ベビ子「母さん、ほんとにうつなの？」
私「いや、まだなんとも言えない…。うつをハッシュタグにブログ書き出したぐらいだから、ファッションうつの可能性も拭えない」
ベビ子「うつハッシュタグはヤバいよ。人として恥ずかしいからやめて欲しい」
私「わかった…。でも今、いろいろ可能性を模索してる最中だから、さ…」
ベビ子「あと、薬もいいけど、この歌聴きなよ。きっと、元気出るよ」

ベビ子が勧めてきたのは、ヒプノシスマイク Division All Starsの「ヒプノシスマイク -Division Battle Anthem-＋」であった。

ベビ子に促されるまま、イヤホンを耳にあてる。

ベビ子「どう？」
私「い、いいと思う…。でも、ずっと聴いてたら、なんか違う頭の病気になりそうな曲だね…」
それは、老体・病体にはやや厳しい、歌詞も音も激しいラップミュージックだった。
ベビ子「元気になるから、繰り返し聴きなね」
私「う…うん…」
ベビ子「じゃあ、母さん、またね。バイバイ」

そう言って、ベビ子は彼氏のまさおが待つ仙台へと帰って行った。

NO MUSICだった日々

実は最近、私は以前のように音楽が聴けなくなっていた。
どんな曲でも、流すと心がざわざわして雑音に聞こえてしまうのだ。

同様に、好きだった映画やドラマも見れなくなり、Netflixやアマプラは毎月利用料のもとが取れていない状態だ。

一方でなぜか、ニキビからコメドを圧出したり、ピットブルが生肉を食べる気持ちの悪いASMRにはハマり、 人生になんの学びももたらさないであろう動画をYouTubeで日がな一日流し続けていた。

しかし私はベビ子に言われるがまま、このヒプマイという若者曲を繰り返し聴いてみたのである。

ヒプマイを聴いてみる

確かに、この曲を聴くとテンションが上がり、やる気が湧いてくる気がするのだ。

とは言え、ヒプマイを聴くにはいくつかの問題もあった。

もし聴いたことがない人は、上記のリンクから聴いてもらえればわかると思うが、この曲、かなりクセ強である。

家でスピーカーで聴いていたら、病気のふと子さん(母)には刺激が強すぎて宜しくない影響が出るかもしれない。

また、外で聴く際にも細心の注意が必要だ。

私の使用しているイヤホンはAirPodsの第3世代/インイヤー型なので、音漏れしがちなのである。

私には明らかなメンヘラ傾向が自他ともに認められるが、服装や髪型に関しては出来るだけ個性を押し殺しており、恐らく見た目はいたって平凡である。
それと言うのも、あまり服を持っていないので、仮に同じ服を毎日着ていてもバレないよう、人々の印象に残らないような身なりを意識しているのだ。

そんな普通の格好のオバハンが、クセ強のぶっ飛んだラップ音楽を聴いていると知ったら、大抵の人は混乱する、いや、「ひく」だろう。

なので、電車などで人が近くにいる時には、ボリュームを最小にするよう努めた。

しかしある日、事件は起こった。

埼玉南西部のホットスポット「所沢」で、気取っておしゃれカフェに入った私は、支払いでPayPayを使おうとして操作を誤り、イヤホンで聴いていたヒプマイをスマホで爆音再生してしまったのである。

おまけに、動揺してイヤホンを落としてしまい、曲の再生をすぐに停止できなかったのだ。

……イタイ、イタすぎる四十女である。

立ち上がれよ Gladiator ！
すっこめ臆病な Hater！
ペンは剣よりヒプノシスマイク！
天下分けるパンチライン Bang Bang Bang！
アドレナリン Pump Pump Pump！
選択肢は無いぜ
殺るかもしくは殺られるかだ
Don't look back！

大変元気が出る曲なので、ぜひみなさんも、イヤホン装着＋爆音でお試しあれ🎧

つづく