないですけど、昔から着る機会があったとか、そういうのはないんですか?

【ナカザワさん】
そうですね。すごいちっちゃい時、小学生とかですけど、お正月に着物を着せてもらったりとかをしてたかもしれないですね。
どこにも行かないんですけど家で着て、写真撮ってみたいな感じですね。

【シロクマパンダ】
先ほどお母さんが着物を好きっておっしゃられてましたけどお母さんは普段から着物を着られるんですか?

【ナカザワさん】
いや、最近はほとんど着てないと思いますね。
なんか子供の入学式とかで着ていたと思います。

・これから着物を通して、どんなことをしたいのか

【シロクマパンダ】
ちなみに、これからどうしていきたいとかってありますか?
さっきのお話とちょっと重なる部分あるんですけど。。。

【ナカザワさん】
小さなところだと、着物を着る友達みたいなのはそろそろできたらいいなと思っています。着物のお店とかに行くと着物を好きな人が集まったりしてたりするので、ちょっと感染状況も踏まえつつ、そういったところに行く機会は増やそうかなと。

あと、これはどうかなちょっとまだ、具体的なビジョンはないんですけど、着物って結構調べていくと、やっぱり好きな人っていうのは昔から一定程度居て、生地を作る職人さんとか若い人が入ってきたりとか、柄をつける人とかいろんな日本の伝統芸能文化の担い手じゃないですけど。
何だろうな、華やかな部分には「人がそこそこいるな」っていう感じはしていて、ただ一方で一歩下がってみると、例えば布を作る人はいても布を作るための機械だったりとか機織り機なのかな、そういった物を作る人がいなかったり。

染める職人さんは居ても、染めるための型を作る職人さんがもういないとかっていうのがあったり、綺麗なところに人が集まってるんですけど、一歩引くと割とギリギリで今も成り立ってるんだなっていう感じたりしていて、支える人の話とかは聞いて、着物好きな人にこそ、そういうのを知ってもらえたら、いいんじゃないかなっていうので趣味として取材などできたらいいなと考えてます。

【シロクマパンダ】
いいですね。
実際、ナカザワさんはライター経験もあるじゃないですか、アマチュアとはいえって感じですけど。

【ナカザワさん】
そうですね、書いたりしたことがあるので、取材とかも好きですし、何かうまいことをチャンスを見つけて、ちゃんと伝えていけたらいいんじゃないかなと思っていて。

【シロクマパンダ】
そうですね。すごくいいお話だったなと、まだ終わってないですけども(笑)
そういうのがあると、今のご時世結構誰でも広告塔になれるというか、発信者になれる世の中だと思うので、ぜひそういうのを目指していただきたいなと思うんですけど。
でも好きっていう気持ちはずっとあったんですか?和服に対してというか。

・気づいたら違う世界でパソコンに向かって仕事をしていた

【ナカザワさん】
多分、服装とか服飾みたいなことに対する興味はずっとあったんだと思うんですね。やっぱ子供って親を見て育つんですね。そういう風に、割と物を作る親だったんですね。私の服の中で何着かは母が作ったやつあるんですけど。

だからそういう環境で育って、結構自然にそういう服とかを作る人になる。
好きだしになりたいなみたいなのも思ってたし、ちっちゃい時から針と糸を持って何か作るのはずっと好きだったんで、なんとなく自然にそういう仕事に就くのかなって思ってたんですけど、気付いたら、あれよあれよという間に専門学校とかには行かずに、四年制の大学に入り、気づいたらパソコンに向かって仕事をしていたって感じですね。

【シロクマパンダ】
いや、でも僕も人のこと全然言えないので、お気持ちはすごく分かりますね。気付いたら、パソコンの前に座って仕事をしているという。

【ナカザワさん】
望まないのにここに来てるって感じじゃなくて、気付いたらこうなってたって感じで。

【シロクマパンダ】
私も同じような感じで、ただそういった人いるんじゃないかなと思うので。

【ナカザワさん】
居るとと思いますよ、なんとなくそういう、少し不安定な道よりなんとなくちゃんとした中から興味ありそうな職を選んでいくとこうなったって感じで。

・”伝える”ことを始めたい

【シロクマパンダ】
これまで、趣味のお話を聞いてきて、これからそっち(着物関係)の道に進みたいみたいな想いってあったりするんですか。

【ナカザワさん】
そうですね。もし入れたなら楽しいだろうなと思うんですけど、とりあえず趣味のままでいいかなっていう気持ちではあります。
でも着物の仕事って、作る人になるか、売る人になるか、あと多くはないですけど伝える人になるか、その3択くらいだと思っていて、私の性格的に売る人とか、作る人もちょっと違うのかな。と思いまして。

