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プロマネとは何かを教えてくれた方

先日、インターン先で年内最後の全社会議があった。この全社会議は毎月月末の金曜日に行っているもので、CxOからのコメントや、ピックアップされた社員の自己紹介、各部署からの取り組み成果報告、全社的に共有が必要なトレーニング、専門分野を持つ社員からの講義・勉強会など内容は多岐にわたる。とはいえ、お堅い雰囲気ではなくて座り方も聞き方も人それぞれだし、日英が入り混じるすごくベンチャーらしい全社会議だ。

普段は接することのない社員さんの話を聞けたり、会社としてどういう方向に向かうべきかの話があったり、そのためのトレーニングセッションがあったりと、普段の業務とは違う視点から勉強できることが多いので、ここ数ヶ月はできるだけ出席できるようにしている。

12月も、全社会議の最後に30分ほど、社員さんからのナレッジ共有(講義?勉強会?)があった。テーマは「ドローンの型式認証の現状と今後の課題」。この方は、ドローンの第一種型式認証取得プロジェクトのプロマネを務め、インターン先の会社を日本初の第一種型式認証取得に導いた方で、こうしたテーマで業界関係者を集めたセミナー等も実施されている方だ。今回、社内向けのプレゼンでは、社外には出せないノウハウについても話をしてくださり、特に裏テーマとなっていた「プロマネとしてやるべきことはなにか、プロマネの腕の見せ所とは?」という話はこの方からしか聞くことができないであろう話で、大変興味深かった。

僕も、昨年度は第一種型式認証取得に向けたプロジェクトの中心となっていたR&Dチームに所属しており、この方に「型式認証とは何か」ということから1から教えていただきながら、微力ながら書類作成や飛行実験の補助等の業務に当たっていた。当時、法律が変わったばかりであり、それに合わせてスタートしたプロジェクトであったので、僕も改正された法律と関連法規を勉強することから始まり、先行事例となる欧米の関連法規、国際的な基準には何があり、どんな内容が盛り込まれているのか、そしてそれがどう日本の中で型式認証に必要なプロセスに落とし込まれているのか、新しいことだらけの世界で勉強していた。それに加え、ドローンの性能や有人機とは異なる特殊性についても知らなければならなかったし、一方でドローンの運用について理解するためにはより深く”航空”の世界について知らなければならないこともあった。

”就活”ということを意識し始めたことから参加を決めたこのインターンであったが、気づけばドローンの世界への関心が広がり、大学での研究テーマになり、航空の世界にまで興味を持つようになって、セミナーに参加したり、業界人が集まるイベントを紹介してもらって人脈を広げたり、と就活以外での収穫の方が圧倒的に大きかった。インターンに参加した時から、この会社に就職することはないだろう、と考えていたしその話もしていた。それでも、このプロマネの方は「社会人になったらどう働きたいか」ということについて相談に乗ってくれた。事業会社にも興味を持っていた僕は、「将来的にはプロジェクトを引っ張るプロマネとして活躍したい」という話をしたのだが、プロマネとしてどんな苦労があるか、どんなバックグラウンドや能力が必要か、という話をしてくださったこともあった。外側からは憧れる姿かもしれないけど、綺麗事で済む世界じゃないし、中身なんてやりたくない苦労ばかりなんだよ、って。

今年度からは同じ部署でも担当が分かれたため、直接お世話になるタイミングは少なくなったが、社内でお会いすると「最近はどう?」と気にかけてくださった。就職先が決まった時にはその報告もさせていただいた。

そんなプロマネの方が、12月を持って退職(転職?)されることになった。

それもあっての12月の全社会議の最後の講演はこの方になったのだと思うが、入社初期にたくさんお世話になった方が離れてしまうのはやはり寂しい。退職されると知ったのもつい2週間ほど前のことで、直前まで知らなかった社員さんも多かったようだ。

全社会議での最後の講演は、「マニアックな内容になるから難しいよ」と聞いていた。プレゼンが始まると僕はノートを開き、一生懸命できる限りを聞き取ってメモを取った。たしかに複雑で込み入った難しい話だったが、型式認証をどう成功させるか、というテーマは昨年ずっと勉強してきたことだったので、その当時は整理しきれなかったけれども、認証が取れて結果が出たいま、裏話も含めて聞いてみるとすごく頭が整理され、プロジェクトの難しさやプロマネの手腕のすごさ、当時は見えていなかった苦労がヒシヒシと伝わってきた。


込み入った難しい話をわかりやすく話す。
必要なことを、必要な言葉で、微妙なニュアンスを汲み取って伝える。
相手の考えや思惑を理解した上で、戦略を持ってプロジェクトを導く。

そしてそれらを最前線でやりとげる覚悟と粘り強さを持つこと。
そのために周りの人を巻き込んでいくこと。


それこそがプロジェクトマネジャーに必要なことだと教えていただいた。
(もちろんそれだけではないだろうけれども。)

ここで書いても伝わらないかもしれないけれど、本当にお世話になりました。

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