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🔧🔨鉄子(てつこ)の部屋🔨🔧

皆様こんにちは、ファクハクの鉄子でございます。

「鉄子」といっても、鉄道好きな鉄子ではありません。
「鉄」そのものが好きで、「鉄」や「金属」を扱う工場が好きな鉄子です。
好きが高じて、静岡工場博覧会のスタッフとして静岡の工場を盛り上げようと、仲間たちと立ち上がりました。       

私は、14年前、金属加工の会社を父から引き継ぎました。
無機質な機械、油のにおい、鉄粉、飛び散る汗・・・そんなイメージの工場は、近くて遠い場所でした。
引き継ぐまでは、そもそも別に「金属」に特別な思い入れやこだわりなんかなんもなかったです。
そんな私が「鉄子」になりました。
なんで金属加工工場が大好きになったのか?
この14年を振り返ってそのルーツを探してみました。

「工場」は男性たちが築き上げた世界

「金属加工」という男性たちが築き上げてきた世界は、働く人もほとんどが男性ばかり。
14年前、静岡という地方都市で、「板金加工」の会社を引き継ぐことになってしまった私は、おっかなびっくり、その男性たちの神聖な「工場」に足を踏み入れてしまったのです。
そして、私は、工場で働く男性たちから様々な洗礼を受けることになりました。


溶接加工

「工場は俺たちの戦場だ」

経営者になりたてのころ、職人さんと同じ気持ちになる為に、同じ作業着を着込んで現場へ。
うちの工場で一番熟練の溶接職人さんからこう言われました。
「あのな、工場は、俺たちにとって戦場みたいなもんなんだよ。だから、工場に入るときは服装もピシッとして仕事にのぞまなきゃだめだ。社長、その作業着のチャックを上まで閉めろ!そんなちゃらちゃらした格好で工場に入るな!」
いきなりのカウンターパンチ。
その日から、苦しくても、作業着のチャックを首までしっかり上げました。

後から知ったのですが、首のあたりを開けておくと、溶接作業の火花が首から入り、お腹まで火傷するってこともあるらしいです。
そんな安全面でも作業着はきっちりを着なきゃいけなかったんですね。
うん、理にかなってる。


14年前の自分

「工場で働いているなんて恥ずかしくて親戚に言えない。」

そんなある日、10時の10分間の休憩時間。
熟練さん同士が話しているのを聞いてしまいました。
「こないださぁ、法事で親戚衆が集まったんだけど、『あんた、なんの仕事やってんだね?』って聞かれて、板金工場で働いてるって恥ずかしくて言えなかったよ。」
え?え?どういうこと?
自分の仕事が恥ずかしいの??
この時の私には意味がわからず、頭の中がクルクル回ってしまいました。
作ってるものは、とっても難しそうだし、技術が必要そうなのに、恥ずかしいような仕事には見えない・・・・なぜ???

14年前の工場

「熟練さんは爪を隠す」

またある日、小さな部品の加工依頼がありました。
それはたった一個だけの製品。
その依頼主は「他の会社で全部断られちゃったんです。山崎さんで、加工できますかね~?」
超難しい曲げ加工の製品(私にはその難しさがわからなかったのですが・・)
うちの熟練曲げ職人さんに見てもらったところ・・・
「ああ、たぶんできるよ。」
小一時間後に、「はい、こんなんでどうかなぁ。」とさりげなく、持ってこられて、そそくさと現場に戻ってしまう・・・
どこでもできない難しい加工ができてしまうのに、その技術を全くひけらかしたり、威張ったりすることがない。そして、研究熱心で人一倍向上心が高い。
本当の熟練さんは、自分の技能をひけらかしたりしない。
奥ゆかしい人たちなんだって知りました。


曲げの達人

「金属の板には目がある」

うちの熟練さんたちは、金属の板の目を見て作業しているらしいです。
若手も熟練さんから教わったのか、経験を積み重ねてわかったのかは不明ですが、みなその目を見れるようなんです。
ちなみに、恥ずかしながら、私には目が全くわかりません。
そういえば、石職人さんは石の目を、木工職人さんは木の目を見て、加工をしていくそうです。
目を見れるのは、職人としてのひとつの関門なのか?!

「サインコサインタンジェント」

私は高校生の時に、とうにあきらめてしまった関数。
それを職人さんたちは、普通に使いながら金属加工をしています。
数値と想像力と技術力。
そんなもののコラボレーションで製品が作られているのです。

「ORIGAMI」オクタゴンテーブル

「ツンデレな職人さん」

そんなこんなで、いろんなエピソードを経て、
ツンデレな職人さん達によって、私は「鉄子」に育てられたのです。
金属を様々な機械や工具を使って、複雑な形を作っている職人さん。
でもその技術力のすごさをひけらかさないという、そのクールさにやられてしまったのです。リスペクトです。
ものづくり工場で働く人たちの素敵さを知り、そして、私は「鉄子」になりました。
モノづくりってかっこいい!職人さんってかっこいい!
こんな職人さん達や、金属加工をもっともっと知ってもらって、次世代のかっこいい職人が育ってほしい!そんな想いで、弊社はオープンファクトリーを始めました。
twitterも始めました!フォローなにとぞ、宜しくお願いします。
オープンファクトリーネタをアップしています。


そんな職人さん達の姿を「ファクハク」で見てもらいたいなぁって思います。
ファクハクは今年の秋、11月に静岡市で一斉に開催します。
下記のように説明会を開催します。
メリットがたっくさんあるファクハク。
ぜひ、1年目から参加してくださいね。

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