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1分で分かる「集団的自衛権を議論する為の大前提」

■3つの異なるテーマがあります

集団的自衛権については,大きく分けて3つの違うテーマがからんでいます。

第1は,憲法の話は横に置いておいて,集団的自衛権というものが現在&将来の日本にとって有益なのか,これを認めた方が国益になるのかというテーマです(実体論)。

第2は,そもそも,現行憲法は集団的自衛権を許容しているのかというテーマです(解釈論)。

第3は,憲法改正という手続ではなく閣議決定による解釈変更という手続が妥当なのかというテーマです(手続論)。


■交通整理をしてみると

例えば,安倍総理は今回の閣議決定による解釈変更によって,むしろ,戦争の危険性が減るという旨をおっしゃっていました。これは,第1のテーマに関する話です。

また,「集団的自衛権は憲法違反だ!」という主張は,第2のテーマに関する話です。

「自衛権は現行憲法の本質の1つである9条に関わるものである以上,国民の意思を問う(憲法改正手続を行う)のが筋だ」という主張や,「一旦,集団的自衛権を『解釈』で許容すれば,それを前提に,行使要件を容易に変更できてしまう」という主張は,第3のテーマに関する話です。



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