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日本からアルゼンチンの無犯罪証明書を取得する方法(2023年9月時点)

日本からアルゼンチンの無犯罪証明書を取得する機会があり、2週間ほどかけて無事に取得することができたので、以下覚え書きです。


【前提】

日本の犯罪証明書は日本の各自治体の警察にて申請・発行が可能ですが、アルゼンチンの犯罪証明書はアルゼンチン当局(RNR=Registo Nacional de Reincidencia)にて申請・発行されます。日本で同書類を申請する際の窓口は「駐日アルゼンチン大使館」なので、正式な案内は同大使館に問い合わせてください。


【アルゼンチン大使館からの案内】

私が大使館に問い合わせたところ、手順として以下の案内を受けました。

1.『無犯罪証明書申請書』と『委任状』を記入の上、大使館に来館し、申請書類一式を作成。
2.RNR本部(ブエノスアイレス市内)に出頭し上記の書類を物理的に提出。書類の提出はアルゼンチンにいる友人や知人(国籍は問わない)に委任できる(そのため『委任状』が必要)。

※日本におけるアルゼンチン無犯罪証明書申請の件数が少ないため、申請書と委任状がどのような方法で入手できるのか大使館は把握しておらず、RNRのWebページで自力で調べるように、とのことでした。。。(以下詳述。)


【情報収集】

RNRのWebページ(https://www.argentina.gob.ar/justicia/reincidencia)を参照し、不明点等はアルゼンチンの友人経由で直接RNR本部(ブエノスアイレス市内)に確認してもらったところ、以下のことが分かりました。

①同ウェブサイトで『無犯罪証明書申請書』と『委任状』を作成
 ※被委任者はアルゼンチン税識別番号(CUIT/CUIL)を保持している必要がある。)

②駐日アルゼンチン大使館に同書類を提出し、書類一式を作成

③書類一式をRNR窓口(ブエノスアイレス市内)に提出し、申請料を支払う

上記手続きを終えると電子メールにて申請者のもとに無犯罪証明書が送付されるそうです。上記①〜③の手順で実際に証明書を入手できたので、以下詳しく示します。


【①申請書と委任状の作成(2023年9月時点)】

1.RNRのWebページにアクセス
https://www.argentina.gob.ar/justicia/reincidencia

2.「Sacá el certificado de antecedentes penales」をクリック

3.「¿Tenés Documento Nacional de Identidad emitido por la República Argentina?」の欄で、「No」をクリック。(※アルゼンチンでの赴任や留学を終えた方はDNIを返却、DNIカードを持っている方でもDNI自体は失効しているかと思います。DNIが失効していない方は以下のフローに必ずしも沿わないです。)→「Comená el trámite」をクリック。

4.ページ下部の「Pedir turno」をクリック。

5.名前や生年月日等の個人情報を入力。

私の場合、

「Tipo de documento」はパスポート、
「Expedido por」は「Sin especificar」、
「Domicilio」は申請時の住所(日本のもの)、
「Telefono」は申請時の携帯電話番号(日本のもの)としました。
(「Telefono」は日本の国際識別番号を含めた+81〜の番号を入力しましたが、実際に『無犯罪証明書申請書』が発行された際、番号が見切れて表示されていました。RNRに確認したところ、メールアドレスさえ合っていれば問題ないとのことです。)

「Tu Mail」に入力するアドレスには『無犯罪証明書申請書』と『委任状』、最終的には『無犯罪証明書』も送付されるので間違いなく入力してください。

最下部の「El Certificado de Antecedentes Penales será presentado ante:」には無犯罪証明書の提出を求めている機関の名前を入力して下さい。(例:駐日〇〇大使館)

全て入力したら、「Siguiente」をクリック

6.「Seleccioná la dependencia donde vas a realizar el trámite:」の「País」の選択欄で「Otros Países」を選択してください。
(※「dependencia」とは、申請者の申請窓口となる場所、と考えていいです。Japón(=駐日アルゼンチン大使館)は無犯罪証明書の取得に関してRNRと連携が取れていないので、この選択欄に上がって来ません。ここでもし「Japón」という選択肢が出てくる場合は、おそらく私の時と仕様が変わり、大使館とRNRとで何らかの連携が取れていると考えられるので、詳細は大使館に問い合わせてください。)

