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ノルウェー留学日記 最終回

通算の天気
晴: 22
曇: 11
雨: 20
雪: 12

今週のハプニング

11日
・電車に乗っていると小学校高学年〜中学生くらいの男女15人くらいのグループが乗車してきた。そのまま車内で水鉄砲合戦を始め、そこそこしっかり水がかかる。

総括

まず、最終回に至った理由を。1月頭から留学を初めましたが、1月末辺りからなかなか寝つけない日が続いていました。最初は0時頃に布団に入り、2時に目覚め、4時に目覚め、6時に目覚め、8時に起きるというサイクルで睡眠時間もそれなりに確保ができていました。しかし、段々と眠れなくなっていきそれに伴い頭痛や吐き気、倦怠感を伴う日々が1ヶ月近く続いていました。
結果、現地で病院に行くことになり診断していただいた結果、「おそらく環境が大きく変化したことによるストレスが原因で眠れなくなっている」ということを言われ、医者からも帰国を勧められたため先週の17日に日本に帰国しました。
飛行機の席により濃厚接触者に認定され今日24日まで自宅待機が必要なこともあり、現在は自宅で落ち着いた生活を送れています(コロナに関する症状は全くありません)。不眠症状も少しずつではありますが改善の兆しは見えてきています。

終電間際の電車で空港に向かいました
乗客はリアルに僕1人

今回の留学生活を通じて学んだこと

自分に対して

今回の留学生活を通じて自分も知らなかったいろいろな自分を知ることができました。例えば自炊を頑張ろうと思えば頑張れるし、一人暮らしもそれなりにこなせる。1人で過ごすことが苦ではないと思っていたけど自分の中で友人達と過ごす時間が日々の幸せの大半を占めていたこと等々…1人で過ごす時間が大半で色々と考えることができたため、「あぁ、自分ってこんな人間だったんだなぁ」と思う時間がすごく多かったです。そんな中でも自分で思っているほど自分のことを客観視できていなかったことが自分の中で1番ショックなことでした。
かなり初期から不眠症状は出てはいたものの、正直病院に行くギリギリまで「大丈夫。自分はまだ全然いける。」と本気で思っていました。その時はたしかに体調は優れていませんでしたが、まあこんなもんだろう、という思い込みを客観的に見たものと勘違いし(そう思い込みたかっただけなのかもしれないが)、ガンガン突き進んでいました。いざ医者にかかったら帰国を強く勧められるほど症状が良くなかったことを知り、全然自分のことを客観的に見れていなかったことに少しショックを受けました。

人生に対する考え方

これは大学内であくまで僕が感じたものです。ノルウェー(少なくともベルゲン大学にヨーロッパ圏内から来ている留学生)では人生を本当に長くのんびりと過ごしていくものだと考えているように感じました。日本では大学を4年で卒業して、すぐ就職して、30代に結婚して家庭を築いていく…といったステレオタイプ的な人生観が未だに強くある感じがします。
しかし僕が出会った留学生達はそんなことはなく、そもそも大学を4年で卒業するつもりのない人ばかりでした。晴れている日には出席が命の授業を平気で休んでハイキングに行く人は普通にいるし、学期が始まったばかりにもかかわらず授業を全て放棄してノルウェー国内を放浪する旅に出る人もいました。その人はノルウェー留学3年目にもかかわらず最も基礎のレベルのノルウェー語の授業さえ合格していないくらい授業を全く受けていませんでした。このように生き急いでいる感じが全くなく、自分の赴くままに生きていけば何とかなるさ!みたいな雰囲気があったことがすごく印象的でした。別にどちらが良いとかは無いですが、これも1つの生き方としてありなんだ、と知ることができたのは良かったと思います。

帰りに経由したアムステルダム空港にて
購入したワッフル

生活リズムの違い

これが1番感じたことです。日本では8時になると電車は学校や会社へ行く人で鮨詰め状態になる所が多いと思います。しかし、少なくともベルゲンではそんなことはなく、とりわけ学生については8時に動き出す人数は極めて少ないです。9時半から10時頃になってようやく電車が子ども〜大学生で溢れる時もある、というくらいの感覚です。
スーパーについても最も混雑する時間帯は15時〜17時頃。授業帰りの学生、子ども連れの親御さん、仕事帰りの方の全員が重なります。ここでも分かるように17時には仕事から帰ってきている方が非常に多いのが衝撃でした。日本よりも人口の少ないノルウェーの首都ほど大きく無い都市であるベルゲンだからこそ出来ることなのかもしれませんが、仕事を終えてからプライベートの時間を十分に取ることができるのが日本と大きく異なると思いました。これについてもどちらが良いかは人それぞれですが、日常を仕事一色にしないという選択肢があるという点で日本よりも優れていると感じました。

このように短い期間でしたがたくさんのことを学ぶことができました。ただ、やはり日本は圧倒的に食が充実していたり、日用品の質が比べ物にならないくらい良かったりしていて流行りの(今はもう流行っていないのかもしれませんが)言葉に倣っていうと「国ガチャとしては大当たりの国だなぁ」とより強く思うようになったことも事実です。
自分の中の世界を少しですが広げてくれた、そして日本への愛をより深めてくれた今回の留学でした。これは家族だけでなく大学の留学担当の先生や、トビタテの面接審査対策を手伝ってくれた友人がいなければ実現できていなかったことなので、感謝の気持ちで一杯であると同時に、そうやって応援してくれた方々へ留学を完走することでするはずだった恩返しができない自分に対する悔しさ、情けなさ、不甲斐なさもあります。

今後、留学があったから、留学を中止したからこそ今の自分がいると言うことができるように色々な面で成長していきたいと思います。
それではまた、どこかで。

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