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脱力

背もたれに身体を投げ出す。
かかとをしっかり地面につけて座る。
それが出来ない。
それに加えて無意識のうちに、膝が外に開いていく。
身体さんの、せめてもの抵抗の脱力かも知れない。
こうなると骨盤が開き、腰痛が起き…
んーんーんー、よくあるグレーなケースとなっていく。

忙しさが続き、考え事が多いと、身体が常に緊張し、硬直してしまって、身体の力を抜くことを忘れてしまう。
知らない間に、脱力して腰掛けることが出来なくなってるのに気付く。
気付ければラッキー(死語)な方だ。自分が脱力出来ていない事に、気付かぬまま時が過ぎると、身体の力を抜くことが全く出来なくなってしまう。
かつてのトレーナー時代に、身体の力が抜けない聖地さんが、何人もいらっしゃったが、自分も同じだったかも知れないと、今になって思う。

多忙な時代。日本中の人々が疲れている気がする。
最近では、
『頑張っている』
この言葉を聞くと、
(本当は心身疲れているんだろうなぁ)
と、思ってしまう。
意識をして力を尽くさないと、頑張ることは出来ない。
全ての意識と神経を集中させないと、頑張ることは出来ない。
もう、聞いただけで疲れてくる。
スポ根スパルタ時代に生きて、それが当たり前で美しいと思っていた自分だが、いつしかそれは、どこか可笑しなことなんじゃないかと思うようになった。
自分がこれまで生きてきた中での、人間の傾向の時代背景を見ていくと、人は『頑張ること』をやめ始めているように感じる。
自分も頑張ることをやめた。なので随分、心身共に楽にはなった。
って言うか、結局、身体悪くして分かったんだろうな(笑)
そこまで行かないと気付けなかったと言うワケだ。
こびりついた今までの癖で、時折、頑張ろうとしてしまうけど、
(あれ?自分って今、頑張りすぎてね?やりすぎじゃね?)
と、確認できるようになった。で、気付いたらやめる(笑)
そして、どう、休むかを考える。丸1日中、誰のことも構わないで、先ず自分の気持ちを優先する日を、どこかで作るようにする。そんな日は1日たりとも無いとしてもだ。
それこそ、
『頑張らないと』、自分を緩めて脱力する1日は作れない(笑)


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