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<2024年受験体験記>Kくん

Kくんとは4年(新5年)の3月から一緒にお勉強しました。
グノーブルに通いながら、私の授業を併用していただく形での指導でした。


春秋おじさんの振り返り

「国語が苦手」とご本人やお母さまはおっしゃるのですが、どちらかというと、苦手というよりは面倒くさがって得点を逃している、という印象でした。
たとえば、
・漢字の練習をするときに、意味も一緒に覚える
・問題を解くとき、本文に戻って根拠を確認してから、正確に記述に反映する(選択肢をさばく)*1
といったひと手間かかることができていませんでした。

面倒くさがりな一面がある一方で、塾の授業はとても積極的に受けている印象でした。得点争いが大好きで、なんとか1点でももぎ取ろうと、記述問題に一生懸命取り組んでいることがテキストから伺えました(ただし、その後の解説は聞き流しているご様子でしたが…)。

こうしたことから、私の役割を
・漢字・知識の取り組みを定着させること
・塾の授業で聞き流しているところを思い出し*2、解き直しに反映させること
に集中し、一緒にお勉強をしました。
また、テストの直しでは、ひと手間を省いたせいでいかに得点を失っているのか、を強調してお伝えしつづけました。*3

Kくん、さすがだな、と思ったのは、一度教えた言葉の使い方や文章テーマについては、ほぼ全て習得できていて、何度も同じ内容を教えるというケースがなかったことです。
一度学んだ内容をしっかり覚えてくださっていたので、年ごとに面白いテーマが読み取れる麻布の過去問にも、とても楽しく取り組めたと思います(もっとも、Kくんは内容よりも自分の得点に一喜一憂する方が楽しかったかもしれませんが…)。

お母さまの振り返り

A先生には息子が小4(新小5)の3月から約2年間お世話になり、第一志望である麻布中学に合格することができました。本当にありがとうございます。
国語が苦手で、コツコツ積み上げる漢字や知識も穴が多い息子でした。そんな息子を先生は根気よく指導してくださり、本番の麻布入試では国語が勝因だった!と本人が断言するほどまでに国語の力が身に付きました。本当に感謝しかありません。

国語に限らず塾での授業内容などほとんど話すことがない息子でしたので、塾で本当に理解できているのかうかがい知れないところがありました。そのため先生が毎週授業後にわざわざ時間を割いて、息子の理解度や弱点などをフィードバックしてくださったのはとても心強かったです。また塾の答案や日々の家庭学習内容もチェックしてくださり、真摯に寄り添っていただきました。なお先生との授業はオンラインでしたが全く違和感はなく、逆に私共の都合による授業振替にもフレキシブルに対応いただいたりと、オンライン授業ならではのメリットが多かったと思います。
もちろん親だけでなく息子に対してもGoodNotesやモノグサなど、あらゆるツールを使って適宜チェックとフィードバックがあり、地道な学習が苦手な息子はずいぶん支えられました。
そして6年生秋から始まる過去問対策。これはA先生との授業の真骨頂ではないでしょうか。塾でも過去問採点解説はあるのですが、どうしても答案提出から時間が経ってしまったタイミングでの解説になるため、子供の記憶も薄れがちです。それに比べて過去問を解いたその週の授業には採点解説まで完結してくださる先生の授業は、効果抜群でした。
国語苦手男子であった息子の場合、新小5からの先生のご指導で志望校の記述問題への素地を築いていただいたことも、大きな成功要因だったと思います。

国語の対策については、具体的に何をすればよいか分からないという方も多いのではないでしょうか。我が家も国語を何とかしたいと思いつつ家庭では何もできず、最後まで先生に頼りっぱなしでした。特に志望校であった麻布ですが、塾での麻布合格体験記は「国語が得意科目でした」というものばかり。(グノーブルだけでしょうか。。)
我が家は国語が苦手なのですが・・、と不安になりますが結果としては大丈夫! ですから国語対策に悩まれる方はぜひA先生を頼っていただきたいです。
自塾の合格体験記に、「グノーブルとA先生授業のセットは最強でした。国語が苦手でも大丈夫!」と書きたいくらいです(笑)しかしそういった情報を広くお伝えできそうなブログやXなどのSNSは私自身がやっておらず、A先生と学んだ経験をご紹介できる術がないのが残念でなりません。
そこで先生のブログを通じて少しでも参考にしていただけるならばと思い、A先生と学んだ2年間を振り返ってみました。

【小4】

塾(グノーブル)へ通い始めたのが小3の2月、いわゆる新4年生からです。グノーブルの国語は4年生から記述に全振りする授業内容なのですが、広い記述欄を埋めることができなかった息子。大きな文字で解答欄を埋めてごまかしていました。一方で真面目に取り組めばある程度はできるはずの漢字や知識の家庭学習もさぼりがちで、毎週の復習テストも月1回のグノレブでも点数が取れていませんでした。そのうち慣れて記述の解答も書けるようになるだろう、漢字も覚えるだろうと親子共々楽観的に過ごしていましたが、特に何もしない状況で事態が好転するわけもなく1年間が過ぎたのでした。
そんな学習状況下の4年生のグノレブ国語偏差値は、年間を通して50以下をウロウロしており(下限だと偏差値30台という回もありました・・・)平均すると49.0でした。
さすがにこのままではマズイ、個別に指導していただくしかないと国語の先生を探し始め、ご縁があったのがA先生です。新小5になったタイミングでした。