【シロクマパンダ】
現職は売る仕事とかではないですもんね。
そうなると、一歩踏み出した挑戦になってしまう部分はありますね。

【ナカザワさん】
そうですね。自分が着物を着て組み合わせて楽しむっていうのが一応メインなので、それを仕事にするっていう感じではないんですけど、”伝える”っていうことは、運営していきたいかな。結局、着物好きな人を増やす方がいいんですかね。

【シロクマパンダ】
ナカザワさんがどちらに行きたいのか次第だと私は思うんですけど、仲間内とかコミュニティの中で楽しむことってすごく良いことだと思っていて、詳しい人ばっかりの世界なんで、そのことに関してだけ言えばすごく知見も広がるし、逆に着物に興味の有る人が増えるっていうことも大切な要素なので。。。

【ナカザワさん】
趣味とかやろうとしても、”好きだからだけでできること”って、やっぱり少ししかなくて、ちょっと何か稼ぎたいとか、意味を見出さなきゃいけなくなってしまうと個人的には趣味としては辛いかなと思っていて、ちょっと価値観に合わないところは出てきてしまうかもしれないし、大勢の方にとって意味がなければいけないみたいになってしまうと何か苦しいなと思っていて。
うまく言えないんですけど。

例えば読書が好きです。みたいな人が「読書とってもいいんですよ!広めたい!」ってなると、それはすごくいいことで私も読書嫌いじゃないんですけど、「なんか広めなきゃいけない」ってなった時って、他人にとっても意味が必要じゃないですか。身につくことがあるよ。とか新しい知見が手に入るよ。とか、とても大事なことなんですけど、そこで他人にとっての意味を考えることで私が着物を着続ける目的にはしたくないなという感覚を今話してる中でちょっと思って。

着物を広めたいことに間違いはないんですけど。あくまで選択肢として増えてくれたら嬉しいけれど、別に他人にとっても着物はこれだけ意義があるよ。とか、わかんないですけど、こじつけてまで日本文化も守るために着る人が増えた方がいいとか、人にとっての意味付けをほじくり返してまで、何かを広めようとは思わないかな。

お金にしようと思うとね、そういうことが必要だと思うんですけど、私はそこまで思ってないってことはお金にしようとは思ってないのかな・・・。

【シロクマパンダ】
今のお話聞いてるとやっぱり、ナカザワさんは”自分の好き”っていうところ。の範疇は出たくないのかなっていう風に聞こえたんですよね。
お金にするって、他人も巻き込んで好きにさせないといけないじゃないですか。

今のお話を聞いてですけど、自分が想い描く着物っていうものとはかけ離れちゃう。じゃないかなっていう感じなのかなと思ったのですが、きっとナカザワさんはちゃんと着物が好きなんですよ。

【ナカザワさん】
理由をうまく説明できないけれど、きっと好きなんでしょうね。

【シロクマパンダ】
今までのお話聞いてて、洋服もそうですけど、自分を出すことが好きなのかなって思って、憶測ですけど、ナカザワさん自身が伝えるということも好きなんじゃないかと思ったんですよ。自分を見せるのが多分お好きなのかな。伝えることって自分の考えを見せることなのかなと、着物を着ることだったりとか自分を表現することってのがすごく好きなのかなと個人的にはそんな感想を抱いてしまいました。

【ナカザワさん】
あまり私は人にそう見られたことがないのでちょっと新鮮でした。
別に何だろう。違ってるとか合ってるとか、私自身もわからないんですけど。
自分のことをあえて見せる必要はないかもしれないんですけど、自分が考えたことだったりとか、自分が知って役に立ったこと、とかはやっぱり伝えたいなと思います。自分自身のことはあまり関係ないかもしれません。

【シロクマパンダ】
自分自身というよりかは自分が受け取ったものを、世の中に伝えたいみたいなのに近いイメージですかね。

【ナカザワさん】
そんな感じです。

・好きなことと着物を着ることがリンクした

【シロクマパンダ】
勝手な解釈とか辻褄合わせですけど、私の中で繋がってきたかな。
きっかけがお母さんだったりとか、池田重子さんの展示会だったりとかっていう中で自分が得たモノを伝えていきたい、形にしたいというところから始まっている感じですかね。

