見出し画像

4月も終わる 毛布をしまう


 大好きな春があっという間に散ってしまって、よく行くカフェにはもうかき氷の看板が出ていた。そろそろ毛布をしまわなきゃ。

 新学期が始まる日、どうしても不安で夜中まで眠れずnoteを書いた。(『泣いても笑っても今日から新学期』)
 その続きを少しだけ書いてみる。


 朝、目覚ましより早く起きた。遅刻する夢を見たのだ。最悪の目覚め。

 家を出る1時間半前には起きていたのに、なぜか出発はギリギリ。ご飯を食べていたら残された時間は15分。適当な化粧も歯磨きも、懐かしいようで苦しい。

 半年ぶりの大学。不安がよぎらないように大急ぎで自転車を漕ぐ。途中で、親友と偶然出会った。授業は違うけれど、教室の近くまで一緒に向かう。重い雰囲気にならないようになるべく軽く、でも本音で 不安だよ〜と泣きついたら、大丈夫やで〜と戯けたように言う。それだけでわたしの悩みがちっちゃくなって、ちょっと前向きになれる。
スキップでわたしの手を引っ張っていくあなたが大好きだ。


 どきどき、深呼吸をしてから教室に入ると、大好きな仲間の顔がちらほら。「久しぶりやん!」「元気してた?」「ここ座りな!」と声をかけてくれるみんなに、ほっとして笑顔になる。あの子の髪がポニーテールにできるほど伸びていたこと、あの子の服の系統が変わっていたこと、わたしだけが知らなくてちょっと悔しかったけれど、それよりもみんながたくさん話しかけてくれるのが嬉しくて仕方なかった。

 授業では、初回なので自己紹介したり自分の興味分野について話したりしなければならず、人前で話すのはやっぱり苦手でうまく話せなかった。秋には教育実習があるからどうにか克服したいところだけれど、これは少しずつだよね。
 2コマ目は再履修で、部活の後輩たちに挨拶されながら端っこで授業を受けた。再履修の仲間と、半期の間頑張ろうな、と声をかけ合った。

 そんなこんなで、教室の前まで行って引き返してくるかと思っていたけれど、午前中の2コマをどちらもちゃんと受けられた。大学に行けずに家にこもっている時は自分は独りだと思い込んでいたので、こんなに気にかけてくれる人がいたことに何より驚いた。家に帰った瞬間倒れるように寝てしまったけれど、それも頑張った証かな。

 まだ新学期も3日しか経っていないが、今のところ授業には出席できていて、大好きな友達と隣で授業を受けたり、机並べてご飯食べたり、「1コマだるいね〜」と言い合ったりして、半年ぶりに青春を過ごせている気がする。友達と笑い合えている今の自分は少し好きだ。

 休んじゃうことも、しんどくなっちゃうことも、みんなにまた迷惑をかけちゃうことも、これからも絶対にあるとは思うけれど、自分のペースで走っていきたい。
いや、走らなくてもいいか。走ったり、歩いたり、時には止まったりしながら、春学期をなんとか過ごしていけたらいいな。

この記事が参加している募集

新生活をたのしく

今週の振り返り

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?