文学フリマ東京35にて頒布されたZINE『三人が苦手 VOL.1』には、『”ひとり”を”自分”と生きる』というタイトルのエッセイを書きおろして寄稿させていただいた。
自分の中にあるスパイラルと、これからの自分への課題を2000字弱に詰め込んだ。
本屋に並ぶきれいごとの数々。
ブログや記事にも、悪態をつきたくなるレベルの、ごくごく当たり前で、でも、出来たら苦労しない”うつ抜け”メソッドが書き連ねられ、バズったり検索上位にヒットしたりする。
わたしは本当に、暗闇に生きるわたしたちを取り巻くそんな環境に辟易している。
わたしたちがいる場所は、深海なんだとおもう。
日の光も届かない、闇が闇を吸収するような、そんな場所。
そこにはだれも近寄らない。
感覚がどんどん研ぎ澄まされて、痛いくらい敏感になる。
人々は大げさだというが、わたしたちのデフォルトはこれだ。
暗く冷たい深海に生きるわたしたちは、適応・順応することしか手段が残されていないようにみえる。
目指す場所は、人によって違って当たり前。
でも、心のどこかで救いを求めているのはたしかなのではないか?
わたしにできることは、深海から無理やり地上に引き上げることではない。
迷わないように、いつでも”そこ”にいて、ぼんやり灯っていること。
歩き出したい人には、提灯として一緒に歩き、
夢や目標のある人にとっては、灯台のような光となって迷わないでたどり着ける場所であること。
そういうものにわたしはなりたい。