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ベルギー留学:黒い森、シュヴァルツヴァルトを歩く. 序文

2023年の秋、

初めてドイツのシュヴァルツヴァルト、黒い森を歩く。

11月1日の日記、
フライブルクより。

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シュヴァルツヴァルト、
黒い森に行ってきました。

「黒い森」という名前が
とても神秘的でお気に入り。
地図で調べると、フランスとの国境沿い、南ドイツに細長い黒い塊として存在しています。

森を歩いたのは滞在二日目の朝。
ホステルのあるフライブルクからさらに電車で1時間半、森深くまで入り込みます。

4時間のハイキング。

最近、無性に森の水が恋しかったから

感覚を一杯に広げて
水の音に耳を澄ませて
匂いを吸って
冷たい流れに触れました。

木の葉を揺らす風
時々降りそそぐ雨の匂い
落ち葉の朽ちる音
足元を流れる小川・・・

黙々と歩きながら
ときどき、
秋の森に浸ったり、
好きな歌を口ずさんだり、
筋肉痛になりかけた身体を伸ばしたりして

現れては消え、
心を流れてゆく感情を
観察していました。

幸せや喜びだけではなくて
悲しみ、恋しさ、痛みも見つけました。

それらの感情は
良し悪しを付けることなく、
押し込むこともせず、
黒い森の、深いところに
そっと流しておきました。

森と私の、小さな秘密ごとです。


フライブルクの象徴、マルティン門とシュヴァーベン門。







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