【小5】

塾の通常授業内容を先生と一緒に復習するというスタイルで、授業を展開していただきました。むやみに新しい教材に取り組むのではなく、塾で解いた記述問題を振り返って理解を深めるという進め方は、息子に合っていたと思います。
また小4ではサボっていた毎週の漢字や知識の宿題。これらはGoodNotesで先生に提出し、採点していただくことで、徐々に学習が習慣化されました。
先生と共有しているGoodNotesを活用すると、次回の授業を待たずしてフィードバックがいただけるのでとても助かりました。その他Ankiを活用して間違えた漢字を復習できる環境を整えて下さったりと、あの手この手でサポートしていただいたのでした。
その結果、グノレブ国語偏差値も50~55(平均:約53)がとれるようになり、結果として上位クラスも維持できるようになってきました。

【小6前半】

演習形式の土特授業復習を中心に、授業をしていただきました。先生との授業後に再度自分で解き直しノートを作成し提出することが始まったのもこの時からです。最初は解き直しをまとめるのに時間がかかるうえ、提出したノートにはたっぷりとダメ出しが入るしで、大変嫌がっておりました(苦笑)

たっぷりと(?)ダメ出しが入る、解き直しノート

しかしこれで設問に対してじっくり取り組む力がつき、それは秋からの過去問にも活かされたように思います。また小6になるとグノレブも更に長文のボリュームが増したテストになりましたが、グノレブ平均偏差値は55弱を維持できていました。
一方で乱高下だったサピックスオープン。国語偏差値46という結果も叩き出したりもしました。
しかし志望校/併願校の傾向と照らし合わせて正解すべき設問を取りこぼしていないかという視点で先生が講評してくださり、必要以上に成績は気にせず済みました。

【小6後半】

志望校別の日特授業が始まって教材ボリュームも増加するうえ、平日の合間をぬって本格的な過去問取り組みが始まりました。この時期から先生との授業は過去問の採点、振り返りがメインとなりました。
過去問取り組み方について塾からの指示は日特学校別コースの麻布のみ。併願校取り組みの優先順位などは先生からアドバイスをいただき、無駄なく進めることができたように思います。また何よりも過去問を解いた記憶が新鮮なうちに解説していただける授業はとても効果が高く、合格へぐっと近づいたのは間違いありません。
その効果は模試の結果にも表れ、学校別サピックスオープンでは合格判定80%、12月下旬の自塾グノーブル学校別模試では国語が1位と、息子の大きな自信につながるものでした。
息子は算数が得意でしたが、その得意の算数ですら取れなかった1位を苦手な国語で取ることができ、本番当日も大きな支えになったそうです。

なお2024年の麻布算数は、本人曰く過去と比較して難しかった(計算処理の負荷が相当増えた)とのことで大変動揺したようです。しかし「国語はいつもよりも出来た!」という手ごたえで、その後を乗り切ることができたそうです。
国語は入試本番では1時間目に実施されることが多いですから、やはり最初の科目で弾みがつくとその後の科目にも好影響なのだと思いました。

Kくんからのメッセージ

Kくん、合格おめでとうございます。

率直に思っていることを表現してくれるKくんとの授業は、楽しい思い出が多いです。
サピックスオープンや過去問演習で記号問題を間違えると、「こんな問題を作るサピックス(学校)がおかしい。内部生をひいきしている問題だ」、なんて言っていましたね(ほぼ毎回)。
猫を飼いたいと思っていた時期は、漢字の答案用紙に猫のイラストを描きまくっていましたね(すてきな猫ちゃんは見つかりましたか?)。
1月に入るとゲームがしたくてたまらなくなり、「関西の人は早く受験勉強が終わるからセコい」と言い出し、授業中も二言目には「ゲーム、ゲーム」と言いつづけていましたね(入試が終わった今も言いつづけているそうですが)。

ぜひその素直さを失わず、面白い大人になってください。
Kくんの面白さがきっと多くの人を魅了すると思います。


*1 根拠確認をクセづけるために、授業や添削で「本文の根拠は?」と何回も言い続けたため(受験直前まで、本当にずっと言い続けました)、Kくんのイラストにも載せていただくに至りました…。

*2 余談ですが、グノーブルでKくんを担当されている先生は、私が存じ上げている方だったので、授業でどんなことをおっしゃったか想像しやすい、ということもありました。

*3 根拠確認をするようになると、今度は一部の言葉だけが本文と一致している選択肢に飛びつく、(とくに説明・論説文で)意味が分からないまま記述答案に本文をコピペする、ということが多くなりました。その都度、それでは正解にならないことを伝えつづけました(何度も同じことを言われつづけたKくんもよく耐えた(?)と思います)。


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