7.再度5と同じページが表示されるので、同じ情報を入力し「Siguiente」をクリック

8.「Seleccioná la dependencia donde vas a realizar el trámite:」内の表「PÚBLICO EN GENERAL TRÁMITE PRESENCIAL」にある「ELEGIR Y CONTINUAR」をクリック。

9.非委任者の情報を入力し、「Siguiente」をクリック

10.再度申請者の情報を入力し、「Siguiente」をクリック。

11.「Modalidad」の欄で「Por mandatorio con autorización del mandante」を選択。「Tipo de pago」の欄で「6 horas」を選択。

12.「medio de pago」の欄で代理人の可能な支払い可能な支払い方法を選択。(私の場合は窓口で支払い可能なことをまだ知らず、「Online VIP」を選択し、次のページで代理人の支配方法を入力しました。後に友人にRNRの窓口に確認したところ、RNRN出頭時に支払いが可能だと判明したので、本来は「Presencial」を選択すればよかったのかも知れません。)

13.申請書作成がうまくいいた旨明記されたページが表示されるので「Siguiente」をクリック。

14.『申請書』と『委任状』がダウンロードできる画面に移るので、両方ともダウンロードし印刷する。(メールにも同じ書類が届いているはずです。)『申請書』は3ページのPDF、『委任状』は1ページのPDFです。

15.『申請書』には「Fecha Vencimiento Solicitud:」(申請期限日)が示されており、この日付までに大使館で作成する書類一式をRNRに提出しなければなりません。アルゼンチン大使館での書類一式の作成やアルゼンチンの知人への郵送にかかる日数を考慮すると、時間の余裕はあまりないので、急いだほうがいいです。
(※この件に関して、私の友人がRNRの担当者に問い合わせたところ、万が一書類一式の提出が申請日に間に合わない場合は書類のスキャンデータを見せれば、『無犯罪証明書』をもらえるとのことでしたが、アルゼンチンでは担当者によって異なる案内がなされることはよくあることなので、念を入れる意味でも書類一式の郵送は急いだほうがいいです。)


以上で「①証明書と委任状の作成」は完了です。


【②アルゼンチン大使館にて書類一式を作成】

1.『申請書』と『委任状』をアルゼンチン大使館にメールで送付し、訪問の予約を取ります。訪問時に持参するものを指示されます。(『申請書』、『同意書』、現在使用している旅券、アルゼンチンの出入国スタンプがある全ての旅券、アルゼンチンのDNI(所持していれば)等)

2.大使館で指紋採取・支払いを行います。
支払いが終わらないと申請書類一式は受け取れません。大使館は三菱UFJ銀行の口座を所持しています。もし申請者が三菱UFJ銀行のオンラインバンキングでその場で支払うことができれば、入金確認もその場ででき、即日書類を受け取ることができます。大使館は現金での支払いは受け付けていません。その他の方法で振り込む場合も、大使館の口座への入金の反映が遅い場合や、一度外に出てATMなどから入金する場合は、日を改めての来館予約が必要になってしまうかも知れません。

支払いが終わるとRNRに提出する書類一式(『申請書』、『同意書』、現在の旅券のコピーに大使館の公印と領事の署名が入ったもの)をもらえます。

3.書類一式をアルゼンチンの被委任者に郵送します。
私はアルゼンチンの郵便(Correo)事情による書類到着の遅延が気になったため、DHLで送付することにしました。日本の関東からブエノスアイレス市までは3〜4日で無事届きました。


以上で「②アルゼンチン大使館にて書類一式を作成」は完了です。


③書類一式をRNR窓口(ブエノスアイレス市)に提出→『無犯罪証明書』が送付される

1.被委任者に書類が届いたら、委任状に署名をしてもらい、RNRの窓口(住所:C1050AAA, Tucumán 1323, C1050AAA CABA, Argentina)に書類を提出・支払いを行なってもらいます。

2.書類やシステムに不備がなければ、それから6時間以内に申請書の電子メールに『無犯罪証明書』が送付されます。

以上で『無犯罪証明書』の取得は完了です。

※同書類の提出先機関によっては、アルゼンチン外務省による『無犯罪証明書』のアポスティーユを求めていることがあります。アポスティーユについても駐日アルゼンチン大使館に尋ねてください。こちらもアルゼンチンの知人等に頼むことで作成はできます。私の場合は、大使館に直接依頼をしました。

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