【ナカザワさん】
正直、始めた理由ってところは今のところ分からないんですけど、御幣無く言うと人が無駄に力を入れているところを見るのが好きなんですよ。
何で、そこまでっていう”こだわり”を見るとすごく人間らしいなと感じてすごい好きなんですよ。舞台とか映画とかドラマとかって本当に一瞬のためにめちゃくちゃ準備するじゃないですか。なんか衣装の人がいたりとか。
小道具を作る人がいたりとか、カメラ回すと、本当に10秒とかしかないじゃないですか。そういうのを見て、この1秒にこんだけのお金と手間と人手が掛かってるんだって。
そういうのを知ると、すごい面白いなっていうか、昔からそういうのが割と好きで。

【シロクマパンダ】
そうなんですね。その観点がすごく面白いですけど、それは着物を着ることと繋がったりとかしているんですか?

【ナカザワさん】
それは最初にお話したことに近いんですけど、別に着物着るだけならそのこだわりいらんやろっていう、それも重なってくるなと思っていて言わなきゃわかんないようなこだわりを持って着てる。そして伝わる人に伝わったらすごく嬉しいんだと思うんですね、何かを無駄に頑張ってるのを見るのが好きっていうのは、着物を好きになったきっかけとリンクしていると思います。

【シロクマパンダ】
そういった感覚がリンクしていたんだなと思います。
先ほどのこだわりについてですけど、確かに桜の時期とか数週間程度しかなくて、しかも休日とか出かけられる日なんかは、数日しかないのに、その時のためだけに着物を着て出るっていう、その労力というかそういったものお感じ取るっていうところが、ナカザワさんの感受性が豊かな部分なのかなと思います。
さっきの劇じゃないですけど、全体として、あの舞台よかったとか、あの映画良かった。とかは聞くことはあるけど、この一瞬のために使った小物のことを考えるとかはあんまりいないのかなって個人的に思います。

【ナカザワさん】
もちろん映画は全体通してで見ますが、ふと思い浮かんだ時にそういったことを考えてしまうだけなんですよ。

【シロクマパンダ】
ふと考えてそういうのを思い浮かべる感受性っていうのが、そういった着物を着て外に出かけるっていうところに繋がってるということだと思います。

【ナカザワさん】
今回のサブテーマとして仕事じゃない面から自分を見たらどうなるのかなっていう、そういう意味では、自分を知らない人、着物に触れたこと無い人から見て、そう見えるんだなとか、そういう感想をもらえるんだなというのは面白かったなと思います。本当に興味の無い人にとっては本当にマジでいらない、調べようと思わないと、知り得ない情報なので。

【シロクマパンダ】
私自身もすごく新鮮な感じですね。やっぱり周囲にもなかなか着物を着るっていう方がいらっしゃらないので、すごく深い部分もあったりとか色合いとかもそうですけど、少し見てみようかなっていう気にはやっぱりなりますよね。

・今後の想い

【シロクマパンダ】
先ほどもお話聞いたんですけど、今後その着物に対してどうしていきたいみたいなのを最後にもらえたら嬉しいなと思うんですけど。

【ナカザワさん】
そうですね。別に多くの方にまで広めたいとは思わないんですけど着物好きな人くらいには、着物や小物ってどういうところから生まれているものなのかなあとか、どういう人の手が加わってるってことを知るきっかけがあるとより”着物を楽しく着れるんじゃないかな”と思うので、どこかで機会を見つけて、これを布の産地とかに行って取材をしてみたいなとは思います。

【シロクマパンダ】
ありがとうございました。

皆さん、最後までご覧くださり、誠にありがとうございます。
読んでいただいて、少しでも着物に触れてみたいと感じていただけたら、凄く嬉しいです。

私は、ナカザワさんのインタビューを受けるまで、着物についてあまり興味を抱いておりませんでした。
それでも、話を聞いているうちに「今度見てみようかな」「夏に浴衣を着てみようかな」と着物に対して、好意的な印象に変わりました。

色々なことをコロナ禍で始める人がいるかと思いますが、何も知らないことへのチャレンジでは無く、幼少期から親しんできたことを改めて始めてみることも大切なことなんだと感じる良い機会でした。

皆さんも、そういったチャレンジを始めてみませんか?



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