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耐震等級3で防げないもの

皆さんこんにちは。今日は非常に暖かく変な感じです。もし震災が起こったら、前兆だったと騒ぐ方もいるかもしれませんが、ただの結果でしかありません。

震災が起こったときのために、地震に強い家に住みたいと思うのは自然なことです。そのうえで耐震等級3を目指す方向性も間違えてはいないと思います。しかし万能なものはありません。耐震等級で震災を防げる、安心だと思ったら大間違いです。

我々は一人で住んでいるワケではありません。周囲の方々と、同じ地域に住んでいませんか?もし隣が火事で、風向きがこちらだったら・・・木造住宅でしたら、火災に巻き込まれると思いませんか?木造の耐震等級3といえども燃えないわけではありません。阪神大震災のように延焼で大火災になったら、防ぎようがありません。

なら耐火性を上げよう。それも悪くない取り組みです。しかし、都市部にいてRC造の耐火建築物であっても炎が自宅のほうに向かってきたら建物自体は燃えないかもしれませんが・・・無事ではいられません。周囲の環境、家の隣地までの距離など様々な要因で巻き込まれることが多いのです。

インフラも同様です。地震で無事で、火事で無事だとしましょう。しかし周囲が壊れてしまい、ガスや電気や水道が使えないかもしれません。それも長期間。そうなるといくら家が無事でも、住み続けるのが難しいです。もちろん家が無事であることは、震災において非常に幸運で心強いことです。しかしそれだけでは、なんともならない事態もあるのです。

では、田舎だったら大丈夫では?今度は、山が崩れたり、助けが来なかったり、他の要因があるかもしれません。海沿いだったら津波の可能性もあります。そもそも、定年後のように家で過ごす時間がかなり長い場合は、家で被災する確率は高いですが、現役世代は意外と家にいないことも多いです。事実東日本大震災では、帰宅難民が多く発生しました。東京ではそれほど大きな揺れではなかったため建物倒壊の被害はほとんどありませんでしたが、これが建物が倒壊するような地震だったら帰宅難民はもっと深刻化したと思います。その際は、家が無事であっても家に到達できるのか?も問題になります。

今回は耐震等級3の例で説明しましたが、タワーマンションなどでも同様の
ことは当てはまります。都市部では特に物資不足が深刻になります。いくら備蓄があっても一ヶ月も持たないと思います。普通は数日から1週間程度の備蓄しかないのではないでしょうか?東京の今の人口で大震災に遭遇したことはありません。果たしてどれくらいで助けが来るか?物資が届くようになるのか?足りるのか?わかりません。

では、耐震等級3の確保は無駄なことなのか?そんなことはありません。倒壊しなければ、自宅から出火する可能性は減ります。また火事が発生しなかったとき、インフラが復旧すれば、そのまま住み続けられる確率は高いです。確率の問題ですが、死ぬ危険は減りますし、住み続けられる確率は高くなるのです。ただ絶対はないことだけは理解いただきたいです。

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